不思議に思う事。

様々な方のブログやHPの自己紹介欄に書かれた
好きな洋楽アーティスト。
口を揃えように同じ名前が並ぶ。
聴いている方にも、アーティストにも失礼だから名前は挙げないけど、
何故?って思います。

と言うのは、そこに書かれているアーティストの作品って
特に聴き易い訳でもなく、夢中になるような要素も無いからです。
つまりポップでもマニアックでもない音なんです。
だからこそ、何故それが王道になるのか分からないんです。

しかしそこには確かな理由があるはず。
偶然がいくら続いても必然にはならない。


ここに一つの仮説を立ててみましょう。

まず情報源。
どこからそれを知るのか?
恐らく、洋楽を聴こうと思うけれど、何を聴いたら良いのか分からない。
そこでコンピレーション(オムニバス)盤を買ってみる。
その中から自分が好きな音楽、アーティストのアルバムを買う。
そして、ライナーやネットでそのアーティスト周辺の事を調べる。
そうすると結果的に同じ地点に辿り着く。


次に買う所。
最初からマニアックで入りづらいレコ屋には行かない。
まずはHMVやTower Recordといった大手のレコ屋、
あるいはツタヤ等の近所の比較的入り易い店に行く。
大体、↑に書かれたようなコンピや、そこに収録された
アーティストの作品は入り口付近や、目に付き易い所に並んでいる。
まだ情報を持っていない人は、いきなり専門フロアに行かないから
まずはそこにある作品を手に取る。
既に↑のように情報を持っている人も、そこに並んだ作品と
自分のニーズが大体一致するから迷わずそれを手に取る。

直接レコ屋じゃなくてamazon等のサイトで買う場合。
親切な事に、最近のサイトでは、ある作品を閲覧すると、
それを見た人、買った人は、他にこんなものを買ってます、
などと頼んでもいないのに勧めてきます。
これはとても便利ではあるけれど、ある観点から見ると、
非常に危険であると思う。
大袈裟に言えば、思想の強制である。
あなたはこういう物が好きで、他の人もこうしてるんだから
これを買いなさいと。


ここからが私が一番言いたい事なんだけれど、資本主義というのは
自由であるように見えて、実はとても不自由なシステムである。
今回書いている内容で言えば、このからくりは一つの仮説として
提示する事が出来る。

まずレコード会社があって、売り込みたいアーティストがいる。
さてどうしようかと考えたら、メディアを通じて訴求するのが
一番効率的である。
例えば歌番組に出す。
ここで一つ加わった。テレビ局である。
民放は経営上どうしてもスポンサーが必要だ。
そこでスポンサー契約をしたレコード会社のアーティストを
出演させる。
当然メディアでの露出の高いアーティストの作品は注目を浴び、
売れ行きも、視聴率も伸びる。
ここでレコード会社とテレビ局の思惑が一致する。
もちろん雑誌やラジオ、ネットも同様だ。

更にもう一つ加えよう。
ライブである。
ライブというのは、CDやレコードからは得がたい体験を出来る
ものである。
ライブをするにはレコード会社だけでなく、興行会社も大きく
関わってくる。
もちろんチケットを販売する会社も然り。


結局のところ、一人のアーティストを売り込む為には、ものすごい
綿密な策略があり、消費社会において消費が集中するというのは
非常に都合の良い事なのである。
それはもちろん効率化とコストカットである。
その為には、あらゆる手段でもって消費者の趣味嗜好(思考)の統一を図る。


最初に書いた、偶然が幾ら続いても必然にならないというのは
この事である。

レコード会社→販売店及びメディア、ライブ、興行会社、
チケット販売会社…、挙げていけばキリがないが、消費の裏には
売れる為の図式が非常に巧妙に作られている事は明白である。
最終的にお金を出す消費者(それを買った人)も含めて
悪循環が絶たれる事は無い。


結局何が言いたかったのかと言うと、そんな消費社会に
個人の趣味嗜好が牛耳られているというのは、平等性から見ても
価値観の多様化という観点から見ても、やはり納得のいくものではない。


ちなみに私の書いているブログの検索ワードの一位は、
洋楽入門、誰でも聴ける洋楽、初めての洋楽等々、
軒並み一緒である。
それだけ、ソースへの需要が高いという訳だ。
それでも確かな信頼性を持つソースが無いのが現状である。
この情報化社会において、情報過多という皮肉。

残念な事に私が今紹介している(特に後半以降)作品は
とても聴き易いとは言えない。
しかし、何度も聴いてもらえれば、その人の価値観を
大きく変えられる自信はある。

別に、↑で挙げたような作品やアーティストが悪いとは言わない。
しかし世の中にはまだまだあまり知られていない珠玉の作品が
たくさん眠っているのも事実である。
それらを提案するのがレコード会社やメディアの本来の在り方だと思う。