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旅蔵のブログ

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山で起きた事件を扱う山岳ミステリー。
「八月までに、北アルプスに登れるように、私を鍛えて欲しい」と、私を訪ねてきた山田と名乗る初老の男=ずぶの素人を北アルプスの峻峰に登れるように訓練する。五月の末、東京・月島で奇妙な依頼を受けた元私立探偵で今は便利屋を営む私は、その男の登山目的が不自然に思えたが、その報酬も単なる金だけではないのに引かれて、その依頼を引き受けた。
“私”にはその地には二度と近づかないと誓った”過去”があったのだが。
山を捨てた男の誇りと再生を賭けた闘いの行方は意外な方向に走り始める。
その男はなぜ槍ヶ岳を目指したのか・・・真相が徐々に明らかになるにつれ私に付き纏う女の影、誰が味方で誰が敵?私を巡る過去の因縁などが複雑に絡んで展開されるのだが動機がもう一つシックリなかった。山のシーンが山岳小説なのに少ないのが不満。

2012年7月祥伝社刊
表題作共6編の連作短編集。西と東の指定広域暴力団と地場の独立系ヤクザが三つ巴の陣取り合戦を呈する市に事務所を構える探偵が主人公の物語。そんな探偵事務所を開いている「俺」のもとを訪れるのは、やくざと、やくざよりタチの悪い悪徳刑事ばかり。「極道は飯の種」と割り切って、今日も探偵稼業に精を出すのだが、あまりにも奇妙で無茶な依頼が持ち込まれてくる始末。
風変わりな事件を、軽快な語り口と生き生きした登場人物の描写で読みやすく描かれたハードボイルド探偵小説なのだが、5年前に単行本が出され文庫化もなされているのに私が読む気がしなかったのはひとえに本の題名がよくないから。ヤクザの組長が恋するなんての話と躊躇していたのだが読んでみると人情味のある話でした。
しくじったら命がないというプレッシャーにもめげず、電話番の由子と大活躍の探偵の「俺」のキャラが面白かった。

2007年5月光文社刊

パリに住む頸髄 損傷で体が不自由な大金持ちの男フィリップ(フランソワ・クリュゼ)、その介護人となった貧困層の移民の黒人の若者ドリス(オマール・シー)との交流を、とき にコミカルに描いたドラマ。
首から下の感覚が無く、体を動かすこともできないフィリップと秘書のマガリ(オドレイ・フルーロ)は、住み込みの新しい介護人を雇うため、候補者の面接をパリの邸宅でおこなっていた。
ドリスは、職探しの面接を紹介され、フィリップの邸宅へやって来る。ドリスは職に就く気はなく、給付期間が終了間際となった失業保険を引き続き貰えるようにするため、紹介された面接を受け、不合格になったことを証明する書類にサインが欲しいだけだった。気難しいところのあるフィリップは、他の候補者を気に入らず、介護や看護の資格も経験もないドリスを、周囲の反対を押し切って雇うことにする。すべてが異なる二人はぶつかり合いながらも、次第に友情を感じフィリップは、自分のことを病人としてではなく、一人の人間として扱ってくれるドリスと次第に親しくなっていく。
お互いを認め合い、変化していくプロセスがコメデータッチで描かれて見終わった後ほんわかな気持にさせてくれるいい映画でした。実話の映画化ということで最後に実話となったモデルの今の姿が映し出されなお感動。
2011年フランス映画原題「Intouchables(不可触賎民)」英題「UNTOUCHABLE(禁制)」

監督 エリック・トレダノ