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旅蔵のブログ

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主人公は美大卒のリペア職人である日暮正生。開店して2年。店員は2人。
「リサイクルショップ・カササギ」は、赤字経営を2年継続中の、ちいさな店だ。
店長の華沙々木丈助は、謎めいた事件があると、商売そっちのけで首を突っ込みたがるし、副店長の日暮は、横豊寺の住職から売り物にならないようなガラクタを高く買い取らされてばかり。
でも、しょっちゅう入り浸っている中学生の南見菜美は、居心地がいいのか、なかなか帰ろうとしない。
ある事件が起きると華沙々木が事件の真相を間違って推理をする、主人公の日暮が華沙々木に憬れているヒロインである菜美を「落胆」させないために裏工作をして辻褄を合わせし真相を明らかにするというパターンの4つの連作短編、どれも事件の裏に潜む人間の哀しみや苦悩を浮き彫りにし、人知れず他人を思いやっていることを醸し出し全編さわやかです。
『どうして川がまがりくねっているか、知っていますか?・・・水が高いところを避けて通るからです。』(P125)
「人が泣くのは、取り返しのつかないことが起きてしまったときだけでいいんだ。』(P279)

2011年2月 光文社刊
TBNテレビ報道局社会部の布施京一は、人気報道番組『ニュースイレブン』所属の遊軍記者。
独自の取材で何度もスクープをものにしている敏腕記者だが、会議には出ない、夜遊びがすぎる、など素行に問題ありとしてデスクの鳩村からは睨まれている。一方警視庁捜査一課第二係・継続捜査担当のベテラン刑事・黒田裕介。
偶然にも二人が追い始めた未解決の女子学生猟奇殺人事件、布施はまだ警察が掴んでいない何かに気づいているようだが、行きつけの飲み屋で布施と話した黒田は、手詰まり感のある捜査状況を打開するため、布施に張り付くことにする。
やがて、この事件には「マルガ教団」という新興宗教団体が関与しているのではないかという疑惑が浮上する。
どうやら背後には都会にうごめく巨大な闇が存在しているようだ。
群像劇のように新聞記者の持田や女性キャスターの香山や公安・CIAなども絡んで人間関係が面白い。
布施のキャラクターは面白いのだが生活感がかんじられないし、リアル感が欠如なのは掘り下げ不足か?
すらすら読めて一気読み可能。

2011年5月集英社刊
なにかと人間のランク付け特に女性を五段階評価するくせがある岡田景吾29才。
カノジョなし、職業・フリーの助監督、住まいは風呂無し四畳半アパート。
いまだに大学のシャワーをモグリで利用している。30歳まであと一年。
自らもDランク以下と卑下してきた今までを振り返り俺の人生、何かが変わるのか、いや、変えられるのか?誰もが味わう不安と苦悩と希望の一年の体験と心のうごきを描いた青春小説。
「これから30歳を迎える人へ! かつて30歳を迎えた人たちへ!!」
自分の20代最後の一年ってなにやってたかなぁ~
『もういい加減に、ランク付けなどと称して他者や自らを差別・選別するような、愚かしい行為から卒業しよう。(P258)

 2012年8月 講談社刊