ほぼ1週間おきに更新される世界陸連World Athletesのマラソン世界ランキング。
3月3日付けのランキングには東京マラソン2020(3月1日)の結果が反映され、全体4位の大迫傑は21位にあがりました。
優勝したビルハヌ・レゲセは世界ランク2位、2位のバジル・アブディは17位、3位のシサイレマは8位にランクしています。
このランキングは2つの大会の結果を採用する仕組みなので、大迫の場合はシカゴマラソン(2018年10月)の結果が採用され、上位に復帰しました。2018年10月時点では確か24位だったので、自身のもつ最高順位をさらにあげたことになります。
ただ18か月を過ぎると減点されていく仕組みでもあるので、次に同等の記録が出るまで徐々にランクは下がっていきます。
世界陸連のサイト
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東京マラソンの結果によって日本人選手がもっと上位に入ると思われましたが、それほど変わっていないのは2つの大会の記録が必要とされるからでしょうか。
東京マラソン2020の前(2月25日付け)では下記のような順位でしたが、
設楽悠太(55位)
服部勇馬(92位)
藤本拓(97位)
大迫傑(119位)
中村匠吾(152位)
神野大地(167位)
福田壌(171位)
佐々木悟(215位)
佐藤悠基(232位)
園田隼(239位)
3月3日付けの順位は以下の通り。
大迫傑(21位)
設楽悠太(57位)
服部勇馬(93位)
藤本拓(99位)
中村匠吾(152位)
髙久龍(163位)
上門大祐(167位)
神野大地(170位)
小椋裕介(174位)
福田壌(174位)
なお東京マラソンで大迫傑がはじき出した日本記録、2時間5分29秒というタイムが、世界の歴代記録でみてどのくらいかというと、84位です。
自身の記録を約20秒縮めた大迫傑も世界のトップにはまだまだ遠い。
しかし世界記録の100位までのうち、約9割をケニアとエチオピアが占めています。
その他の国の選手で大迫より上にいるのはわずか6人。
23位 Kaan Kigen OZBILEN(トルコ)
35位 Elabbassi Elhassan(バーレーン)
64位 Farah Mo(イギリス)
65位 Felix CHEMONGES(ウガンダ)
78位 El Mahjoub DAZZA(モロッコ)
80位 Jaouad GHARIB(モロッコ)
このうち80位のガリブは既に現役を引退、64位のファラーはトラック競技への転向を表明しているので、単純にタイムだけで見ると(ケニア・エチオピアを除き)大迫は5番手ということになります。
ケニアとエチオピアの選手が3人出場する国際レースを単純にタイムだけで想定すると大迫は10番前後に入ることになり、当日の体調や他の選手の動向などによって入賞圏内に入るのはまんざら無茶なことではないです。ただ3位までに入るというのはなかなか厳しいかもしれません、相当な悪条件でリタイア続出にでもならない限り。
また、23位のトルコの選手はケニア出身ですが、国籍を移しています。このようにケニアやエチオピアの選手が他国から出場というケースもあります、いろんな制約があってそれほど多くはないでしょうが。
国際レースという点で見るとメダル圏は難しそうではありますが入賞を狙えない位置ではない、というくらいでしょうか。