旅行好きな方にとって、スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(SPGアメックスカード)はとっても気になるカードだと思います。
今回は、このスターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードの国際的な実力を検証してみます。
このカードの年会費は34,100円(税込)とかなり高額で、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード(年会費31,900円・税込)より高い設定になっています。
それほど強気な価格設定ができるほどスターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードはスグレモノなのでしょうか。
結論からいえば、スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードには、その高額年会費をペイするに十分すぎるベネフィットがあると思います。
このカードの2大特典は、
1.「Marriott Bonvoy™ゴールドエリート」資格の付与
2.毎年カード継続時に、Marriott Bonvoy™参加ホテル無料宿泊券(一泊一室/2名様まで)をプレゼント
です。
Marriott Bonvoyには、マリオットやシェラトン、 ザ・リッツ・カールトンなどの一流ホテルブランドが参加しています。これらのホテルブランドで特典を受けられるのは魅力的です。
さらに、隠れたメリットとして、
3.40以上の航空会社のマイルが100円=1.25マイル相当を貯めることもできます。
以下、1つ1つの特典を解説します。
1.スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードに入会すると、Marriott Bonvoy参加ホテルで「通常、年間25泊以上」に到達した方だけに付与される 「Marriott Bonvoyゴールドエリート」 資格が自動的に付与されます。
Marriott Bonvoy参加ホテル利用の際に、ゴールドエリート会員として、
◎ ベストレート保証
◎ ルームアップグレード(チェックイン時の空室状況による)
◎ Marriott Bonvoy参加ホテルご利用によるポイント獲得数:1米ドル=12.5ポイント(通常会員より+25%)
⇒さらにSPGアメリカン・エキスプレス・カード決済で別途100円=6ポイント加算され、合計100円=18.5ポイント貯まります!(1米ドル=100円の場合)
◎ プレミアムWi-Fi(高速インターネット無料)
◎ レイトチェックアウト(14時まで)
◎ ポイントによる ウェルカムギフト(250~500ポイント、ブランドにより異なる)
◎ アジア太平洋地域の2,800を超えるMarriott Bonvoy参加ホテル内のレストラン・バーの飲食料金15%OFF
などの特典を受けることができます。
一番受けたい特典は何と言ってもルームアップグレードです。
ただ、あくまでも「チェックイン時の空室状況による」との条件付きなので、注意が必要です。
じつは私はブラジル発行のVisa Infiniteカードを持っています。
VISAプラチナカード会員以上なら、Visa Luxury Hotel Collectionのサイトから予約すれば、
◎ ベストレート保証
◎ ルームアップグレード(チェックイン時の空室状況による)
◎ レイトチェックアウト(15時まで)
◎ 室内Wi-Fi無料
◎ 朝食無料(2名まで)
◎ 25米ドルまでのミールクーポン
◎ VIPゲストステータス
の特典を受けることができます。
同一だろうと思います。
そう考えると、スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードには大きな魅力を感じます。
2.さらに、 毎年カード継続時にもらえるMarriott Bonvoy™参加ホテル無料宿泊券は利用上限50,000ポイントの宿泊までとなっています。
この無料宿泊券で、オフピーク(平日)なら ザ・リッツ・カールトン大阪にも泊まることができます!
ザ・リッツ・カールトン大阪の通常宿泊料金(大人2名/1室)は49,500円以上ですから、この無料宿泊券だけでも年会費34,100円(税込)以上のベネフィットがあるということになります。
SPGアメックスカードと同タイプの券種となるヒルトン・オナーズアメリカン・エキスプレス・カード(年会費16,500円/税込)の場合、年間150万円のカード利用条件をクリアしないと、カード更新時にヒルトンホテル無料宿泊1泊をもらうことができません。
それに比べると、SPGアメックスカードは利用条件なく、毎年のカード更新時に年会費以上に価値のある無料宿泊券がもらえるわけですから、Marriott Bonvoy参加ホテルを利用するのであれば、スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カードはぜひ入会しておくべきカードだと思います。とくに、無料宿泊券をしっかり活用するなら、それだけでも損することは全くありません。
なお、SPGアメックスカードには、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードと同等の海外・国内旅行傷害保険や海外旅行/航空便遅延費用保障、リターン・プロテクション、キャンセル・プロテクションなどの手厚い各種付帯保険が付いています。
トラベルサポートも、ゴールド・カード会員向けのオーバーシーズ・アシストを利用することができます。
ただし、スマートフォン・プロテクションや ゴールド・ダイニング by 招待日和、ザ・ホテル・コレクションなど、いくつかのアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのサービスは利用対象外となっています。
SPGアメックスカードは、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードと同ランクのカードではあるものの、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードほどのステイタスはあるとは思えません。なぜなら、SPGアメックスカードのデザインは、米国で2014年頃まで発行されていた The Starwood Preferred Guest® Credit Card from American Express(年会費65ドル) と同一だからです。そのカードには、ゴールドエリート会員付与の特典もありませんでした。
ですので、SPGアメックスカードのステイタスは、せいぜいアメリカン・エキスプレス・グリーン・カードと同程度でしかありません。
3.SPGアメックスカードのポイントプログラムはかなり魅力的です。
SPGアメックスカードは利用100円につきMarriott Bonvoyポイントが3ポイント貯まります。
Marriott Bonvoy参加ホテルでの利用分については、カード利用100円につき6ポイントが貯まるほか、Marriott Bonvoyゴールドエリート会員として、別途1米ドルにつき12.5ポイントが貯まります。
1米ドル=100円と想定した場合、Marriott Bonvoy参加ホテル利用では、100円=18.5ポイントが貯まります!
たまったポイントは、まずMarriott Bonvoy参加ホテルでの宿泊に使えます。
さて、Marriott Bonvoyポイントの価値ですが、マリオット・ホテルの公式ページhttps://www.marriott.co.jp/loyalty/redeem.miで、「ポイント/サーティフィケートを使う」をチェックすると、各ホテルの宿泊料金と必要ポイントが表示されます。
Marriott Bonvoy参加ホテルは、日本国内には60余軒あり、カテゴリー3~8(8が最高級)に区分されています。
2021年2月6~7日、7~8日、8~9日の3日間の東京、大阪にあるカテゴリー6と7のホテル宿泊の料金と必要ポイント数を調査してみたところ、
Marriott Bonvoyポイントの価値は「1ポイント=0.38~2.0055円」でした。(調査結果はこちら)
つまり、SPGアメックスカードは、100円=3P=1.14~6.017%のポイント還元になります。これほどの高還元カードは希少です!
なお、Marriott Bonvoyポイントは、3対1のレートで40余りの航空マイルに移行することができます。(マイル積算率100円~1マイル)
とくに、60,000ポイントをまとめてマイル移行すると、ボーナス15,000ポイント分が自動移行され、合計25,000マイルが積算されます。この場合のマイル積算率は100円=1.25マイルとなります。
このSPGアメックスカードのマイル積算率を超えるクレジットカードは、ごく少数しかありません。
ANA JCBプレミアムカード(1,000円=13マイル以上/年会費77,000円)、ANA VISAプラチナプレミアムカード(200円=3マイル/年会費)、ANAダイナースプレミアムカード(100円=1.5マイル/年会費170,500円)
デルタ スカイマイル TRUST CLUB ゴールドVISAカード(100円=1.3マイル/年会費19,800円)、 デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード(100円=1.5マイル/年会費30,800円)、 デルタ スカイマイル TRUST CLUB プラチナVISAカード(100円=1.5マイル/年会費44,000円)、 デルタ スカイマイルJCBゴールドカード(100円=1.5マイル/年会費22,000円 )
MileagePlus JCBゴールドカード(100円=1.5マイル/年会費16,500円)、MileagePlusセゾンゴールドカード(1,000円=15マイル/年会費22,000円 )、MileagePlus ダイナースクラブファースト(100円=1.5マイル/年会費47,300円)、 MileagePlusセゾンプラチナカード (1,000円=15マイル/年会費55,000円 )
2021年4月現在、日本ではANAマイレージクラブと人気を二分するJALマイレージバンクのマイルについては、いつでも100円=1マイル超が貯まるJALカードはありません。ですので、JALマイラーの方のメインカードとしてSPGアメックスカードは有力な選択肢となります。JALマイルが貯まる最強カード解説はこちら
なお、JMB WAONカードをひもづけることで、JAL Visaカード/JAL Mastercard、JAL・JCBカード、JALカードTOKYU POINT ClubについてはWAON200円=3マイル
今回、SPGアメックスカードの実力検証にあたって、スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード徹底解説のページを更新しました。