<チームリーダが窓口になって緊急案件のフォロー者に対応>
たびと フォロー問合せ者が安心してくれる理由は単純です。チームリーダの私が当該案件の詳細を十分把握して話しているからです。その十分さの程度は,私自身が担当として動いても対応ができ「すぐ修復に動く必要があるほど切迫しているなら,私自身が修復に動きますがいかがいたしますか?」という雰囲気が相手に伝わればよいのです。お互い知らない中ではないので,大概は本当の状況がそのやりとりで共有されます。
保品 まるで,「担当の優秀な外科医が今手術中ですぐの対応はできないが,今すぐ直すことが必要なら外科医長の自分が執刀しますよ」という雰囲気ですね。
たびと 実際は,運用でとりあえず回避されている場合も多いので「分かりました。対応報告をお待ちします」と,安心して引き下がってくれる場合がほとんどです。
保品 僕の経験からも感じますが,フォローの問合せは案件対応が放置されていると困るから,様子見に連絡してくる場合がほとんどですね。
たびと 相手を安心させる捌きをすることで,問合せ者からのフォローの負担を担当者に感じさせる度合を大きく軽減でき,担当者は集中して次々と緊急案件の対応を着実に進めることができるのです。
<問合せ管理システムの活用でフォロー問合せ数を減らす>
保品 でも,相手が納得せず,たびとさん自身が対応せざるを得なくなったり,問合せ対応に忙殺され,リーダとしての対応がおろそかになったことはありませんか? たとえば,複数の利用者の上層部が怒っている場合とか?
たびと 私がいつもフォロー者に対して状況を的確に説明し,最後にある一言を伝えると,フォローの問合せ数がどんどん少なくましたね。
保品 「いいかげん何度も連絡してくるんじゃないぞ!」と付け加えるのですか(笑)
たびと こら!(笑)。「今後の対応状況は問合せ管理システムをとりあえず見ていただいて,ご心配のところがありましたら遠慮なく何度でもフォローしてください」と付け加えます。
保品 フォロー者には,もっとプレッシャーを感じさせるひと言ですね。問合せ管理システムへの適切な情報更新と共有が,ここでも生きてくるわけですね。
たびと 実は,その一言を言うときはチームの担当メンバーにわざと聞こえるよう大きな声でいいます。
保品 問合せ管理システムの更新を作業の都度入れればフォローは少なくなるという担当者への間接的なメッセージですね。
たびと そのうち,担当者は問合せ管理システムの画面をいつも開き,対応作業とシステムへの更新がほぼ同期するようになりました。もちろん,私は更新される都度直ちに中身を確認し,必要な場合は情報補足,担当者への助言や指示も入れます。
<たびとが考えるITチームのリーダとは?>
保品 それを見ずに超エライ人が騒ぐ場合もあると思うのですが,その場合やはり大変でしょう? 僕の場合,問合せ管理システムを十分更新できていないこともあるためか,そんな経験がここ何回も続いていて。
たびと 保品さん。リーダという仕事の範囲や重きを置くところを少し勘違いしていませんか?
保品 ..。
たびと リーダは,自分一人ですべてできる能力がないといけないというのが私の持論です。ただ,できるスキルはあるけれど仕事の量が多いため,チーム体制を任され,案件や役割の分担を検討し,さらにチームのシナジー効果を活性化させ,人数以上の成果を目指している立場がの私が考えるリーダのイメージです。
保品 僕の場合,利用者の上層部が怒っているとい言われると,すごく追いつめられ感が出て,その対応にすべての精力を使い果たそうとしてしまいます。
たびと リーダは,チームをまとめたり,上司や利用者の評価を下げないことが最大の仕事ではないのです。実案件対応のスピードアップは担当者をフォローするしかないと考えてしまうもそんな対応になってしまうのです。私はそんな上に気を遣う時間があれば,チームの案件対応状況の共有や私自身も含めた保守案件対応能力向上に磨きをかけようとしていますよ。
保品 あっ! そうだった。たびとさんはソフトウェア保守対応の現役エキスパート技術者でしたね。何か,リーダとしてのたびとさんと保守のエキスパートのたびとさんが別にいるようで,頭の中で結び付けられませんでした。
(17話につづく)