<月曜ミーティングの位置づけ>
たびと 月曜日のミーティングが「当チームのキーイベント」だとメンバに周知し,参加は必須,事前申請の休暇取得以外は,原則評価に影響すると伝えました。
保品 以前やっていたシステムのトラブルでどうしても助けてほしいという場合はどうされました?
たびと そのチームのリーダには私から「対応は難しい」と伝えました。中には私に黙って対応しょうとしたメンバはいましたが。月曜日の午前中に関わらず,対応を希望する場合は当チームとして対応しますから「問合せ管理システム」に登録し,そこに依頼文を書いてくださいとお願いしたところ,ピタッとそういった依頼やメンバの動きがなくなりました。
保品 わが社でも「問合せ管理システム」のようなインフラを大金を掛け作ったようですが,システムに入力する手間があれば,すぐ動ける組織や要員がいたら,口頭で作業を依頼するほうが効率的という暗黙の共通認識がどうしてもあります。
たびと 「記録は対応が終わってから」といいながら,結局誰もやらないまま?
<保守対応記録なんて適切に入力されないし,残らない?>
保品 結局,大半が記録記入は忘れ去られ,記録が適切に書かれないこと良く分かってらっしゃいますね。
たびと 仕事を早く解決することが優秀な会社員だということもあるでしょう。個々の問題を短期間で次々と解決させることが是という発想では,問題の本質やその後の対応が適切だったのか,同様の問題の発生を防ぐ再発防止手立ては上層部に上がらないような小さな問題でも検討されているのか,さっぱり分からない。その反省から「問題管理システム」のようなインフラを導入し,全員が情報を入力し,共有化して対応しょうという話だけは頻繁に出ます。
保品 ところが,その情報がまったく入力されない。箱モノだけ作って中身の量と5W1Hという質が伴わず,登録情報から有効な問題解決対応事例が出てこない。高い弁当箱を買ったけれど,お弁当を作る人がいない状況でし使われないのと同じなのですね。
たびと 保品さん,相変わらず的確で面白い表現をしますね。だから,私は月曜日の午前中のミーティングでメンバにお弁当箱である「問合せ管理システム」に入れる魅力的な料理の作り方を教えたのです。といっても,料理のレシピでは無く,的確な情報の入力の仕方を教えたのです。
保品 やり方だけだったら,1~2回の説明で済みそうな気がしますが,違いますか?
<情報を的確に入力するのは簡単ではない?>
たびと それは,違います。弁当を作るエキスパートになるのに,1~2回の料理教室に通っただけでなれますか? お弁当も,和風,洋風,中華風,ご飯を盛ったものをベースにしたもの,おにぎりにして詰めたもの,サンドイッチベースのもの,お子様用,ファミリー用,お年寄り用,会社の会議時に使うもの,慶事,弔事の会席弁当など,どんな場合でも的確に作れるようにすぐなれるわけがないじゃないですか?
保品 わが社の管理者の中には,手順書を整備し,それなりの教育や説明をすれば,ちゃんとできるようになるはずだと信じている人がたくさんいますよ。
たびと そうですね。「あっというまに有段者!」という本を作り,数回のその本の著者がポイントを説明するセミナーを誰でも将棋の有段者になれることが現実的だと考えている人は少ない。
保品 我が社の管理職の多くが,そんな非現実的ななうたい文句に飛びつくような安易な人たちだと思いたくないのですが,実際は「即効」という言葉につびっく人たちばかりなのです。
たびと 私も合併でできた会社には,同じような発想しかしない管理者ばかりでした。抵抗勢力ばかりと最初は思いましたが,私が月曜日のミーティングを始めてみると管理者層の抵抗は,他のチームのリーダの批判に比べたら,ほとんど感じないものでした。
(7話につづく)