青春18きっぷの可能性 | 旅一郎のブログ

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国鉄(日本国有鉄道)が、最後の全盛期を迎えた昭和47年ー53年までをテーマにした、汽車旅のブログです。

旧型客車亡き後、日本の鉄道旅行は本当につまらなくなりました。そのため海外ネタも載せています。

当時の雰囲気を伝えるものは鉄道にかかわらずアップします


今期の青春18きっぷのシーズンが始まりました。

朝の快速もなんとなくいつもより混んでいる気がします。


学生はもう春休み。中高生はもう少し後。



国鉄時代の1984年からずっと使い続けてきて今年なんと40年を迎えます。我ながらよく使ったと思う。


当時は中学生だったので長期休みを利用しての旅でした。

青春18きっぷは何度か廃止が噂され、あるいは「青春18きっぷ廃止待望論」を唱える自称有識者の

期待を裏切りながらなんとかここまで持ってきました。


しかし今回は春のみの発表でその後の情報がありません。

以前新幹線延伸に伴う平行在来線対応の関係で発表が遅れた事もありました。今回もそれを期待したいところです。


ところで青春18きっぷが若者にもたらした効果を考えてみたいと思います。


1.移動力をつけることができる。

 以前Yahoo!ニュースで「移動できる人と移動できない人に二分されている」という記事がありました。それは日本にしがみついて変化から逃げる、あるいは田舎のしがらみから逃れられない人と、どんどん外に出て変化楽しめる人に分かれており、しかもそれが経済的理由によるもので、階層の固定化に繋がっている。というものだった。

 その点、青春18きっぷは一回あたり2400円と諸物価の値上がりからみてもかなり安く抑えられており、中学生でも無理なく買える値段だと思います。

 近場の日帰り旅行からスタートし、夜行列車がないので代わりにフェリーを使い(ネットカフェは未成年に制限があるので除外)旅を広げることができます。それは経済的な問題を跳ね返す力となります。


2.生活力が身につく。

 1に近いですが「自分で計画をたて、食費や宿泊費を計算する事で、相場感が身につきます。


3.経済的感覚

 これも前項と被りますが、ダイナミックプライシングやインバウンド関連の値上げなどに敏感になるので自然と経済に興味を持つことになります。


4.日本とは(格差?平等?)

 行ったことがない地方の情報をネットでみて知った気になっている人が多い中、実際に体験することでより正しい知識が身につきます。日本の素晴らしさは、拡大したと言ってもまだ均質な生活水準が維持されているという点だと思います。今後日本の何を守るべきなのかということまで考えるようになります。


5.その先へ。

 国内を十分旅行すると移動に対するハードルが下がります。フェリーでいける外国ならほとんど違和感なく動けるようになるでしょう。


このような可能性を持った18きっぷはぜひ残してほしいし、18きっぷの廃止は移動できない層を増やす事に繋がります。


円安で高くなったとはいえ、フェリーは1.5倍くらい(学割なら敦賀→苫小牧でも10,000円切ります。)、ゲストハウスのドミトリーも高くてもなんとか4,000くらいなので、かつてのユースホステルの素泊まりの1.5倍くらいです。


これくらいなら、まだ若者でも手が届くでしょう。


今期もより多くの人に18きっぷの旅を楽しんでもらいたいと思います。