図書館は人気の本は貸し出されていることが多く、古典のような本の方が間違いなく借りやすい。
中学や高校時分に読んだかもしれないトゥルゲーネフの「初恋」を借りてみた。
文体がいいので、翻訳書の場合はもしや訳者がいいのではと思ってしまう。光文社の古典新訳文庫では、沼野恭子さんという訳者が「です・ます調で」主人公ウラジーミルの一人称の回顧を表すことにしたそうで、比べてないのに言うのもどうかと思うけど、いいんじゃないかと思う。
誰でも経験した「はじめて人を好きになる」ということのこころのきかん坊さや荒波の航海のような毎日をど真ん中で放ってくる。
相手のジナイーダだって褒められたコではないけど、初恋を前には「何があっても好き、むしろもっと好き」みたいなことになってしまうことを思い返す訳だ。
1800年代ロシアの若者も2010年日本の少年少女も漏れなく身を焦がす「初恋」の物語は読み手の心を焦がす言葉を体現している、そんな風だ。
すごいな。
