シェムリアップ Onederz コロナ禍の投資でプール増設 | 舟水の世界ごゆるり街歩き

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               NHK教育番組「たんけんぼくのまち」で強烈な刺激を受け、小学校の頃から地理大好き人間。日々の散策からちょっとした世の中の宝箱を覗いて見ませんか?

カンボジアで最も快適なホステルと言える日本人経営のOnederz。首都プノンペンをはじめ、シアヌークビル、ロンサレム島、カンポット、そしてシェムリアップと、カンボジアを代表する観光地にチェーン展開しています。個人的には、コロナ禍バンコクからプノンペンに飛び、2020年3月26日から3泊だけプノンペンの Onederz にお世話になったことがあります。

 

これまで世界放浪をしておきながら、カンボジアと言う国には一切の興味を持てなかった身としては、はっきり言ってカンボジア情報などはどうでもよく、宿の情報なども、ろくに調べたことがありませんでした。2016年にプノンペンは訪れたことがありましたが、現在のプノンペンに数日滞在するなら(バックパッカーとしてドミに滞在するなら) どこがお奨めなのか?をリバーサイド付近で軽く調べると、2つ、3つ旅ブログが出てきて、 Onederz 一択だなという結論に瞬時に至り、利用したのが初めてです。

 

3泊だけプノンペンのOnederzに滞在した後、シェムリアップに移動したのが2020年3月29日。コロナ禍のシェムリアアップ滞在も11か月が経過しようとしています。

 

そんなシェムリアップにもOnederzがある訳ですが、コロナ過でも何とか耐え忍んでいるようです。シェムリアップの滞在が3か月を超えた頃からは、コロナ終息までは相当長期化するな・・・という感じを受けていたので、2020年の6月から7月にかけて、長期滞在から長期居住に向けた、お得意の物件探しをずっと楽しんでいました。物件探しは別に焦る訳ではなく、琴線に触れる物件が現れたら借りよう、ということで活動。それまでは冷やかしで、ワンルームの1か月60ドルのアパートから一棟貸しのゲストハウスやブティック(月2000ドル~5000ドル)や1戸建てヴイラ(1000ドル~4000ドル)などの高級物件など、100軒以上見て回り、不動産業者か?というような、ごゆるり暇つぶしをしていました。今なら年間契約で半額!なんて物件もありました。また、パブストリートの空き物件を不審者の如く、眺めまわしていると、トゥクトゥクのドライバーに「この物件のオーナー呼んでやろうか?」などと、いきなり声をかけられたこともあります(笑) そんなことをしていると、この月2000ドルの賃貸が安いのか高いのか・・・などという相場感が徐々に掴めるようになり、逆に指値で「●●なら借りる!」と貸し手側の賃貸価格など聞かずとも値段を言えるようになったりします。

 

ただ、面白いことは、日本もシェムリアップも同じで、現在の経営者の経済的な呼吸が止まるのを待っている物件も意外とあるということです。つまり、現在の経営者が撤退したら、次の借り手は既に予約が入っている・・・ということです。まるで死にゆく爺の遺産相続の話は既に始まっている・・・という状況と同じです(笑) しかし、これは物件を本気で探す場合なら基本中の基本です。お目当ての物件があるなら、店が営業中にも関わらず客として訪れ、間口や水回り、トイレなどのサイズ感など、もし、この店が閉店して、借りれるようになった場合のリンベーション費用を軽ーく概算したりするものです。少し、衝撃的だったのは、シェムリアップにもコロナ禍オープンした店舗があるのですが、そのテナントが潰れたとしても既に次の予約が入っている!ということを教えて貰った時でした(笑) 先頭を先に誰かに行かせて、転んだところをハイエナというのは、居抜けば投資もある程度抑えられます。コロナ過でも魅力ある物件にはFor Rentの張り紙が付くことは珍しいのです。

 

話がだいぶそれましたが、そんなごゆるり活動をしていた昨年、 Onederz シェムリアップも、個室と存在する2つのプールを内見させてもらっていました。その時は、屋上プールがどんな感じなのかがメインのチェックだったのですが、写真どおりで、いつか泳ぎに来ようとは思ってはいたものの、ダラダラと月日は流れていったのでした。

 

 
 

(2021年2月22日撮影)

そんな2020年10月。 Onederz 前の道路もシェムリアップ市街の道路拡幅大工事に巻き込まれることになります。建物の前の敷地が削られいよいよ道路工事が始まるな・・・と思っていたのですが、同時に、1階ロビーの共有スペースの奥側がビニールが掛けられ内装の工事?が始まったような状態になっていました。何だろう?とは思ってはいましたが、これがまさか、3つ目のプールを造っていた工事とは夢にも思いませんでした。(Onederzの脇道を通っていればプール造設の工事に気づいたのかもしれませんが・・・)

 

 

シェムリアップ Onederz の場所です。

シェムリアップに存在する日本人経営のホステルやゲストハウスで、Onederzに並ぶクオリティーの宿はまずありませんし、今後も出てくる可能性は低いと思います。その理由は簡単で、サティアンやダルクのような日本人だけを相手とした旅人教的なゲストハウスを作ろうとする、誰でもやりそうなことしか考えない日本人が多いからです。わざわざ海外まで来て、そこに日本人の村社会を作ろうとするビジネスで発想が止まっているのです。かつてシェムリアップに出てきた日本人は視野が非常に狭かったと言えます・・・その為、敢えてニッチな日本人相手の事業でしかビジネスらしいことが出来ていないのが現状です。その場で4.5年の短期で利益を追求せずに面白半分でやる分にはいいですが、持続可能性ということを考えた場合、最低でも世界の旅行者や在住者、カンボジア人富裕層をターゲットにしたビジネスで収益を上げ続けなければ、いずれ日本に帰国し社会復帰を目指すことになるというのは、カンボジアから消えていった日本人たちが残していった知恵でもあります。
 
Onederzは日系でありながら、しっかりと世界中からの旅行者をターゲットにしている為、ある意味お手本のような日本人経営の宿です。滞在者の8割9割は欧米人で、マネージメントもローカリゼーションがしっかり機能している感があります。一方、日本人宿一色を前面に打ち出した、ほぼほぼ日本人バックパッカーにしか利用されない宿。フリアコスタッフの日本人など、カンボジア人の雇用機会を奪うような存在はハッキリ言ってゴミ以外の何物でもありません。そんなに日本人スタッフが必要なら、日本人としっかり日本語でコミュニケーションができるカンボジア人を正当な給与で雇用する、若しくは育て上げるというのが真っ当な日本人としての筋です。沈没序にゲストハウスのスタッフというニートまがいの肩書で、宿代がタダになるということに惹かれる都合のいい日本人を使うというふざけたWIN-WINの関係は、ゲストハウス業界の闇でもあります。同じ日本人経営の宿でも、井の中のカエルと太平洋を回遊するマグロ。それくらい見ている市場や経験値・マネジメントには大きな開きがあるように思えます。
 
Onederzの箱についての個人的な感想ですが、ドミトリールーム・洗面所・シャワールーム・共有スペースに関しては最高評価。全てが欧米人サイズの仕様で設計されている為、シャワールーム・洗面所・トイレは天井が高く、開放感があります。建物の各所を見ても人の動線が極限まで考え抜かれて設計されている、配置されている ということがよく分かります。特に1階の共有スペースの開放感は都心のお洒落なカフェにも負けないレベルで、居住性が高められた空間となっています。特にドミトリー滞在者が居心地よくステイできる環境が考え抜かれている、共有スペースに行きたくなる仕掛けが散りばめられている、そう感じます。
 
唯一、残念と感じたのは、ダブルルームなど個室が狭いことです。広さ的には東横インのダブルルームくらいでしょうか。あと窓が狭く、ベランダが無い為、室内で閉塞感を感じます。せかっくシェムリアップまで来たなら、大きな窓から緑が見える部屋に滞在したいというのが個人的な感想です。
Villa Mandaから徒歩1分、チャリ30秒の場所です。青色の線で囲った部分がHappiness HuTong Villaの敷地になります。生活道路に面していないので、敷地内はとても静かです。

 

 

(2021年2月22日撮影)

1階のエントランスから入ったレセプションとロビーの共有スペースです。奥の突き当りが全面開放となっており、プールへと繋がっています。これが今回、新しく造設された3つ目のプールなのです。全面開放になる前、ここは壁でカフェのカウンターが設けられていて、どん突きとなっていました。今回Onederzの前をたまたま通って、道路から、奥のプールが丸見えだったので、えっ!!??と言う感じ、泳ぐ気も無かったのに、中に吸い込まれていきました(笑)

 

(2021年2月22日撮影)

1階ロビーのごゆるりスペースは憩いの場です。

 

(2021年2月22日撮影)

天井が高く、空間を贅沢に使っているので、日本人宿のようなチープさや窮屈感を感じることはありません。

 

(2021年2月22日撮影)

レセプションでプール利用の旨を告げ、プール利用料金2ドルを支払います。ORまでくれました。ここにサインしてと言われ、サインしようとすると・・・・あれ?これ逆でしょ?ってスタッフに言おうと思っ、スタッフがPAID側にサインをしてしまっているので、受け取り側にサインをしました。

 

(2021年2月22日撮影)

Onderzにはプールが3つありますが、その一つ目のプールです。こちらは道路を挟んで本棟の対面に立地する個室棟の1階にあるジャグジープールです。半屋内のようになっており、雨に濡れることはありません。ただ、このプールは塩素の匂いで満ちているために、あまりお奨め出来ません。

 

(Onderz Siemreap HP より)

HPで確認するとこのような映りの良い写真になっています。

 

(Onderz Siemreap HP より)

続いて2つ目のプールです。屋上まで写真撮影に行くのがめんどかったので、HPの写真から割愛させて頂きます。内見の際に2回見に行ったことがありますが、屋上からは視界を遮るものが無いため、眺望は抜群です。特に西に沈むサンセットの眺めは一見の価値ありです。

 

(Onderz Siemreap HP より)

ここで、HPから過去の写真を見てみます。今回新しく造設された3つ目のプールはこのカフェのカウンターと壁をぶち抜いて、奥に空間を広げて設けられました。小上がりの奥のガラス窓をよく見て下さい。高さ2mくらいのコンクリート壁が見えます。つまり、Onederzの裏側は、お隣さんの敷地で、土地の境にはお隣さんの高い壁が設けられていたことが分かります。

 

すなわち、3つ目の新しいプールがこの奥に造設されたということは、お隣さんの土地を買収し合筆した、若しくは土地を借りたということになります。土地が買収なのかリースなのかは知ったところではありませんが、そのようなOnederzの建物の裏側とお隣さんの壁のぶち抜き工事が行われ、一層空間が広がった形になっているのです。

 

コロナ禍に大型のホステルが投資!!??と思われるかもしれません。内情を知る人によると、経営者は日本人ですが、そもそも出資者や投資家からの資金で運営しているそうで、その資金を集める能力と現地でのマネジメント力がカンボジア国内での多店舗展開に繋がっているとの事でした。そういったことからも、ここは投資家から攻めの投資が行われたのではと想像しているところです。

 

(2021年2月22日撮影)

そして、完成した3つ目のプールがこちらです。

 

(2021年2月22日撮影)

こちら側から見ると、施設拡大の説明が分かるのではないでしょうか。

 

(2021年2月22日撮影)

黄色い線は、かつてのOnederzの建物の裏側の境界線になります。赤い矢印はお隣さんの敷地の境界線でもあった壁の柱が残されています。この土地を広げたぶち抜き工事でプールだけのスペースが増えただけではなく、プールサイドのテラス席として開放的なスペースが生まれています。この日はテラス席の屋根の天井にシーリングファンの取り付け工事が行われていました。少し奥には、新たなカフェのカウンターとなる部分が塗装工事中でした。テラス席に設けられた屋根の天井は緑が混ざった灰色に塗装されており、締まった感じで重厚感が出ています。

 

(2021年2月22日撮影)

このプールの敷地が、お隣さんの細長い土地だった訳です。そこに穴が掘られプールが設けられたのです。写真のプールの奥を見ると、真ん中にコンクリートの門柱が見えています。前の土地の所有者が設置していたものですが、ぶち壊されずに生かされているようです。プールが出来たせいで高さのある門柱も、埋まったような感じに見えてしまい、柱が低くなったような錯覚に陥ります。

 

(2021年2月22日撮影)

日焼けをしたいなら、午前11時から午後16時くらいまでが角度的にベストです。

 

(2021年2月22日撮影)

早速泳いでみましたが、出来立ての新しいプールで、プールの水がとても綺麗です。この1年間で泳いだプールの中で、一番綺麗な水だと感じました。水がよく冷えており、とても気持ちいいです。水深は身長173㎝の私でちょうど、のど仏のところが水面になります。ちょうど泳ぎやすい水深でした。水深130㎝くらいでしょうか。何せ今の時期はコロナで旅行者がいません。このプールを一人で楽しむことが出来ましたが、途中、20分くらい女性が利用しに来ましたが、やはり、プールでの他者との距離感ということを考えた場合、個人的には2人が限界です。アフターコロナで旅行者が戻ってくると、ここで10人以上がプールを利用するようになると思います。そう考えると圧迫感以外の何物でも無いので、利用するならコロナ禍の今しかないという思いです。

 

(2021年2月22日撮影)

現在はこちらが本棟の最深部になった訳ですが、もし、この裏の民家2つほどが土地売ったら、更に買収して奥へ奥へと敷地を広げていくのか・・・?なんて考えが頭の中をよぎりました(笑)

 

(2021年2月22日撮影)

コロナ禍、ヴィラのプールをプライベートで利用しているような気分で最高です。

 

(2021年2月22日撮影)

 

(2021年2月22日撮影)

大きなプールではありませんが、泳いだ!という感覚はギリギリ得られる距離なので、人がいない時に何往復も泳ぐのには持ってこいでした。

 

ひとつのホステルで3つのプール。この意外性は期待値以上のものがあります。

 

 

以上、シェムリアップ  Onederz コロナ禍の投資でプール増設 でした。

 

 

 

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