前回までは群馬・藤岡を調査しましたが、今回からその西隣の高崎に入ります。

高崎は群馬・利根川西側をほぼ占める広大なエリアで、高崎の中でも各地域によって違いがあります関係でいくつかに分けて取材します。

まずは高崎の最南部、鏑川沿いのエリアにある神社を見ていきます。

 

■山名八幡宮・・・群馬県高崎市山名町1510−1

 

 

 

高崎取材の最初のエリアは高崎の南部、下仁田方面へと延びる広い谷間(鏑川流域)の入り口周辺です。

 

烏川と鏑川を切り裂いている船のへさきのような場所に今回の山名八幡宮はあります。

 

2つの河川を上下する舟運に課税していたのでしょう、そんな立地を想像します。

現在の土地利用から想像する古代の水辺を青で塗りつぶしました。

ここは烏川と鏑川が合流する氾濫原だったようです。

この山名八幡宮は小さな町を見下ろす城のようですね。

しかもそぐそばまで水辺が迫っていますから舟運と密接なかかわりがあったのでしょう。

 

入口が線路の下をくぐる格好になっていまして、今までにない斬新なパターンです。

 

 

〇3つのマークは最近デザインされたもののようです。

ヘビは、かつては周辺が水辺だったことと関係あるのかな?

 

 

気長足姫、ホンダワケはいいとして、

玉依姫はハツクニシラスの母につけられた称号ですが、これだけ異質です。

神社の方に聞いてみたら、巫女さんの神様という説明でした。ぬぬぅ…

 

そばには…

 

琴平、八坂

 

これは…

 

山名義範が宇佐神宮から当地へ八幡宮を勧請した、ということですね。

 

馬の腹についてた神紋

五七の桐(九州王朝正当)+天狗の団扇(天地反転)?

瀛(いん)氏の上に君臨した九州王朝という図式ですが…

でも、山名が宇佐神宮をここへ持ち込んだとすると、五七桐紋があるのはおかしいです。

 

 

石段を登っていきます。

 

 

 

 

 

 

これ、ヤタガラスなんじゃ?

 

向かい合った鳩、ホンダワケ

 

戦国武将と松、これ三階松じゃないのかな?

 

本殿覆い屋?

 

この手の装飾は大陸系、瀛(いん)氏デザインと言えるでしょう。

 

装飾がえらいことになってます。

 

真後ろにあるのは裏神様というそうです。

 

裏神様と向かい合わせになっている、岸壁に…

 

これは鳩?

日負い鶴(物部)っぽい鳩?

向かい鳩紋はホンダワケですが、これは…

 

神楽殿の奥に

 

大根が2つ

これはスサノオですか。

 

左の小さい祠の一つは天照

 

 

新全国神社検索」によれば祭神は

《主》誉田別命

《配》玉依姫命、息長足姫命

 

Wikipediaによれば

新田義重の子で、山名氏の祖の山名義範が安元年間(1175~ 1177)に豊前国(大分県)の宇佐神宮から勧請し、文治年間(1185~1190)に社殿を造営した」

山名義範は上野国碓氷郡八幡荘の山名郷を与えられ、山名氏を称した。後に源頼朝の配下となった。」

 

ここ山名八幡宮の「山名」は山名義範が12世紀に持ち込んだ名称で、その祭神も山名義範が持ち込んだもので宇佐神宮の祭神と同じです。

では山名義範以前はどうだったかというと、スサノオ、稲荷、金山彦がうっすらとあるのかな?位ですねぇ。