イヤハヤ…
上社本宮から車で少し北上し下社秋宮に到着しました。
■諏訪大社 下社 秋宮・・・長野県 諏訪郡下諏訪町5828
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190501/14/tabineco7/99/65/j/o1080060814401137855.jpg?caw=800)
境内案内図です。
これも案内図ですが、説明文がついてます。
ここ秋宮も境内の4隅に柱が立っていて、(興味深いことに)さらに奥にご神木(手前の大木ではありません)があります。タケミナカタと八坂刀売という祭神がありながら、それよりも奥にご神木があるというのです。
これはタケミナカタと八坂刀売が九州から流れてくる前にご神木を象徴とする信仰があったということなんじゃないの? それがいわゆるミシャグチということでしょうか??
ちなみにミシャグチについては久留米地名研究会・古川清久氏による鋭い推論がありますので、ご関心ある方は是非ご一読されるといいと思います。(ゼッタイ読むべき!)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190501/14/tabineco7/12/3f/j/o1080060814401137866.jpg?caw=800)
・稲荷社:倉稲魂神(うかのみたまのかみ)、大宮売命(おおみやめのみこと)、佐田彦命(さたひこのみこと)
・若宮社(摂社):以下の通り
・皇大神宮社:たぶんですけど天照大神(すいません、確認してませんでした…)
筆頭にタケミナカタから別れた神様と書かれていますので、たぶんタケミナカタの諏訪における子孫達ではないでしょうか。
ではいつものように百嶋系譜に従って神々を分析します。
青□が主祭神のタケミナカタと八坂刀売、赤□が拝殿に向かって左側の末社、黄色□が拝殿に向かって右側の末社の祭神です。
まず赤□を見ましょう。
スサノオとクシナダ姫の夫婦、
次に賀茂別雷、鴨玉依姫、建角身(=豊玉彦=ヤタガラス)と三代にわたる直系(しかも豊玉彦とクシナダ姫の夫婦が始まり)、
次に高志沼河姫は豊玉彦の姉・アカル姫の子、
なぜか唐突に武甕槌命(鹿島大神)
ナガスネヒコの乱の事後処理でクシナダ姫は豊玉彦を頼り、その結果鴨玉依姫、賀茂別雷と連なる二代を生み出すことになります。ここでスサノオは無視されてもよさそうですが、なんと!高志沼河姫(イチキシマ姫)はスサノオとアカル姫の間の娘です。
大幡主系で固められた赤□の中でスサノオは完全にマスオさん状態です。
(というかスサノオさん、方々でやってますねぇ。正に種馬状態ではないでしょうか??)
ここにつながりのない鹿島大神が入っているのは、何らかの働きをなしたからでしょうねぇ。
その鹿島大神を除けば大幡主ファミリーと言えるのではないでしょうか。
次に黄色□を見ましょう。
倉稲魂神(=伊勢外宮=辛国息長大姫、タケミナカタの義理?の母)の両親はスサノオ(ここでもか!)と神太市姫。神太市姫の両親は大山祇と埴安姫(クシナダ姫の母であり、大幡主の妹)という複雑怪奇! 倉稲魂神(=辛国息長大姫)はタケミナカタ、ナガスネヒコに対して同情的な立場だったように思えます。
次に大宮売命(=豊玉姫)は父が豊玉彦なので大幡主ファミリーでしょうか。
佐田彦命(=大山咋)はというとなんと!天忍穂耳(=鹿島大神=海幸彦)と高志沼河姫(イチキシマ姫)の子でなおかつ!鴨玉依姫との間に賀茂別雷をつくっていますよ。
大山咋は天忍穂耳が大幡主ファミリーに送り込んだ一発の銃弾(マスオさんともいう)のようですね! だって賀茂別雷こと崇神天皇が大仕事をやる訳ですから。
めちゃくちゃな系図のように見えて、すごく面白いですね。
もう青□のタケミナカタと八坂刀売はどうでもいい感じになってませんか??
こんだけシッチャカメッチャカになっているのは、ここ諏訪が単なる(タケミナカタと八坂刀売の)隠居の地ではなく日本海側と太平洋側を結ぶ太い幹線道路のど真ん中であり、その利権をおさえようと様々な勢力(海幸彦までがこんな陸のど真ん中まで)が必死で姻戚関係を結び、武力も使って追い落としをかけていた…ということが想像しやすくて笑ってしまうレベルですねぇ。
すごい変転の重層を見せられているようです。
でもそうはいってもミシャグチ信仰、ユダヤ系を自称する家系がいまだに存在する、そしてタケミナカタと八坂刀売がしっかり残ってる、という点から見て力を失った側もしっかり生き延びてそれなりに立場を保持しているのですね。
なんか、ちょっと安心しましたよ。
(やっぱね、負けた側が皆殺しってのは寝覚めのいいものではないので…)
では次は諏訪大社下社春宮へ移動します。