60代世界一周旅の続編→75歳女子・ドバイ・オマーン・カタールをクルーズ

 60代世界一周旅の続編→75歳女子・ドバイ・オマーン・カタールをクルーズ

 「60代で世界一周を旅した経験を参考に」アラビアンクルーズで役に立ったもの、びっくりしたこと


 

「コスタトスカーナ」に乗って三日目、前日22時にドーハの港を出港した船は終日航海をへてオマーンのマスカットという港に向かいます。


その途中、ホルムズ海峡を通過しました。



 

ちょうど日中だったので部屋のバルコニーからずーっと海を眺めることにしました。
ニュースで話題になる「ホルムズ海峡」ってどんなところか確かめたかったからです。

船室には船の現在地を映すチャンネルがあります。それを見ると現在の船の位置がわかります。

 


※この地図はドーハを出港したばかりのときの航行図


ホルムズ海峡は北にイラン、南にオマーンの飛び地のムサンダム半島に挟まれている。
水深75m - 100m、最も狭いところでの幅は約33km。

イラン本土近傍のゲシュム島やホルムズ島をはじめとして、複数の島が海峡内にある。
ペルシア湾沿岸諸国で産出する石油の重要な搬出路であり、毎日1700万バレルの石油をタンカーが運ぶ。
日本に来るタンカーの全体の8割、年間3400隻がこの海峡を通過する。

船舶の衝突を避けるため幅3kmずつの航行出入レーンが設けられている。
国際海峡であるがオマーン領であるため同ムサンダム半島の先にある小島のレーダーで航行を監視している。
ウィキぺデイアより


ホルムズ海峡の南側はムサンダム半島で、リアス式海岸が続きダイビングのポイントとしても知られている。

 


※ムサンダム半島
Musandam Travel Guide, Oman | Going The Whole Hoggより

ウィキペディアにある ホルムズ海峡の航行レーンはオマーンにすごく近いところにあります。
船からイラン方面を眺めても何にも見えません。

「ホルムズ海峡の幅は約33キロ。」これはイギリスとフランスの間にあるドーバー海峡が34キロすからそのくらいの幅なんです。

津軽海峡は約18.7kmで北海道から天気が良いと青森が見えますが、30キロは見えませんね。

クルーズ船の近くをタンカーが通ります。

 


※クルーズ船の近くを通るタンカー

 

最近「ホルムズ海峡の封鎖」という言葉が使われます。

でも封鎖は出来ないようです。

 

※分離通航帯の図 ウイキペディアより

ここに自衛隊の方の意見が乗っています。

ホルムズ海峡のように、海峡南側が中立国オマーンの領海となる海峡では、海峡内に安全水路が確保され、敷設国としての義務は確保できる。


ただし、主要な航路である分離通航帯はオマーン領海内となるため、上記の「閉鎖」の措置では、イランにとって実効性はほとんど得られないことが予想される。

    このため、イランが意図した「閉鎖」の効果を完全ならしむるためには、オマーン側においても、軍事目標の攻撃、商船の臨検・拿捕又は機雷敷設を行う必要があるが、このいずれの手段もオマーンの主権侵害かつ中立侵犯となるので、違法と言わざるを得ない。

ホルムズ海峡の封鎖について
(コラム137 2019/06/05)海上自衛隊幹部学校 作戦法規研究室 塩川 洋志氏の見解
https://www.mod.go.jp/msdf/navcol/index.html?c=columns&id=137



※オマーンの陸近くをクルーズ船は通ります。

 

封鎖はされなくても、近くにイランの艦隊がいたら、威圧されますね。
そうしたら、通りたくないですものね。

この石油タンカーの影響を少しでも少なくしようとパイプラインがアブダビからホルムズ海峡を迂回する形で建設されています。

安定的な原油輸出を目的とする陸上パイプライン建設を国家戦略とし、アブダビ政府系の国際石油投資会社(IPIC)が、アブダビ南方のハブシャン油田からインド洋側のフジャイラ港までの約370kmをホルムズ海峡を迂回する形で接続するハブシャン=フジャイラ石油パイプラインを2008年から建設し、2010年12月に試運転を開始した。


輸送能力はUAEの原油生産量の7割に相当する日量150万バレル程度と言われる。

ウイキペディアより

 

※UAEのハプシャン・フジャイラ石油パイプライン

安全な海の航行が保証されるのは、平和が絶対条件ですね。 
バルト海でも、紅海でもクルーズができる日が早く来ますように!


やれやれ

 

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コスタトスカーナから上陸後、まず訪れるのはは「カタール国立博物館」です。


この、カタール国立博物館(NMoQ)は2019年に2年遅れで完成しました。

 


※博物館の入り口

 

※博物館中庭にある旧王宮の建物


ここは元の宮殿、王室の古代の住居の敷地にあり、新しい博物館ではカタールの起源から現在までの歴史に捧げられたいわゆる「3つの章」があり、カタールでの生活も紹介されています。

フランスの建築家ジャン・ヌーヴェルによる建物は、湾岸地域に生息する花のような形である「砂漠のバラ」形にインスパイアされています。



「砂漠のバラ」とは?
鉱物の名称ではなく、世界中の砂漠から発見される、バラの花の形をした石のことです。
地底から染み出した水が周囲のミネラル分を溶かして形成した石で、砂の薔薇のような形状をしている不思議な石です。

 

※砂漠のバラ

パワーストーンの風水ストーンきらきらラボより



それにしても、「薄い屋根=バラの花びら」が幾重にも重なった外観は、美しいのですが開館が遅れた理由がよくわかります。どうやって作ったのだろうか?と。


「巨大なジグソーパズルに似た美術館の複数の湾曲した屋根は、3,600の異なる形とサイズの76,000枚のパネルで構成されています。」
ほんとうに立体ジグゾーパズルです。

日陰をたくさん作ろうとした。と建築家は言っています。幾重にも重なるバラの花状の屋根は複雑で、有機的でびっくりです。

 



内部の展示物はこの国の歴史を美しく掘り起こしてはいますが、文化的に深いものを私は見つけることが出来ませんでした。


真珠取りの時代から、貧しい時代、そして石油が産出された時代が映像で展示されています。
一つも垂直の壁が無いインテリアで、空調設備が足元に収まっています。

 


※博物館内部


それでもドバイに比べて「世界一」を狙っていないこと、「唯一」を求めている現代のカタール住民の文化の高さは感じられます。

お約束の出口近くにある「ミュージアムショップ」には欲しいものがありませんでした。
ただお土産の展示方法は素敵だったのを覚えています。

 


※博物館ミュージアムショップ 高田浩一建築事務所のHPより、


日本に帰って、この美術館について調べていると、このミュージアムショップのインテリアが日本人建築家高田浩一氏によるものだと知りました。


砂漠の峡谷の内部をイメージし、木のチップで工芸的に組み上げたもので、木のもつ柔らかさが印象的です。
彼の生命科学的なデザインを私は今回初めて知りました。


日本ではなくシドニーを拠点としていることも「彼のデザインが直線的ではない。」理由かもしれません。



ミュージアムショップのお土産の中で買わないけれど、印象に残ったものがありました。


それは「髭のマスク」です。この地域では女性はアバヤーという長い服に黒い被り物をして、顔しか外に出ていません。


その顔をさらに隠し、男に見えるようにするマスクがこのマスクです。

 

 

現地のテレビ番組を見ていた際、出演者の高齢の女性がそのマスクをしていて「何だこりゃ?」と思いました。


「食べ物も口に入れにくい。」じゃない。


ネットでその画像を探しました。やっと見つけたのがこの写真です。

少し違うような気もします。


しかし、顔に金属製のマスクをつけるなんて「鉄仮面」かしら?

この地カタールでは2021年やっと女性に参政権が与えられたと聞きます。

深刻なジェンダー不平等
カタールでは、女性の権利や自由が大きく制限されている。

女性たちは、男性の後見人からの許可なしに結婚や留学、海外旅行、政府機関での勤務ができず、一部のイベントやアルコールを提供するバーへの立ち入りが禁止されている。


※ハフポスト 2022年11月21日カタール・ワールドカップ、なぜ批判されているのか? 懸念される人権問題を解説 より



日本の第二次世界大戦以前の女性の権利に似ていますよね。

今後を期待するしかありませんね。


やれやれ

 


 

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その1クルーズターミナルの水族館

アブダビを午前0時に出航した「コスタトスカーナ」は現地時間正午にドーハのクルーズターミナルに着岸しました。

 



これから半日の観光に出かけます。



※コスタトスカーナから見るドーハクルーズターミナル。遠くに見えるのが市街地


このクルーズターミナルの外観は、お城かモスクみたい。繊細なアラビア風の装飾がしてあります。

 


 

※カタール観光港HPより

 

普通、クルーズターミナルと言えば、体育館みたいな無味乾燥のダダ広い空間を想像します。

でも、ここは違いました。

 

 

※ クルーズターミナルが水族館

 

入国検査を抜けると、魚が壁の中を泳いでいるではありませんか!


て言うか、天井までの巨大水槽にはシマウマザメ、ウナギ、アカエイ、カクレクマノミ、フグ、サンゴ礁の魚など、そして人間まで泳いでいて、こちらに手を振っています。

 


 

その水槽の中をエスカレーターで降りると、建物の出口に着くという仕掛けなんです。


このクルーズターミナルは2020のサッカーワールドカップに合わせて作られたものです。
ドーハの町には参加各国の記念のモニュメントもありました。


試合中、ホテルの数が足りなかったため、客船がこのターミナルに停泊し、ホテルの役目も果たしていたと聞きます。

クルーズターミナルは、港の先端にあり、そこから、市街地へは旧ドーハ港を改装した「ミナ地区」を通り、ぐるっと回って、海岸通りにたどり着きます。

 


※ビジットカタールHPよりミナ地区

 

「古い建築様式を模した。」との説明はありますが、ディズニーランド的な美しすぎる色遣いは「なんだかなあ!」と思ってしまいます。


それでも、ドバイ的なキンキラキラな高層建築物とは違い、歴史に対してリスペクトした低層の建物群は、時間があったら歩いてみたかったです。


バスは海岸沿いの美しいコルニシュ通りをへて、国立博物館へと向かいます。

 

ドーハ観光は続きます。

 

やれやれ

 

 

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