《1/10/2016》《249日目》@ケニア ナイロビ
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ナイロビにはアフリカ最大規模のスラム街があります。
その名をキベラスラム。
スラム街と聞いて、私が連想するのは貧困、犯罪、不衛生。
まして、「アフリカ最大のスラム街」なんて最悪の響き。
そんなキベラスラムにガイドつきで訪れることができると聞いて行ってきました。
*new kenya lodgdeでツアー手配してくれます。
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そもそも。
スラム街とは、「都市部で極貧層のみが密集して暮らす地域」のこと。
ちなみに、日本にもスラム街あるそうです。
ソースはネットなので、信憑性は定かではないけれど、興味がある方はこちらのリンクまでどうぞ。
http://www.shokunin-times.com/cgi-bin/blog/page.cgi?act=page&id=162
今日アテンドしてくれたガイドのジョセフさんによれば、キベラスラムは広さ260㎢、400万人の人が住んでいる。
16の村があり、貧しさは村によってもまちまち。
ただ、この数字はあくまで政府の発表によるもので、実際の住民は誰にもわからない。600万にも700万人とも言われているそうです。
700万人が260㎢に住んでる。
いや、そりゃさすがにないだろ、、、と思って後で調べたら、キベラスラムの人口はナイロビの半数100万人とのこと。
何かの聞き間違いだったのかな。。?
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やってきたキベラスラムはナイロビの中心地からわずかバスで20分という距離。
スラム街に足を踏み入れると、
突然ボロ布をまとった裸足の男が細い路地から飛び出てきて、おもむろにナイフをつきつけてきた。
一瞬のことだった。
なんてことは起こらない。
私がキベラスラムで最初に感じたのは
エチオピアより綺麗じゃん。
でした。
子どもの服も破れてないし、
物乞いしてくる人もいない。
町並みは、綺麗か汚ないかでいえば明らかに汚ないし、裕福か貧しいかでいえば明らかに貧しい。
だけど、ちゃんとしようという民度がところどころに感じられる。
例えば、
電気ガスは高価なため、住民の台所の味方の木炭。
バケツに小分けにされて、値札までつけられてる。
これがもしエチオピアなら、山盛りにされた木炭をカッターで切って作ったペットボトルのコップですくってビニール袋に詰めてくれるのが関の山。
例えば、トタン壁。
まっすぐに並べられて、まっすっぐに釘が打ち付けてある。
例えば、その辺にある売店。
冷蔵庫にきちんと飲み物が並べられて、キーンと冷えた飲み物が飲める。
これがエチオピアならホコリまみれのペットボトルがぬるく薄暗い冷蔵庫とは呼び難い箱に詰められてる。
例えば、陳列されている商品。
きちんと並べる、というのは日本では当たり前だけど、どちゃっと山積みが当たり前の国だってある。
そこが何屋さんなのか表示する看板。
透明なお水がでる水道。
すごく、すごく、ちゃんとしている。
貧しさの中でもたしかな民度を感じる。
ケニアに入ってからサービスの高さをひしひしと感じてた。
飲みかけの飲み物を下げないとか、
人数分の取り皿を頼まなくてもくれるのとか。
おつりを適時にくれるとか。
そして、その動作中、めんどくさそうな顔をしないとか。
仕事に対する姿勢というか、
顧客に対する配慮と想像力というか。
その民度がこのキベラスラムにも確かにあると感じました。
スラム街には学校に行かないまま大人になった人も住んでいる。
だから、この民度は国民性であって、教育の賜物じゃない。
学校で、ものを売る時にきちんと並べろなんて教えないしね。
歩いた感じでは、治安の悪さは感じない。
アジスアベバを歩いているときに、感じた、悪巧みをしてる嫌~な視線もないし、
気が狂ってるように見える人もいない。
何もせずぼーっとすわってる人はいるけど、
そんなのスラム街じゃなくたって、暑い国ならよく見る光景だし。
スラム街の印象が崩れてゆきます。
今回訪れたのは、スラム街の中でもマシなエリア。スラム街の中の最貧村に行けば、きっと見方もまた変わるのかもしれないね。
こんなこと言っておいてなんですが、
万が一ってこともあるので、ガイドなしでのスラム訪問は控えて下さいね。
私がもったスラム街への感想は、たぶん一般的なものではない。
ここにはアフリカ最大のスラム街なんて恭しい名前がついてるけど、名もなき貧しい汚い街は、他にもあるんじゃないかって思いました。
それとね、
ナイロビの大都会のすぐ隣で、ここまで格差が生まれていて、あの都会は搾取の賜物なんだろうなぁって・・・
ナイロビを見る目も変わりました。
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ケニアは学費が高く、小学校にすら行けない子どもが多くいるそうです。
色んな国が支援をしてくれてるけど、ケニア政府を通してしまった支援は、高官の飲食交際費賄賂に消えて末端の人にまで行き渡らない。
卒業資格を持ってなければ、ケニアではいい仕事にはつけない。
学校に行けない貧しい家庭に生まれた子供は、敗者復活戦の機会を与えられずスラムの住人として生きていく人が大半だそうです。
そこで、政府の力を借りず、次の世代に光をともそうと、活動しているのがKing of Kibera.
私たちがガイドをお願いした団体です。
King of Kiberaは、ストレートチルドレンの保護、啓蒙、社会参加に向けた支援をしています。
「目も見えて、手も使えて、歩けるのに、物を盗むのなんて時間の無駄だ。
だけど、学校に行けと自分たちが強制することはできない。
彼らが自分の意思で学びたいと思うようになることが大切なんだ。」
ガイドのジョセフの言葉がすごく印象に残った。
ジョセフ自身、スラム街の生まれ。
彼の言葉は響きました。
king of kiberaでは10人から12人の子どもを保護して、衣食住の提供、学校教育に必要な費用の提供をしています。
海外のNPO団体などと、コネクションが出来上がっていて、毎月だったり毎年だったり、必要な費用の協力を得ています。
ケニア政府ではなく、海外というのがミソ。
ケニア政府は税収アップにつながることには積極的だけど、スラム街の変革を考えてなんかない。
高くて使えない電気の整備はさっさとするのに、下水道の整備は遅々として進まず、いつの間にか予算が終わったからと工事を打ち切ってしまったりする。
必要なのに、高すぎる病院、高すぎる学校、少ないトイレ。いらないのにある電気。
そんなスラム街を顧みない政府には頼らない。
政府に頼らず、変わってゆく仕組みを彼らは作ろうとしています。
それを、継続可能な形で。
一度面倒見た子を放り出すことはできない。支援が毎年コンスタントに受けれるとは限らない。だから多く保護しすぎないようにしているんだって。
対象となるのは8歳から18歳のこどもたち。18歳を過ぎたら、その子が次の世代を啓蒙していく、というのがking of kibera のコンセプトなんだそう。
pay it forward だね。
規模は小さいけれど、きちんと考えて活動している団体です。
例えば、盗みばかりしてきたこどもをいきなり学校に入れても適応できないから、社会活動に参加させるまでに1年かけて、していいこと、してはいけないことを教えていきます。
ただ学校に通わせるんじゃなくて、理解させることに力を入れてる。
やっぱり、ケニア人はサービスの質が高い。想像力がある。
そんなキベラスラム。
最後に写真を載せておわります。
写真だけ見たら、汚い、治安の悪そうなところに見えるだろうな。
私には、彼らは一生懸命生きているように見えたよ。
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