【 大道芸あれこれ 】
パルクール
パルクールとは、
フランス郊外の若者たちが
生みだした、走る・跳ぶ・
登るといった「移動」を
することで心身の鍛錬を行う
運動方法である。
都市や自然環境の中を
自分の身体能力だけで
滑らかに素早く
通り抜けるため、
走る・跳ぶ・登るの
基本に加えて、壁や地形を
活かして飛び移る・
飛び降りる・回転して
受け身をとるといった
ダイナミックな動作も
繰り返し行われる。
l'art du déplacement
(原語)という別名があるが、
パルクールと同じ概念である。
トリッキングなどの
アクロバットスポーツの
技を取り入れた
フリーランニングは
パルクールとは異なる
スポーツである。
フランス兵士として
インドシナ戦争を生き抜いた
父レイモン・ベルと、
息子ダヴィッド・ベル
(英語版)の二代で
パルクールの基盤が
創られた。
世に広まるきっかけは
息子ダヴィッドが仲間と
結成した「ヤマカシ」という
グループで、アクション性の
高い彼らのパフォーマンスが
リュック・ベッソンの映画
『YAMAKASI』『TAXi2』などで
取り上げられて、一躍有名と
なった。
特別な競技方法や動きの
規定はなく、自主的な
鍛錬として実践される。
一方で、世間からは
高度なアクションを要求する
エクストリームスポーツと
みなされていることが多い。
実践者の多くは、
パルクールを通じて
身体の機能性と現時点の
限界を理解し、その上で
鍛錬を通じて今の限界を
超えうる方法を模索する。
結果、「パルクール実践者は
どのような環境でも自由に、
かつ機能的に動くことの
できる心身を得ることができる」
と、日本のパルクールシーン
では主張されている。
また、パルクールが包括する
フィールドは非常に幅広く、
運動分野のほかパフォーマンス、
アート、ライフスタイルや
哲学など多岐にわたる、と
解説されている。
現在、日本ではURBAN UNIONや
monsterpkなどのプロの
パルクールチームが
活動している他、
アマチュアのチームなども
自主的な活動をしている。
歴史
パルクールの歴史は
20世紀初頭、
元フランス海軍将校の
体育教官ジョルジュ・エベル
(Georges Hébert)が作った、
フランスの軍隊トレーニング法
"méthode naturelle
(日本語訳:自然な方法)"
まで遡る。
ジョルジュは
アフリカを訪れた際、
自然の中で生活する人々の
身体能力に感銘を受け、
歩く、走る、跳ぶ、這う、登る、
バランスをとる、投げる、
持ち上げる、自衛する、泳ぐ
といった10種の基礎的運動群
からなるトレーニング法を
考案した。
このméthode naturelleは
次の3つの力を培うものである。
エネルギー的センス:エネルギー、
意志力、勇気、冷静さ、堅実さ
モラル的センス:慈悲、援助、
自尊心、正直さ
身体的センス:筋力、呼吸
20世紀前半に勃発した
二つの世界大戦で、
参戦するフランス軍に
彼のトレーニング法が
導入されると、
それは障害物を置いた
コースを使う
"parcours du combattant"
という形に発展し、
フランス軍兵士の
スタンダードな
強化訓練として
広く採用された。
関連団体とオリンピック
2014年、パルクールの
非競技と競技、
両方の振興団体として
日本パルクール協会 (JPA)
が発足。
2017年、
体操の国際競技連盟である
国際体操連盟 (FIG) が
パルクールを始める。
パルクールの
オリンピック入りを
目指すものであった。
JPAや国際パルクール組織
パルクール・アースは
この動きに対し
「不正であり侵害である」
「パルクールは体操ではない」
「パルクールは
独立したスポーツだ」
と批判した。
FIGの日本の
国内競技連盟日本体操協会に
パルクール委員会は
2018年4月に発足。
IOC後援国際総合競技大会
ワールドゲームズでは
ワールドゲームズ2022
アメリカ・バーミンガム大会
から実施。
2024年
パリオリンピックで
体操の正式種目として
実施が検討されたが
国際体操連盟と
IOC理事会の長期にわたる
話し合いの結果、
「パルクールは
スポーツではない」
などの意見もあり
実施されないこととなった。
しかし、
日刊スポーツによると
大会中、パルクールの
お披露目が行われる。
パルクールに伴う危険
パルクールを
実践するためには、
心身ともに日々
トレーニングを積み、
距離や危険性を測る
感覚を養い、いかなる
状況にも適応できる
能力が必要である。
そのためパルクールを
始めて間もない時に、
ネット動画に
出てくるような動作を
真似ることは、死亡、
もしくは障害が残る
可能性がある危険な
行動である。
よって初心者は
トレーニングで体を
慣らしていくことが
重要である。
・靴選び
シューズは怪我防止や
疲労軽減などの役割を
持っている。
また、足が生み出す力を
倍増させる能力もある。
・選び方のポイント
パルクールのシューズは
ランニングシューズや
底の柔らかい靴が好ましい。
また、登山靴メーカー
などからパルクール専用
シューズも発売されて
いることがある。
シューズは安いものから
高いものがあるが、
パルクールでのシューズは
基本的に消耗品と考えた
方が良い。
これは、本気で練習すると
シューズはすぐボロボロに
なるためである。
高いものはモノによるが、
長持ちするものもある一方、
反対に安物はわりと
すぐ壊れる可能性がある。
日本国内における
パルクールの人口は
1000名以上と
考えられているが、
正確な調査は
行われていない。
日本国内で活動している
チーム・サークル・団体は、
ネットで確認できるだけで
約50ほど。
そのほとんどは3、4人程度で
活動しているが、都市部の
チーム・団体では10人前後の
大所帯のチームもある。
日本ではパルクール人口が
少ないためトレーサー同士が
実際に出会う機会は少ないが、
現在では全国で定期的に
「練習会」「PKDAY」「JAM」
「Girls JAM」などの
練習会が開かれており
トレーサー同士が
交流する貴重な機会に
なっている。
また個人間、チーム間の
小規模な練習会が
開かれる事も
少なからずある。
練習会の告知は練習会を
主催するトレーサーが
主にTwitterやFacebookなどの
SNSで告知することが多い。
一部の都市ではパルクールを
教える教室も開かれている。
C 映画やドラマの中で
アクションシーンや
追跡・逃走シーンに
パルクールを取り入れた
場面が時折出てくると、
その卓越した身体の力に
驚きを隠せない。
ただし、一般人が
許可なく私有地や工場、
商業施設に入り込んで
不法侵入罪などで
警察沙汰になるケースが
報告されているので、
トラブルだけは避けて
ほしいものだ。
パルクールをマスターした
警察官(刑事)に追跡
されたら犯人も戦々恐々
であろう。
もっとも現代の警察官は
日頃の運動不足が祟って
肥満体が多いという。(笑)