ヤクザよりヤバイ奴ら、半グレとは? | 旅芸☆ナビ

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旅と大道芸をテーマにした活動手記。

        半グレとは?

 

 半グレとは暴力団に所属せずに犯罪を行う集団。
 半グレ集団ともいう。

 語源は「グレる」の“グレ”であり「愚連隊」の
 “グレ”であり、また黒と白の中間にあたる
 灰色の“グレー”、「グレーゾーン」の“グレ”。

 暴力団に詳しい
 ジャーナリスト・溝口敦の命名とされている。


  種類

 ノンフィクションライターの小野登志郎は、
 1991年の暴力団対策法施行ならびにその後の
 暴力団排除条例施行が“半グレ集団”勃興の
 誘因であったものと推測する。

 日本の各地にその例が見られ、様々な局面において
 暴力団と対峙する勢力となり、時に暴力団を
 圧倒してきた。

 東京の「関東連合」がそうした
半グレ集団”の典型とされている。

 ほか、中国残留孤児の2世ならびに3世を
 中核構成員とする「怒羅権」や、
 大阪の繁華街・ミナミで傷害事件などを
 繰り返しているアマチュア格闘技団体
 (「強者 つわもの」)などが
半グレ集団”の例に挙げられてきた。

 犯罪社会学者の廣末登は、暴力団離脱者の研究や
 福岡県更生保護就労支援事業所の所長の経験などから、
 溝口が紹介した当時の半グレの姿から時代の流れと
 ともに変化していることを指摘している。

 廣末によると半グレのパターンは、

 ① 旧関東連合や怒羅権に代表される筋金入りの半グレ
  (現在は30代から40代の年齢で溝口敦のいう「半グレ」)

   ② オレオレ詐欺の実行犯 

 ③ 正業を持つ半グレグループ 

 ④ 元暴アウトロー
 

 といった4パターンに分けられるという。 


 組織

 メンバーには1980年代をルーツとする
 暴走族上がりの者が多く、振り込め詐欺や
 闇金融などといった独自のビジネスを展開する
 集団もあると見られているものの、
 実態は定かとなっておらず、社会問題化するに至った。

  「暴走族の元メンバーやその知人らが離合集散しながら
  緩やかなネットワークで行動を共にするグループ

 (2013年・朝日新聞)。

 振り込め詐欺闇金融のほか、貧困ビジネス
 解体工事産廃の運搬業クラブ芸能プロダクションの
 経営
、ならびに出会い系サイトの運営などが大抵の
 メンバーのいわゆる「シノギ」(資金獲得活動)となっている。

 また半グレが振り込め詐欺や、
 屋根リフォーム詐欺・屋根破壊などで得た資金を、
 暴力団に上納しているのではないかとの疑惑も根強く存在する。

 暴力団との顕著な違いとして、
 暴力団に籍を置いていないがゆえに
 暴力団対策法の適用を受けないこと、
 活動の匿名性や隠密性、メンバーの年齢層の若さ
 (年長でも40歳代まで)、ならびに、人員供給の
 拡大傾向が挙げられる。

 少数ながら暴力団系のグループも存在してはいるものの、
 大半は暴力団と距離を置いているため、
 暴力団対策法の規制を受ける暴力団とは違い、
 有効な法規制を受けない状況となっている。


 資金源

 振り込め詐欺

 半グレが関わっている詐欺行為で
 最も悪質なものは振り込め詐欺である。

 2012年の時点の振り込め詐欺グループのトップにいた
 半グレ実業家は、関東連合OBや五菱会メンバー
 (初期は彼らも下積みにいたことから「第二世代」と呼ばれる)が
 オーナーをしていた時代に下積みをして成り上がり、
 自らもオーナーとなった「第三世代」であり、
 その下にいるのは「番頭格」と呼ばれる企業の
 中間管理職に相当する幹部がいて、振り込め詐欺を実際に行う
 「プレーヤー」、被害者や銀行から金を受け取る
 「出し子(取り子とも)」を行うアルバイトの
 不良少年やワーキングプアといった者達を統括していたと言われる。  


 屋根リフォーム詐欺

 振り込め詐欺に匹敵する悪質性を帯びているのが、
 「屋根リフォーム詐欺」と、それに伴う器物損壊である。

 写真週刊誌FRIDAYが初めて明らかにしたその実態は、
 オーナーが半グレの屋根リフォーム詐欺業者は、
 屋根の無料点検と称して屋根に昇り、
 屋根に破損個所がない場合は、
 金づちで破壊(器物損壊罪)してしまうのである。

 契約が成立した場合、被害者に請求する金額は、
 一般の業者の相場の約「2倍」である。

 例えば、家屋面積20坪で相場50万円台のところ、
 半グレ業者は「100万円」以上を請求する。
 もし無料診断の後、家主が契約を拒否しても、
 ”屋根の破壊”という半グレの社会への報復という目的は、
 達成されることになる。

 半グレ業者のセールスマンは半年程度で辞めてしまうが、
 応募者は後を絶たずすぐに補充できる。
 なぜなら、半グレのオーナーがインスタグラムに
  「芸能人との写真をアップ」しているからである。

 この悪徳業者は業界団体がHPで注意を喚起している事例よりも、
 はるかに悪質であり当局の摘発が待たれるところである。

 また床下診断の悪徳商法も以前から存在するが、
 半グレとの関係も疑われている。 


 マスク買い占め

 FRIDAY2020年5月22日号は、半グレや暴力団が
  「マスクの買い占め」を行ったと報道した。

 報道によれば、半グレらは新型コロナウイルスの流行が
 報じられた2020年1月には、早くもマスクの大量買い占めに
 乗り出していた。

 半グレたちは買い占めたマスクを高額で売りさばき、
 在庫が無くなりそうになると海外現地のマフィアに
 買い占めを依頼したという。 


 スカウト業務

 京都では半グレ起業家らが違法なスカウト行為で逮捕された。
 同起業家らは有名大学の男子学生に若い女性をナンパさせた上、
 経営しているぼったくりバーに連れて行くというデート商法を行い、
 多額の借金を抱えた女性らに対し風俗店で働くよう要求。
 紹介料として女性への給与の一部を受け取っていた。

 実行役の学生向けに作ったマニュアルには、
  「日本の大学はぬるま湯。それに甘んじて損をするのはあなた達」
 などとベンチャー企業のような文句が並び、男子学生たちは
  「自分はただの学生とは違う」という意識で業務に

 精を出していたという。

 またこのような悪質な手口は関西だけでなく、
 東京など関東でも行われていたと、
 ある私大イベントサークルOBは指摘している。


 その他

 半グレによる強盗も確認されている。
 大阪・ミナミの歓楽街にあるクラブにて暴行されて
 複数の男女が金品を奪われる強盗致傷事件が発生し、
 男女8人から成る半グレ集団「軍団立石」の
 メンバーらが逮捕された。

 それ以外にも、元組員からの情報を得た半グレが
 複数の暴力団組長の邸宅を襲撃して金品を奪うという
 事件を起こしたり、お笑い芸人宮迫博之との
 交際が報じられた金塊強盗事件の首謀者が
  「半グレのリーダー」と称されたりという事例がある。

 また、違法とは言えないが反社会的な行為である
 脱法ドラッグの売買にも関わっていたとされている。
 2010年代前半、人工カンナビノイドを使用した、
 いわゆる「合法ハーブ」の販売をヤミ金出身の
 半グレが行っていた。

 しかし警察の取締が本格的になり、半グレは
 「合法ハーブ」販売業から次々と撤退したとされている。

 また、半グレが合法的なビジネスを行う、
 もしくは表向きの肩書にするというケースも見られる。

 関東連合OBの柴田大輔は芸能プロダクションや
 IT系広告代理店を営んでおり、また松嶋クロスは
 アダルトビデオ業界で働いていた。 


 暴力団との関係

 大半のメンバーが暴力団組織に所属しない
 特徴のある半グレであるが、シノギなどにおいては
 組織として暴力団と共存関係を築き、
 上納金を収める場合もある。

 大阪を地盤としていた半グレ集団アビスの場合では、
 任侠山口組系組織に月30-50万円を上納していたほか、
 同じ半グレ集団O7アウトセブン)との対立時には
 暴力団による仲裁で沈静化が図られている。

 このため半グレ集団への警察の対応は、
 暴力団対策を担当する大阪府警捜査4課が実施。
 2018年9月以降、多数の関係者が逮捕された結果、
 アビス、O7ともに2018年中に解散に至っている。

 また、暴力団の側も近年は新人や
 下部メンバーを組員として登録せず、
 傘下の半グレ集団の一員として活動させているとも言われる。

 2016年、大阪から沖縄県石垣島へ半グレ集団が進出、
 強引な客引きやボッタクリに近い請求をする店が現れた。
 この進出に当たっては、山口組幹部が石垣島を
 縄張りにしていた地場の暴力団に口利きをしたとされる。
 この半グレ集団は沖縄県警察に徹底的にマークされ、
 2020年11月には解散宣言を出した。 


 対策

 2013年には「関東連合」や「怒羅権」などの
半グレ集団”が警察庁によって
 新たに“準暴力団”と規定され、
 その実態解明を企図した取り組みが同庁の
 号令のもとで始動するに至っている。

 定義は「暴力団と同程度の明確な組織性はないものの、
 構成メンバーが集団で常習的に暴力的な不法行為を
 しているグループ」。

 先立つ2012年に東京で発生した関東連合関係事案
 「六本木クラブ殺人事件」がそのきっかけであったという。

 準暴力団に指定されている団体は、
 東京の8団体と2017年に大阪府警が指定した
 2団体の計10団体が準暴力団と見なされている。

 2017年から2018年にかけて、
 大阪府警は半グレ集団アビスが経営していた
 ガールズバーの経営者ら55人を傷害や恐喝未遂などの
 疑いで逮捕・送検、もしくは書類送検・家裁送致とし、
 組織を解散に追い込んだ。 

 

 

C 暴対法で暴力団が表立った活動が禁止されたため、

  新しい勢力として頭角を現して来たのが‶半グレ〟の連中だ。

  十代の頃のヤンチャな性格でそのまま大人になった様な

  連中のように思えるが、その勢いと残虐性はヤクザを

  凌ぐとも言われている。

 

  昔、十代の頃、都会でとても怖い思いをしてトラウマとなり、

  当分、都会に行くのが怖かった思い出がある。

  これは当時、‶少年ヤクザ〟と呼ばれる不良少年グループが

  暴れていた頃の話である。

 

  少年ヤクザ、チーマー、カラーギャング・・・

  時代と共に名前を変えてはいるが、現在の半グレも、

  反社会的な人たちであることには違いない。