末広町・消えた駅前小路
二〇世紀ひみつ基地
2006-11-18
2022-05-03

▲末広町・昭和五十年代

▲末広町・昭和四十一年頃
秋田駅前商店街にかつて存在した
小路のひとつ、末広町で
まず思い浮かぶのが、
銀座街との角地にあった
「食堂まんぷく」
(通称・まんぷく食堂) の、
薄汚れたバラック風のたたずまい。
昭和四十一年頃の地図では
末広町に二軒の店舗を構えている。

朝から酒が飲める安くてうまい
「食堂まんぷく」の名物で、
いちばんの人気メニューだったのは、
年季の入った一人用アルミ鍋で
食べる「肉鍋」。

豚肉、豆腐、野菜などの他に、
汁のしみ込んだ焼麩が
入っているのが特徴。
県内の食堂では今もこの形式の
肉鍋を提供する店があるが、
この秋田流肉鍋は「まんぷく」が
元祖なのだろう。
昭和五十三年、駅前再開発で
取り壊されたあと、同地に
「イトーヨーカドー」秋田店を
核テナントとする
「秋田ショッピングセンター」が
完成すると地権者として入居、
地下1階でカレー&うどんの
コーナーを営業するが一旦廃業、
のちに子息が秋田駅前の
中通四丁目13-15に新店舗を建て
「まんぷく食堂」を復活させるが、
平成十二年、惜しまれつつ閉店。
戦後の食料難の時代から、
約五十年のあいだ県民に
親しまれつづけた、秋田を代表する
駅前食堂の終焉であった。
「まんぷく」の筋向かいにあった
「春駒食堂」は、結婚式場
「イヤタカ会館」近くに移転して、
現在も営業中。
メニューには「肉鍋」もある。
C 時は高度経済成長期の昭和30~40年代。
物さえあれば何でも売れる、商売になる。
流行は秋田市広小路に行けば何でも手に入る。
そんな時代が秋田にありました。
バブルが弾け、平成に入ってから秋田駅周辺や
広小路周辺にあった閉鎖したテナントや空き地に
高層マンションやビジネスホテルが乱立しました。
給料日に通ったまんぷく食堂提供の肉鍋は労働者に
とって最高の御馳走だった記憶があります。
































