パッセンジャー・ボーディング・リフト(PBL)
車椅子やストレッチャーを使用する乗客が航空機に乗り降りする際に使用するのがパッセンジャー・ボーディング・リフトです。
空港の旅客ターミナルと機内の間をこのリフトだけで行き来できます。
車椅子の乗客が航空機への乗降にボーディングブリッジを使えない場合にこの車両を使用する。
後部にテールゲートリフターを備え、荷台部分のキャビンを昇降させて高さを調整する。
見た目はX型アームの付いたリフトで高さ6~8mまで上昇する箱型の客室を後部に積んだトラックといったところです。
客室には車椅子4台程度分のスペースがあります。
テールゲートリフター
テールゲートリフターとは、トラックの荷台後部(テールゲート)に設備された荷物積み降ろし用の昇降装置のことです。
荷物を載せて床面と地面の間を行き来するので、フォークリフトなどの荷役機器を使用せず、ドライバー1人で比較的重い荷物の積み降ろしができます。
ゲートが弧を描いて上下するゲート式と、垂直に上下する垂直昇降式のものがあります。ゲート式は接地位置が荷台から離れているため、側溝のある場所などでの積み降ろしに便利です。
↑ テールゲートを閉めたのを確認して出発 ↓
垂直昇降式は、バランスが良く荷崩れしにくいので、安定の悪い荷物の積み降ろしに向いています。
操作はリモコンで行い、最大積載能力は1,500kgのものが主流です。
最近では、静粛性の高い電動油圧式を採用している機種が増え、またトラックの荷台よりも高くなるものも登場しています。
↑ 車内の空調も大型である ↓
沖止めの場合はタラップで機内に乗り込むために車椅子に乗って機内に入ることができません。
この場合に活躍するトラックタイプの車があります。
↑ 登場機に近付きました ↓
先ず、トラックに積まれている客室のテールゲートリフターが地上に下ろされます。
そうすると車椅子で、そのまま客室の中に入れます。
↑ 搭乗機に最接近 ↓
この中にはソファがあり希望すれば車椅子でなくソファに座って移動できます。
地上係員の人が1人付きますが、トラックを運転する人も機内に乗り込む時には手伝います。
↑ 搭乗機後部ドア(赤矢印) ↓
飛行機の入り口は一般の人が乗るのと反対側の後部扉にトラックは横付けされます。
車椅子が乗っている客室は油圧によって機体の扉の高さに合わせられます。
その後、トラックを運転していた係の人が客室から機内に入る準備をします。
↑ 搭乗機後部ドアが開きます ↓
客室から機内に入る通路は車椅子の幅以上あるので結構広くて車椅子でも問題なく乗り込めます。