シラス(白子)
体に色素が乏しく白っぽい稚魚・仔魚の総称。含まれる魚類は多様で、イカナゴ、カタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシ、アユ、ニシン、ウナギ(シラスウナギ)など。

 

これらの一部は食用とされ、塩ゆでにして干した加工食品はちりめんじゃこ、白子干し(白子乾し)などと呼ばれる。



キュウリウオ目シラウオ科のシラウオ(白魚)、スズキ目ハゼ科のシロウオ(素魚)とよく混同され、シロウオのことをシラスと呼ぶ地方もある。

あまり食用に適さない混在物を除き、食用に適するものを塩茹でにして干したものがいわゆる白子干しとして販売されている。

よく見ると明らかに形の違う生物が混じっていることもある。大抵の場合は食べても問題ない。


 

毒魚であるフグの仔稚魚が漁獲時に混じることもあり、一匹程度なら致死量には遠く及ばないと考えられるが、混入させたままの販売は禁じられており、消費者が見つけて食べる場合もフグは取り除くことが望ましい。

幼魚はまだ骨格があまり発達しておらず、白子干しなどは様々な食品にまぶして丸のまま食べられる。


 

ごはんの上にふり掛けたり(しらす丼)、大根おろしと和えて醤油で味付けしたりして食べられる。蛋白質やカルシウムが豊富な食品である。

また一部地域ではシロウオのように、生きたままのシラスを酢醤油など調味料にくぐらせ、そのまま食べる「踊り食い」と呼ばれる食べ方も好まれる。

 

塩茹でして加工されるものがほとんどだが、水分含有量の違いで区別され、茹で上げ後、水きりされて製品となるものが釜揚げと呼ばれ85%前後の水分含有量となる。



塩茹でを半乾燥品としたものが(広義上の)「しらす干し」だが、狭義ではやわらかめ(水分率50-85%)に乾燥されたのものを「しらす干し」(関東干し)といい、固め(水分率30-50%弱程度)になるまで乾燥させたちりめん(関西干し)と区別される。

関東の軟らかめの「しらす干し」は、関西では「やわ干し、やわ乾」や「太白」とも呼ばれ、ちりめんじゃこは、関西では「上乾(じょうぼし)ちりめん」、関東ではかちりと呼ばれることがある。

それ以外の加工方法として、塩ゆでせず水洗いした生のシラスを板海苔のように加工した畳いわし(枠に入れ四角い薄板状に成形して乾燥させたもの)があり、干物としては「素干し品」に分類されるが、これは水分含有量15%程度]、現在では高価な珍味となっている。また近年は生食の消費も増えてきている。

かつては関西以西ではちりめんが主流、静岡県周辺は釜揚げが主流、関東以北はシラス干が主流となっていたが、現在は流通事情も変わり昔ほどの地域性はなくなった。



 

玉子焼きと卵焼き
たまご焼きは、一般的には「玉子焼き」と書かれます。

これは、卵は調理前のたまごを指すのに対し、玉子は調理された食材としてのたまごを指すという区別があるため。

生物学的な意味の場合には卵が使われるので、ニワトリ以外でも魚などの「たまご」は卵と書きます。



 

次のような種類がある
厚焼き卵
だし巻き卵
薄焼き卵
錦糸卵
だし汁を加えて焼き上げたものはだし巻き卵と呼ばれる。



 

東京の玉子焼き
東京で甘い味付けの卵焼きが主流になったのは高度経済成長期とする説があり、家族連れでの外食や出前で寿司を食べる機会が増えたことにより、子供が好む寿司屋の甘い厚焼き卵が家庭料理にも導入されるようになったとされる。

もっとも江戸っ子は概して甘辛く濃い味付けを好む傾向があり、甘い玉子焼きそのものは江戸時代末期には既に出現していたという記述もあり、真偽の程は不明である。

築地市場や豊洲市場には「カシタマ(河岸玉)」と呼ばれる玉子焼きの専門店が何軒もあり、人気店では購買客の行列が見られる。

また、日本橋周辺に老舗の鶏問屋があり、玉子焼きが取り扱われている。


 

アスパラガス
野菜として食用にされる。和名はオランダキジカクシ。クサスギカズラ属の別種を指してアスパラガスと呼ぶこともある。特に園芸方面ではオオミドリボウキを指すことが多い。

クロンキスト体系ではユリ科に含まれていたが、APG分類体系ではユリ科は5目に分割され、そのうちのキジカクシ目に属する。雌雄異株である。


 

若い茎(シュート)が食用にされ、アスパラギンを含む。アスパラギンの名はアスパラガスから初めて発見されたことに由来する。

栽培方法の違いにより、日光に当てたグリーンアスパラガスと、日光を遮断して軟白にしたホワイトアスパラガスがある。

成熟した植物体の緑色の葉のように見える器官は、実際は極端にほそく細かく分枝した茎であり、本来の葉は袴とよばれ鱗片状に退化している。

日本へは江戸時代(1781年以降)にオランダ船によって渡来し、観賞用として栽培されたが、食用としては明治時代(1871年)に北海道開拓使よって導入されてからである。

本格的な栽培は大正時代からで、このころから食用として楽しむようになった。

 


 

北海道や青森県で生産される一方で、横浜や神戸の郊外でも西洋野菜として生産され珍重された。

当初欧米への輸出用缶詰に使うホワイトアスパラガスが始まりであったが、その後は国内でも消費されるようになり、昭和40年代以降はグリーンアスパラガスが主流となった。

現在では生のホワイトアスパラガスや調理しやすいミニアスパラガスなどが店頭に並んでいる。


 

筍の煮物
主な生産地は九州の福岡、鹿児島、熊本です。
 

 

筍の料理には、鰹節の出汁でそのまま煮る土佐煮(とさに)や、ワカメと合わせた若竹煮(わかたけに)があります。

 

 

煮物料理
煮て調理された料理。食材が柔らかくなるまで比較的長時間加熱を行なうものを特に煮込みという。



 

水(調味料を入れたり出汁を使用する場合も)に食材を入れて加熱する。加熱した食材だけでなく、加熱に利用し


 

た液体(つゆ、汁)も利用する場合がある。




 

↑ 焼き鮭 ↓

 

 

ねこまんま(猫飯)、またはねこめし(猫飯)

猫に与える飯のように、味噌汁をかけたり削り節を散らしたりした飯である。

2種類の「ねこまんま」
「まんま」とは「めし」をいう幼児語であり、「ねこまんま」は、ネコに与える残飯を連想するような簡便な混ぜご飯を指す。



 

いずれも、イヌやネコに与えるような簡単な餌、残飯の様相を呈していることから、人の食する簡便な食事として「ねこまんま」と呼ばれている。

汁をかけた飯
汁かけ飯やぶっかけ御飯(ぶっかけごはん)、犬飯などとも呼ばれる。

削り節をかけた飯
一般的には飯に削り節や塩昆布をかけて混ぜ込むが、鰹節の上に醤油をかけるかかけないかも文化や各人の嗜好などによって異なる。