〆料理
天ぷら屋で「〆」として最後に揚げられるのが掻き揚げである。希望者には同時にご飯と赤出汁が出される。


 

 

食べ方は好き好きだが、一般的には掻き揚げ丼か天茶の何れかを選択している。
妻は掻き揚げ丼を、私は天茶にして貰った。


〆は、主な使用方法としては、手紙などを封書で相手方に送る際、しっかりと封書の口を「閉め」たことを強調する時などに使われる。

また「締め」、「絞め」、「占め」の意味で使用されることがあり、飲食に於いては最後の一品を言う。


 

↑ 茶碗の蓋の裏に山葵が ↓

 


天茶
かきあげなどをご飯に乗せたお茶漬け「天茶」は、稀代の食通・北大路魯山人が好んだことでも有名な料理。

天ぷらを乗せたご飯に、一番だしでほうじ茶を煮出した豊かな香りの茶だしをかけ、さっぱりいただきます。

 


ほうじ茶
緑茶の一種であり、茶葉を焙じて飲用に供するものを指す。一般に、煎茶や番茶、茎茶を焙煎したものである。


 

↑ ほうじ茶で満たされた掻き揚げに山葵を乗せ混ぜる ↓

 


ほうじ茶は独特の香ばしさがあり、苦みや渋みはほとんどなく、口当たりはあっさりしている。刺激が少なく胃にやさしいため、食事中のお茶に向く。ほうじ茶飲用の風習は、地方によってかなり相違がある。


 

 

↑ 香の物を添え味変 ↓

 

 


上質な葉を選りすぐった高価なものもあるが、格は玉露や煎茶より下位、一般に番茶や玄米茶などと同位に位置づけられ、日本茶として高級な部類のものではないとされる。

 

↑ 赤出汁

 

 

 


しかし、ほうじ茶飲用の習慣が深く根付いている京都では、上質なほうじ茶が料亭の改まった席で供されることも珍しいことではなくなっている。 

 

 


また、昔から病院に入院時の食事の際や病気の時の水分補給にほうじ茶が出ることが多いが、煎茶と同等のカフェインを含むので注意が必要である。


 

↑ 完食 ↓

 


苺と練乳
酸っぱい苺を食べやすくするための練乳
ちょっと酸っぱい苺を美味しく食べたい、という要望を満たすために使われたのが甘い練乳だったと思われます。

 

↑ デザートの苺 ↓

 


練乳は牛乳の保存性を高めたものとして開発されており、保存しやすい乳製品として大正の頃から普及、その後登場してきた酸っぱい苺に練乳をつけてみたら「あら美味しい」という流れかもしれません。


 


いちごに練乳をかける。これは現在普及している苺の甘さには不要な事なのかもしれません。

今では使用頻度が減ったとは言え、練乳があったからこそ苺は普及したのだと思います。


 

 


胡麻豆腐
精進料理のひとつで、奈良県および和歌山県の郷土料理。

豆腐の名を持つが、大豆を原料とする豆腐とは異なる。
原材料はゴマと葛粉。

 

↑ 黒ゴマおぼろ豆腐に黒蜜を ↓

 


葛粉に本葛を用いるのが本式とされ、高野山や永平寺の精進料理には、かかすことのできないものと言われる。

胡麻の皮をとり、舌触りが滑らかになるまで念入りに磨り潰す。大変に手間のかかる作業だが、調理も修行のうちである禅寺では、重要とされた。

 


家庭では、市販の練りゴマと片栗粉で代用できる。水で溶いた葛粉と合わせて火にかけ、絹のようになるまで練り、型に入れて豆腐状に冷やし固める。

食べ方は、通常はそのまま冷奴として食べ、豆腐のように食材とされる事は少ない。胡麻油の強い風味との釣り合いで、わさび醤油やタレを添えたり、出汁を加える。 


本式の胡麻豆腐を生で求めるには製造元に行くとよいが、製造の翌日か翌々日までに消費する必要がある。

高野山をはじめ和歌山、奈良、京都の禅寺の昼食、あるいは宿坊で宿泊時の食事で定番のほか、土産物として、高野山や吉野地方、道の駅の売店などで販売されている。

 

 

↑ 完食し会計を ↓