箱根町
神奈川県西部、箱根峠の東側に位置する町である。足柄下郡に属する。 
 
 
 
古くからの温泉町である。また、江戸時代には箱根関が置かれた地である。
温泉地としての評価は、江戸時代の温泉番付によると前頭格だった。
 
 
 
 
 
戦後は、堤康次郎率いる国土計画・西武陣営(駿豆鉄道、現伊豆箱根鉄道等)と、五島慶太・安藤楢六率いる東急・小田急陣営(箱根登山鉄道等)によって「箱根山戦争」と揶揄される精力的な観光開発競争があり急速に発展、以後は日本を代表する温泉観光地として知られている。
 
なお、箱根温泉とは湯本、塔ノ沢、大平台、宮ノ下、小涌谷など町内にある温泉の総称である。
 
年明けの1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走は長い歴史を持ち、数々の名勝負を生んだ正月の恒例行事であり、箱根が最も活気に溢れる。
 
2016年3月には芦ノ湖周辺が森林セラピー基地としての認定を受け、2017年に環境省により公表された富士山がある風景100選では町内12ヶ所が選定された。
 
 
 
 
船舶
箱根海賊船(箱根観光船) - 小田急グループ。
芦ノ湖遊覧船(伊豆箱根鉄道) - 西武グループ。
 
路線バス
小田急グループ
小田急箱根高速バス - 御殿場・新宿方面。
箱根登山バス - 御殿場・小田原方面。
東海バス - 三島方面。
 
西武グループ
伊豆箱根バス - 小田原・熱海方面。
 
 
 
箱根ロープウェイ
箱根町の早雲山駅と桃源台駅を結ぶ全長約4kmの索道である。
 
駅ナンバリングで使われる路線記号はOH。運営する鉄道会社は箱根ロープウェイ株式会社。小田急グループの一社で、箱根観光の旅客輸送を行う。
 
2004年12月18日をもって、六甲有馬ロープウェー(全長5km)が利用者減に伴い部分休止したため、以降は営業区間が日本一長い索道路線である。
 
乗車人員は2008年度に201万人を超え、2009年7月9日付でギネス世界記録のゴンドラ・リフト部門で乗車人数世界一に認定されている。
 
 
 
 
 
 
2000年12月からの架け替え工事で、それまでのものとは構造を一新した新型ロープウェイとして、オーストリアやスイスで採用されている「複式単線自動循環式(DLM)フニテル」が導入された。
 
新型ロープウェイは、2本のロープでぶら下がったゴンドラが循環する形式であり、フニテルとは、屋根の左右にある握索装置の幅がゴンドラの幅よりも広いものを指す。
 
なお、「フニテル」とはフランス語のFuniculaire(鋼索鉄道)とTeleferique(架空索道)を組み合わせた造語であるとされる。
 
フニテルは風に強いとされ、運休基準となる風速は毎秒20mから30mに引き上げ、従来は年間30日ほどあった運休日を15日程度に抑えられそうだとされる。
 
 
 
 
 
新型ロープウェイには、スイスCWA製のゴンドラ(定員18人)が50台設置されている。
また、ゴンドラ・駅舎ともにバリアフリー対応になり、車椅子でも利用できる。架け替え後の年間送客数は5万人増の155万人を目指している。
 
なお、ゴンドラに動力はなく、大涌谷駅と姥子駅のモーター(原動設備)でロープを操作している。
 
終点駅である早雲山駅と桃源台駅には、ロープを引いて調節する緊張設備がある。
ロープは直径48mmであり、1本のロープを端でつなぎ合わせている。
 
なお、架け換え時期の違いから、早雲山 - 大涌谷間と大涌谷 - 桃源台間では、ゴンドラのドア構造などに若干の差異がある。
 
設計製作メーカー - 日本ケーブル
搬器メーカー - CWA-Constructions SA/Corp
 
ロープウェイの乗車券購入においてPASMO、Suicaなど交通系ICカード全国相互利用サービス対応ICカード9種類を利用可能だが、電子マネーによる物販の扱いとなるため、PiTaPaは利用できない。
 
 
 
↑ 桃源台箱根ロープウェーから芦ノ湖キャンプ村へ ↓
 
 
 
箱根巡りシリーズ神社仏閣(写真は全て4月6日撮影)