虎
食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類。




熱帯雨林や落葉樹林・針葉樹林・乾燥林・マングローブの湿原など様々な環境に生息する。木に登った例もあるが、通常は木に登らない。
夜行性だが、主に薄明薄暮時に活動し昼間に活動することもある。群れは形成せず、繁殖期以外は単独で生活する。
行動圏は獲物の量などで変動がある。平均的にオスは数十平方キロメートル、メスは20平方キロメートルの行動圏内で生活し、雌雄の行動圏は重複する。
縄張りの中を頻繁に徘徊し、糞や爪跡を残す、肛門の臭腺からの分泌物を含む尿を木や岩・茂みに撒くなどして縄張りを主張する。
温暖な地域に生息する個体は避暑のため水に浸かる。泳ぎも上手く、泳いで獲物を追跡することもある。
河川を6 - 8キロメートル渡ることもあり、まれに29キロメートルを泳ぐこともある。8 - 10メートルを跳躍することもあるが、通常は5 - 6メートル以下。
食性は動物食で、主に哺乳類を食べる。 具体的にはイノシシ、アクシスジカ、サンバー・ニホンジカ・ノロ類・バラシンガジカ・ヘラジカ・ホッグジカなどのシカ類、シベリアジャコウジカ アジアスイギュウ・ガウル・ニルガイ・バンテン・ブラックバックなどのウシ類などを食べる。
ツキノワグマやナマケグマ・ヒグマ・ヒョウなどの他の肉食獣も捕食する。 大型の獲物がない時はヤマアラシ類などの齧歯類、キジ科などの鳥類、カメ類・ワニ、カエル、魚類などの小型の獲物も食べる。
まれにアジアゾウやインドサイの幼獣、マレーバクを襲うこともある。家畜や人間を襲うこともある。
1日あたり平均6 - 7キログラムの肉を食べるが、一晩で25キログラムの肉を食べることもある。獲物を待ち伏せることもあるが、主に一晩あたり10 - 20キロメートルを徘徊し獲物を探す。
獲物を発見すると茂みなどに身を隠し近距離まで忍び寄り、獲物に向かって跳躍して接近する。主に獲物の側面や後面から前肢で獲物を倒し、噛みついて仕留める。
狩りの成功率は低く10 - 20回に1回成功する程度。獲物は茂みの中などに運び、大型の獲物であれば数日に何回にも分けて食べる。
繁殖様式は胎生。繁殖期は地域によっても異なりインドの個体群は雨期が明けると交尾し、主に2 - 5月に繁殖する。
発情期間は数日だが、約2日間に100回以上の交尾を行う。妊娠期間は96 - 111日。1回に1 - 6頭の幼獣を産む。
メスのみで幼獣を育てる。授乳期間は3 - 6か月。出産直後の幼獣は眼も耳も閉じているが生後6 - 14日で開眼し、生後9 - 11日で耳が開く。
生後4 - 8週間で巣から出るようになる。幼獣は生後18 - 24か月は母親の縄張り内で生活し徐々に独立する。
生後2年で幼獣の半数は命を落とし、オスが幼獣を殺すことも多い。オスは生後4 - 5年、メスは生後3 - 4年で性成熟する。寿命は約15年と考えられ、飼育下では26年の記録がある。
分布
インド、インドネシア(スマトラ島)、タイ王国、中華人民共和国(雲南省、吉林省、黒竜江省、チベット自治区)、ネパール、バングラデシュ、ブータン、マレーシア(マレー半島)、ミャンマー、ラオス、ロシア東部。
カンボジア、中華人民共和国の一部(広東省、江西省、湖南省、浙江省、陝西省、福建省)、朝鮮民主主義人民共和国、ベトナムでは絶滅したと考えられている[2]。アフガニスタン、イラン、インドネシア(ジャワ島、バリ島)、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、シンガポール、中華人民共和国の一部(上海市、重慶市、天津市、北京市、安徽省、河北省、河南省、貴州省、江蘇省、湖北省、山西省、山東省、四川省、遼寧省、広西チワン族自治区、新疆ウイグル自治区)、トルクメニスタン、トルコ、パキスタンでは絶滅。
模式標本の産地(模式産地)はアジアとされていたが、後にベンガルとされている。
形態
体長140 - 280センチメートル。尾長95 - 119センチメートル。
メスよりもオスの方が大型になる。腹部の皮膚は弛んで襞状になる。
体長140 - 280センチメートル。尾長95 - 119センチメートル。
メスよりもオスの方が大型になる。腹部の皮膚は弛んで襞状になる。
背面は黄色や黄褐色で、黒い横縞が入る。縞模様は藪などでは周囲に溶けこみ輪郭を不明瞭にし、獲物に気付かれずに忍び寄ったり待ち伏せることに適している。
腹面や四肢内側は白い。黒化個体の発見例はないが、インドでは白化個体の発見例がある。
鼻面は太くて短く、顎の力が強い。前肢の筋肉は発達し、後肢は前肢よりも長い。これにより前肢は長い爪も含め獲物を押さえつけることに、後肢は跳躍に適している。
出産直後の幼獣は体長31.5センチメートル - 40センチメートル、尾長13 - 16センチメートル。体重780 - 1,600グラム[3][7]。縞模様はあるが、体色は成獣よりも明色。
白化型(ホワイトタイガー)
ホワイトタイガー(英語版)とはインドに生息するベンガルトラの白変種で、アルビノとは異なる白化型であり、正式名は「ベンガルトラ白変種」という。
ホワイトタイガー(英語版)とはインドに生息するベンガルトラの白変種で、アルビノとは異なる白化型であり、正式名は「ベンガルトラ白変種」という。
ホワイトタイガーは、普通のトラでは黄色になる部分の毛が白色もしくはクリーム色で、黒い縞模様の部分も色が薄い。
縞模様は個体によっては茶色だったり、または縞がないかあっても極めて薄いスノーホワイトと呼ばれるパターンもある。
虹彩の色は青である。白化型の遺伝にはメンデルの法則が当てはまるとされる。かつてはインド北部や中東部に数頭いたといわれるが、トラ全体の数が減ってしまった現在では全世界でも250頭あまり、国内には30頭ほどしかいない希少種で、飼育下でしか目にすることができない。
アムールトラの白化個体に関しても目撃情報はあるが、確かな記録はない。
ホワイトタイガーはインドでは神聖なものとされ、中国及び日本でも白虎として崇められた。
また近年ではサーカスの目玉として脚光を浴びる事もある。現在、日本では各地の動物園やサファリパークなどで20頭前後が飼育されている。
•ブラックタイガー
過去に数例捕らえられた記録がある。
過去に数例捕らえられた記録がある。
•ゴールデンタビー
通常のトラの色を薄くしたパターンで世界で約30頭飼育されている。
通常のトラの色を薄くしたパターンで世界で約30頭飼育されている。
•マルタタイガー
青に見える灰色で、アモイトラの変種。
青に見える灰色で、アモイトラの変種。
上記以外の体色も目撃された例がある