無事に帰宅。 | ゆるーい建築家のゆるーい日常。

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ストレスのない生き方を実践した結果。
物事に執着せず、形に執着せず、群れず、媚びず、礼すべき相手にはとことん尽くす。という生き方を日々過ごしています。
よかったら覗いていってくださいね。

3月11日14時46分。

あざみ野のリフォーム現場で大きな揺れを感じる。
最初は「まあ納まるだろう」と思っていたものの
次第に強くなる揺れに「ただごとではない」と感じ
子供を抱えて、とにかく道路の安全な場所へ移動。

私が小学生の時に体験した、宮城県沖地震のときの
映像と重なる、、、遊んでいた原っぱで、突然の地震。
向かいのブロック塀が倒壊する瞬間が今でも焼き付いて
いる。。。

家内は家の中で作業しているものの、行くに行けず
揺れが納まってからあがる。
幸い、職人さんはじめだれも怪我がなく、家も無傷。
とにかくほっとする。。。


現場の確認は順調に終わり、いざ帰宅。
まだこのときは全体の状況を把握しておらず、IKEAに
向かってみることに。
途中、一体が闇の地域を通過して、徐々に状況がわかりはじめる。
コンビニも、カーショップも、街灯も、信号も、なにもかもが
暗い。そして東名高速や首都高速が全線で閉鎖ということを知る。
そして言いようの無い悲惨な映像、、、津波で多くの方が犠牲に
なったことを、車のテレビで知る。

都内までの道はすでに全く動かない、気が遠くなるほどの渋滞。
歩道を歩いて帰宅する多くの人を見ると、災害の持つ色々な姿を
見せられる。普段当たり前に動いている鉄道が動かない。普段当
たり前につながる電話がつながらない。
直接の被害だけでなく、徐々にやってくる「当たり前」の無い状況。

現代社会が追い求めた「豊かさ」が、こんなにももろく、はかないとは。
現実の世界で起こる自然の脅威は、どんなに情報が発達した社会で
あっても、止めることはできないのだと思う。


こういう時にこそ、本質的な「豊かさ」が見える気がする。
人に向き合い、土に向き合い、ゆっくりとじっくりと考える、、、
電気がなくても、つながりを維持できる、人との関係。適正規模。
流通に左右されずに、最低限の食料を確保できる生産者とのつながり。
こういう活動を、日常で意識することが、豊かな文明社会の基礎に
あったら、、、そんなことを考えてしまう。

政治も、自分の利益や他人の批判を乗り越え、すべきことを同じ目線で
考えるという。これまでの足の引っ張り合いや小さすぎる議論を止め、
目標を据えて動き始めたのは、とても意義深いことだと思う。
同じ目線に立ち、未来を考え、じっくり向き合う。
何党だからとか、そういうこと以前に、政治家として自律してこそ
被災を乗り越え、ほんとうに豊かな日本をつくることができると期待したい。


深山健太郎。