大学の入学オリエンテーション。
はじめて会ったその日のうちから研究室に入り浸り、1年生にも関わらず机を置かせてくれた。
研究室では建築の話をしてくれるのは先輩達。安藤忠雄も建築コンペも先輩から教わり、恩師はいつもパイプをくわえながら、コーヒーをすすりながら、囲碁を囲みながら（勝った事はなかったけど、、、）吉田秀和やカザルス、斎藤秀雄、大観、板谷波山、ピカソ、、、建築以外のいろいろな話をしてくれた。
スケッチも恩師に進められてはじめた。水彩セットを買い、小さいスケッチブックを片手に横浜の古い銀行を描いた。研究室に帰って見せると、早速使っていた細い筆を取り上げられ、5倍くらい太い筆を与えられた。
何度となく一緒にまわった旅先では、いつも線が細いとか陰影がないとか、構図がよくないとか言われながら、ぺたぺたと上から描き加えられた。それもまた好きだった。
目指しているけど、追いつけない。
そんな恩師、白濱謙一先生の訃報を受ける。
まだ実感がわかない。。。