オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。 -33ページ目

オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。

タイトルは斉藤純氏の小説から拝借…だがまだ読んでない。しかしこのブログに綴られる、現実と空想とが交錯した過去から未来への記憶と記録は、このタイトルの如くどこか少し寂しげな装いを持つ、心象風景の覚え書きである。

涸沢の夜は、自分が宇宙空間に存在してると実感させられるほどの星空が果てしなく広がり、その奥行きのその奥に吸い込まれそうになる。もう色んな悩みや不安、趣味嗜好、生きている事さえどうでもよくなる。今この瞬間に全てがthe endになってもかまわないと思わせるほどだ。やはり天国に近い場所だからか。それでもまた朝がやって来る。そして今日も目覚め、登るべき山が目の前にそびえ立つ。

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眩い朝の光の中、山小屋のかまどに火がおこされたのか、白煙が山の深い緑色に浮かび上がる。今日は山頂に“でん”して夕方までにここに戻る予定なので、テントやシュラフ、その他お泊りセットなどはそのまま置きっぱなして、最低限の荷物を背負って山頂を目指す。

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標高が上がるにつれ、登山道も様相を変えていく。昨日の疲れもなんのその!ただひたすらに脚を持ち上げては降ろし、持ち上げては降ろしを繰り返す。

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涸沢カールが遠ざかる。

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遥か眼下へとさらに遠ざかる。

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疲れ、休み、振り返る度に景色の素晴らしさに息をのみ、また歩き出す。やがて山肌の緑色も少なくなり、岩だらけの進路の先に見え隠れしていた山荘にたどり着く。しばしの休憩。

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ここまで登れば山頂まではあと少しだ。急な斜面もあるが、ハシゴやクサリが掛けられているので、それを頼りに何とか進むことが出来る。

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ここを登り切れば、あとは比較的なだらかな尾根づたいの道が山頂まで続いている。

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山の天気は変わりやすいというが、正にその通りで、さっきまで青空が広がっていたのに、あっという間に雲の塊に包まれる。しかし同時にまたすぐに晴れるだろうという期待感も生まれる。さあ、いよいよだ!

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登頂!バンザイ!