図書館で本を探しているときに目に飛び込んできたという表現があっているような状況で見つけた本。(探していた本は「ま行」の作家さんの本だったので)
やはりタイトルの「弥勒」(私のお師匠さま天宮玲桜先生が設立した宗教法人は「みろくの会」。先日集団催眠でも弥勒菩薩さまにつなげていただいた)
そして、著書のお一人「松本猛」さん。かわいらしく、はかなげ水彩画で有名な「いわさきちひろ」さんの息子さん。絵本を出版されていてそちらの絵本も持っているし、サインも書いていただいていて、なんとなく小説を書くイメージがなかったので。(大変失礼しました)
そもそも安曇野にちひろ美術館を造ることになって、いろいろ調べられたことがモチーフになっているとか。
この本を読み始めるまですっかりわすれていましたが、確か昨年NHKの「ぶらタモリ」で安曇野の回の時にそんな話がでていたけど、安曇野はかつては安曇野族という九州海人族の人たちが長野までやってきたとか。番組でも九州とのつながりの痕跡を紹介されていたような。この話をモチーフにされたのがこの小説。
安曇野のいろいろな伝承や、実際の弥勒菩薩像から、九州福岡志賀島・対馬、そしてそもそも弥勒菩薩信仰や弥勒菩薩の仏像は韓国百済時代ではということで、韓国までのいろいろな伝承・実際の仏像が登場して、なかなか興味深かった。ちなみに「ぶらタモリ」では対馬の回もあった。
そしてそもそも九州の海人族には現在の宗像大社などを守っている宗像族と一緒かもみたいな話もあり、以前宗像大社や中津宮のある筑前大島に行ったこともあり、もちろん行けないけど沖ノ島も含めた宗像3女神に親近感をもっている私としてはそこらへんも大いに興味をもったところ。
勝者の歴史書である日本書記の記載と風土記や地元に伝わる話は似ている箇所もあれば違う箇所もあるなど、なかなかもう本当のところはわからないだけに、いろいろな考え方ができて面白いところ。
ちなみに天宮玲桜先生は九州出身。
もう少しじっくり、この小説に登場した実際の場所や物などを自分なりに考察してみたいと思ったり、まずは安曇野に行ってみたいな(以前から安曇野ちひろ美術館にも行ってみたかった)と思ったり、私にとっては面白い小説でした。
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ちなみに去年は安曇野のある長野県松本市の東京方面からは手前にある諏訪大社へお詣りに行ったので、今年はもうちょっと足を延ばして行ってみたいと思う。
写真は諏訪大社上社前宮の近くの風景。