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たべもののこえ・プロデューサーの竹中聰子(おかん)です。

食・料理・メディアの専門家として、〝台所から世界を見つめるコミュニティ作り〟を目指して活動しています。



昨日はお世話になった、ピアニストであり作・編曲家の前田憲男先生の告別式でした。

前職時代の大阪で仕事をしていたころ、先生にはとてもお世話になりました。

大変偉大な先生なので、私などは本当にいつも緊張してお話しさせていただいたのですが、以前一度だけお酒をご一緒させていただいたときに、奥さまの介護を長年していらっしゃると聞き、怖いイメージがあった先生のまったく違う面を見させていただいたようで、とっても嬉しかったのを覚えています。



前田先生は、ミュージシャンや作り手の気持ちを一番理解して、音に表現する先生でした。

どんな曲でも、譜面だけからはまったく想像できない、その空間を包み込むような音のベールと華やかさがありました。

厳しくもある先生でしたが、ミュージシャンの方々は、先生の曲を演奏しているときはいつもとっても幸せそうに見えました。

「オレたちのこと、わかってくれてる」そんな安心感がふんわりと伝わってきました。



温かな葬儀でした。

それはどんな人にもまっすぐ、時に厳しく、そして必ず抱擁してくれる音楽を書いてきた前田先生ならではのお人柄が表れた空間と時間でした。



真心と手作りのものは、人を永遠につなぎます。

料理もですが、音もすぐ消えてしまうものだけれど…

譜面は残っても、本当のものは見えなくて、すぐ消えてしまうものの中にあると思います。

前田先生の音楽は、いつまでも私の心の中にあります。

ご冥福をお祈りいたします。




写真は、先日料理学校で作った小蕪の射込み煮。


この一品を作るのにメモした作業工程を数えたら、なんと28工程の手順がありました。

料理もこんなふうに、決してレシピなどではなく、人の手から手へ、長年を通して伝えられていくものだと思います。
そうでないと、本当に人の心には響かないのですよねキラキラ
身の引き締まる思いです。