ネタはつきない。

食べてみたいなと思う料理は数知れず、行ってみたいお店も数知れず。。。


モンゴル料理のお店、シリンゴルもそのひとつ。


巣鴨在住の同僚が何人か居るので、巣鴨会なるものを企画し、そこで、このお店の宴会を提案しました。

宴会というか、当初は食事だけにしようと思っていたのですが、蓋を開けてみたら、結構な人数での利用になりました。もちろん予約をしておきます。


大抵の場合、会社の食事会、飲み会は、僕が企画します。

それは、行きたい店を選ぶことができるから。

参加者のある程度の要望を聞きますが、基本は、僕が手配、調整する。チェーン系の居酒屋で、飲み放題付きで5,000円の会費を徴収されるほど残念なことは無いと思うから。



さて、前置きが長くなってしまった。

シリンゴルに戻ります。

巣鴨が最寄り駅と言っても、住所は千石、駅からは10分くらい歩きます。

有名な地蔵通り商店街とは逆の方向、フレンチパウンドハウス とは、白山通りを挟んで反対側、住宅街の真っ只中に突如現れるお店、この一角だけ、あきらかに別の雰囲気です。


みんな道に迷うかなと思ったけれど、白山通りから曲がる道さえ間違えなければ、まっすぐなので、思いのほかスムースにお店に到着できたみたい。

5、6段の階段を下りて店内、ダイニングルームが広がり、左手側にキッチン、振り返る格好になる左手奥には、小上がりがあります。その小上がりは、ゲル風の装飾があって、気分を盛り上げてくれる。



最初のもてなしは、モンゴルミルクティー、なんと塩味です。


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル



好みに応じて、これらのトッピングを追加する。

中央が岩塩、なんと1億年前の地層から掘り出したもの、シリンゴルの料理には、全て、この岩塩が使われているそうです。


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


奥がピーナッツ、時計回りに、チーズ、粟を炒ったもの、干し肉(?)、全てがミルクティーに追加するアクセントです。

ミルクティーというよりも、スープに近い印象かもしれない。

粟を入れると香ばしさが追加され、干し肉は味に深みが、チーズはまろやかさが、ピーナッツは、ほどよい塩分を追加してくれました。


ただ、このミルクティーを一口、二口でギブアップしている人は、少なからず居ました。



前菜3種類


豆腐の料理


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


ジャガイモの千切り



夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


きゅうりの漬物


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル



この前菜3種類は、中国の影響らしいです。

モンゴル料理の説明をしてくれたのですが、モンゴルでは、一生野菜を食べない人も居るそう。

それはそうです。遊牧の暮らしをしていたら、畑なんて作らない。野菜を食べないということも理解できる。

ちなみに、人類は、狩猟採集 -> 遊牧 -> 農耕と文化を変化させたと言われるかと思いますが、農耕と遊牧は逆という説があります。いわく農耕を始めて、動物を家畜化することができたから遊牧をすることができるようになったと。



これはモンゴルの揚げパン、なんとも形容しがたい食感です。水分を持っていかれる系のパンでした。

水分がほとんど無くて、保存には最適なんだろうなと想像してみたり。



夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル



ワォーマハ

羊の腹の肉を茹でたものにゴマダレをかけたもの。


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


腹の肉、脂身の具合が、牛や豚のばら肉に近いなと思った。

羊の独特の香り、これを苦手とする人も多いと思うけど、このように香りを出す肉は少ないと思う。

ゴマダレは、醤油ベースの味付け、白ネギとパクチーをたっぷりトッピングして、肉を食べる。これはいい。生ビールを合わせていたけれど、それがススム、ススム

柔らかな羊肉に、ネギの食感の相性がよかった。



バンシ

羊肉の水餃子、つるんといける。もっちりとした生地に羊肉がつめられている。

好みによって黒酢をつけて食べる。


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル




ボーズ

モンゴル版小籠包、中身はもちろん羊肉、熱々のスープを味わって、羊肉を使ったあんを食べる。

バンシに比べて、生地は薄め、スープの味わいも異なる。



夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


チャンサンマハ

羊肉の岩塩茹で


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル



このお店で外しちゃいけないのが、この料理、先ほどの岩塩と羊肉を何時間も煮込んだもの。

手袋をつけて、ナイフで肉をそぎ落として食べる。



夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル



モンゴル羊肉料理の醍醐味は、ここにあると思う。

岩塩だけを使ったとは思えないほどに、肉の味わいの奥深さがある。

タレも用意されたけど、肉にそのままかぶりついても、十分に楽しめた。ワイルドに、豪快に食べたい料理



シュルテホール

モンゴルのうどん


夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


羊肉の細切りはともかくとして、きゅうりが入っているのが面白い。

手打ち風のうどんは、縮れがあり、微妙なウェーブがあるから、スープともよく絡む。

このスープも岩塩によるものと思うけど、深い味わいにスープを飲む手が止まらない。適度なコシ、モチモチ感のあるうどんもクセになる。

きゅうりは、青臭さはなく、食感のアクセントとしての働きをしているんだなと思った。



デザートのヘールサンマントウ

揚げ蒸しパン、練乳をたっぷりつけて食べます。カリッと熱い揚げパン、練乳がとろりとからみついて、素朴なドーナツのような懐かしい味わい。



夫婦で食べ歩き+1-シリンゴル


毎日20時ころから馬頭琴の演奏があります。

この日は4曲の演奏がありました。2本の弦、馬の毛を使っているそうです。
シリンゴルオリジナルの曲は、草原をかける馬を連想させるものでした。



羊肉はクセになると思う。

みんな、モンゴル料理は始めてだったけれど、各々満足してくれたみたい。なにしろ羊肉づくしのコースは、とてもボリュームがあって、お腹いっぱいになっていたよう。

かみさんは、羊肉がそれほど得意でも無いので、友人を誘っての訪問になりそうです。



喫煙可能です。




僕とモンゴルの出会いは、この本でした。

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