久しぶりに城山作品を読みました。
城山さんの真骨頂の伝記ものです。関西の実業家の松本重太郎が主人公です。「西の渋沢栄一」と呼ばれた人らしいのですが、勉強不足で読むまで知りませんでした。
10歳で家を出て、運と自分の才覚と努力と出会う人に恵まれて、事業を拡大します。
野心家で、目立ちたがりで、営利に走りすぎるとの風評があったようですが、実は社会や国のために事業展開したのだと言うことが、くり返し書かれています。最後に事業の礎だった銀行をつぶしてしまったと言うことで、大きく語り継がれることがなかったのでしょう。
主人公が手がけ、実現した事業は今もすばらしいと思います。
城山さんが、取り上げたのはその決断の早さ、バイタリティと、私欲に走っていないところだったのではないかと推察します。
読んでよかった作品でした。