焼肉店「山の味覚」は、その名の通り、山からの贈り物を楽しめる場所だ。
店主は常連客の間で「山の達人」として知られている。
その日、焼肉の日を記念して特別なメニューが用意されていた。
客たちはその肉の香りと味に酔いしれ、誰もが
「こんな美味しい肉は初めてだ」(´;ω;`)
と口を揃えて称賛した。
その肉は、店主が「珍しい肉」として誇らしげに提供したものだった。
店主は
「この肉は山の恵み、滅多に手に入らないものだ」
とだけ言って、詳細は一切明かさなかった。
だが、その噂はすぐに広まり、店は繁盛を極めた。
しかし、村では最近、猟師が行方不明になる事件が相次いでいた。
彼らは山に入ってから帰ってこない。警察も山狩りを行ったが、手がかりは何一つ見つからなかった。
ただ、村の奥深くに古びた祠があり、その周辺で異様な匂いが漂っていたという話があった。
ある夜、店主と古くからの友人である猟師が深い山奥に消えていった。
それ以来、店の肉の味が変わったと噂される。
客たちは以前のように肉を称賛することがなくなり、むしろ、食べる度に何か得体の知れない恐怖を感じるようになった。
肉を噛む度に、その肉がどこから来たのかという疑念が心をよぎり、次第に客足は遠のいていった。
そしてある日、村の外れでその猟師が変わり果てた姿で発見された。
体は傷だらけで、何かに食いちぎられたような痕が残っていた。
その口元には、何かを叫び続けていたのか、血で真っ赤に染まっていた。
そして、彼が握りしめていたもの、それは「山の味覚」の包み紙だった。
彼が山で見たもの、聞いたもの、それは誰にも分からない。
ただ一つだけ確かなのは、その日以来、村ではもう誰も「山の味覚」に足を運ぶことはなかったということだ。
他には内臓の森というのを書きましたね。
ある夜、彼は仕事から帰宅し、いつものようにマンションのエレベーターに乗り込んだ。
疲労感から早く家に着きたい一心で、7階のボタンを押した。
しかし、エレベーターは何故か4階で止まり、ドアが開いた。
外を見ても誰もいない。
気味が悪くなり、ドアを閉めて再び7階のボタンを押すと、エレベーターはゆっくりと動き出したが、すぐに停止した。
ドアが開くと、そこにはまったく見覚えのない階が広がっていた。
壁紙は剥がれ、廊下には埃が積もり、長い間誰も訪れていないことが伺えた。
焦りを感じた彼はすぐにエレベーターに戻り、閉じるボタンを何度も押したが、ドアは反応せず、開いたままだった。
突然、廊下の奥から足音が聞こえた。
遠くから、誰かがゆっくりとこちらに近づいてくる。
足音は不規則で、不自然に重く、何かが引きずられているような音が混じっている。
恐怖が彼を襲い、エレベーターの閉まらないドアを呪いながら、階段を使うことを決心した。
階段に駆け込み、上へと駆け上がる。しかし、何段上がっても7階にはたどり着かない。
階数表示はいつの間にか消え、ただ無限に続く階段だけが彼の前に広がっている。
息が切れ、足は重くなってきたが、背後から迫る足音はますます大きくなり、間近に迫っていることがわかる。
彼は振り返ることなく、さらに階段を駆け上がった。
心臓が喉元まで上がり、恐怖で足が震えた。
ついに、彼は見覚えのあるエレベーターの前にたどり着いたが、天井に張り付くように宙に浮かぶそれは、通常の位置ではなかった。
ロープで吊るされたエレベーターは、今にも切れそうなほどに細く、脆く見えた。
最後の望みをかけて、彼はエレベーターの中に飛び乗った。
しかし、その瞬間、ロープが切れ、エレベーターは急降下を始めた。
暗闇の中、無数のねじれた階段が彼の視界をぐるぐると巡り、次第に混乱し、どこが上でどこが下かもわからなくなった。
そして、エレベーターは突然停止した。
彼は息を整え、天窓を見上げた。
そこに広がるのは、無限に続く迷宮のような空間だった。
無数のねじれた階段と、絡まり合った通路が、出口を拒絶するかのように彼を包囲していた。
静寂の中で、再び足音が響いた。今度はすぐ近くで、彼を捕らえようとする何かが迫っている。
逃げ道はもうない。彼はそのまま、闇の中へと消え去っていった。
現在”集団葬儀”を公開しています。
夜遅く、駅から家へ向かう道を歩いていた。暗くて静かな住宅街の中、一人歩いていると不意に背後から視線を感じた。振り返ると誰もいない。気のせいかと思い、そのまま歩き続けた。
突然、肩を軽く叩かれた。驚いて振り返ると、そこには小さな女の子が立っていた。白いワンピースを着て、手には古びた人形を抱えている。彼女は無表情でじっと私を見つめていた。「どうしたの?」と尋ねると、女の子はかすかに口を開けて、「お家に帰りたい」と囁いた。
家の方向を指し示してやろうとするが、指が震えてうまく指せない。「お家はどこ?」と尋ねると、女の子は黙って人形を私に差し出した。「この人形が知ってる」と言うのだ。受け取ろうとした瞬間、女の子の顔が急に真っ黒になり、目だけが異様に輝いていた。
驚いて人形を放り投げ、急いでその場から逃げ出した。振り返ることなく全力で走り続け、自宅にたどり着いた。玄関に入ると、心臓が激しく鼓動し、息が切れていた。ふと振り返ると、玄関の外には誰もいなかった。安堵して部屋に戻り、ベッドに横たわった。
その夜、奇妙な夢を見た。夢の中で、あの女の子が再び現れ、「私のお家はここじゃない」と泣きながら訴えてきた。そして、人形が足元に転がっていた。目が覚めると、汗びっしょりで体が冷たくなっていた。
次の日、駅から家へ向かう道でふと立ち止まり、あの女の子がいた場所を見つめた。その時、目の前の電柱に貼られた失踪者のチラシが目に入った。そこには、あの女の子の写真が載っていた。彼女は数年前に行方不明になったと書かれていた。
背筋が凍る思いで、その場から離れた。あの夜の出来事は夢だったのか現実だったのか、今もわからない。ただ一つだけ確かだったのは、あの女の子はまだ家に帰れずにさまよっているのだろう。再び彼女に出会うことがないよう、心から願った。
関連動画を公開しています。
日本の古き良きを考えています。
ある小さな村に古びた神社があった。神社は人々から長い間忘れ去られ、誰も訪れることはなかった。ある日、村に引っ越してきた家族が神社の存在を知り、好奇心から訪れることにした。
その家族は父親、母親、そして幼い娘の三人で、神社に着くとすぐに異様な空気に気づいた。境内は静まり返り、周囲の木々は風もないのにかすかに揺れているようだった。家族はそれを不気味に感じながらも、さらに奥へと進んでいった。
神社の本殿にたどり着いたとき、娘が突然泣き出した。理由を尋ねると、娘は「何かがいる」と言った。しかし、両親には何も見えなかった。娘をなだめて帰ろうとするが、道に迷ってしまう。不思議なことに、来た道を戻っているはずなのに、何度も同じ場所に出てしまうのだ。
日が暮れ始め、辺りは暗闇に包まれた。途方に暮れた家族が立ち尽くしていると、突然、不気味な囁き声が聞こえ始めた。その声は次第に大きくなり、まるで何百人もの人々が一斉に話しているかのようだった。
「戻れない。ここに永遠に囚われる。」声はそう言っているように感じられた。家族は恐怖に駆られ、必死にその場を逃れようと走り出した。しかし、何度走っても同じ場所に戻ってきてしまう。まるで神社そのものが彼らを放さないかのようだった。
やがて、疲れ果てた父親が力尽き、膝をついた。その瞬間、周囲の暗闇から無数の手が伸びてきて、家族を引きずり込もうとした。母親は必死に娘を抱きしめたが、その手はどんどん近づいてきた。
最後に、娘の悲鳴が響き渡り、その後は静寂が訪れた。翌日、村人が神社を訪れると、家族の姿はどこにもなかった。ただ、娘のぬいぐるみが地面に落ちているだけだった。それ以来、村人は二度と神社に近づくことはなかったという。
その神社は今でも、夜になると誰かの囁き声が聞こえると言われている。村人たちはそれを「囚われの神社」と呼び、決して足を踏み入れることはない。
みなさんへ
暑中見舞いの朗読怖い話、内臓の森をお届けいたします。
この連休は天候に恵まれず、趣味の園芸もろくにできませんでしたが久しぶりに良い怖い話をアップロードできました。
タイトルは内臓の森、サムネイル画像は↓
本編は↓のyoutubeチャンネルからどうぞ。よろしくお願いいたします。
あの日、どうしても思い出さずにはいられない。Aさんがあの物件に泊まると決意した瞬間のことだ。私たち不動産業者にとって、曰く付き物件の扱いは常に頭を悩ませる問題だが、あの物件は特に酷かった。独居老人が孤独死し、その後も強い怨念が残っていると言われる部屋だった。
何度か入居希望者が現れたものの、物件を下見に来た途端、皆が口を揃えて「嫌な感じがする」と言い、キャンセルしてしまう。中には腐った老人の霊を目撃したという者までいた。私たちは何度か霊媒師を呼び、除霊と供養を依頼したが、どの霊媒師も怨念の強さに圧倒され、結局逃げ出してしまった。
Aさんはその状況に耐えかねていた。どうにかしてこの物件を売りたい、その一心で彼は「一晩泊まってみる」と言ったのだ。私たち同僚は止めた。何か悪いことが起きるのではないかと不安だった。しかし、Aさんの決意は固く、結局その晩、彼はその物件に泊まることになった。
次の日、Aさんの姿が見えないことに気付いた。彼は通常、早朝には会社に顔を出すのだが、その日は違った。不安が募り、同僚たちと共にあの物件に向かった。ドアを開けると、嫌な予感が現実のものとなった。Aさんは変わり果てた姿でそこに横たわっていのだた。
彼の表情は恐怖と苦痛に歪んでいた。何が起こったのか、何もわからなかったが、彼の体には明らかに外傷はなく、まるで何かに押し潰されたかのように見えた。すぐに警察を呼び、事態は大騒ぎとなったが、結局、Aさんの死因は不明⋯⋯。
私はその後もあの物件を思い出すたびに、Aさんの恐怖に引き裂かれた表情が頭から離れない。彼の死は我々にとって大きな衝撃であり、そして教訓でもあった。曰く付き物件はただの不動産ではない。そこには人の思いや怨念が染み付いている。Aさんの死を無駄にしないためにも、私たちはもっと慎重に、そして敬意を持って物件に向き合うべきなのだ。
その後、あの物件は二度と誰も近づくことはなかった。Aさんの死を機に、我々は物件の扱い方を根本から見直すことにした。彼の無念を忘れないためにも、私は今日もこの教訓を胸に刻み、慎重に仕事を進めている。
↓関連動画を公開しました。お願いいたします。(n*´ω`*n)
新築マンション、念願のマイホームは、海が見える最高のロケーションだった。窓から広がる青い海と白い波、その景色は毎日の疲れを癒してくれるはずだった。しかし、ある日、海を眺めていると、海面に何かが動いているのが目に入った。
最初はただの波の動きかと思ったが、よく見るとそれは人のように見えた。驚いて目を凝らしてみると、確かにそれは人の形をしていた。さらに奇妙なことに、その人影はまるで水面を歩いているようだった。
その姿はどんどん近づいてきた。濡れた髪が顔に貼り付き、目が虚ろなその人影は、確かにこちらに向かって歩いている。周囲には誰もいない。誰かが悪ふざけをしているのかと思ったが、その人影の動きにはどこか人間離れしたものがあった。
気味が悪くなり、窓を閉めてカーテンを引いた。しかし、その日以来、その人影は毎日現れるようになった。しかも、徐々に近づいてきている。今ではもう、マンションのすぐ下の海面まで来ている。
ある晩、眠れずにベッドで横になっていると、窓の外から何かの音が聞こえてきた。恐る恐るカーテンを開けてみると、そこにはあの人影が、窓の外に立っていた。目が合った瞬間、冷たい恐怖が全身を貫いた。
その瞬間、人影はふっと消えた。しかし、それ以来、部屋の中でも彼の気配を感じるようになった。夜になると、誰もいないはずの部屋の隅で湿った足音が響き、背筋が凍るような視線を感じる。
新築マンション、夢のマイホームは、今では恐怖の住処となってしまった。あの海面を歩く人影の正体は一体何なのか、それを知る勇気はもう、誰にも残されていない。
関連動画は私のチャンネル、short動画で予告編をおこなってまうす。
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昨日の番組、日本で一番コワい夜で宜保愛子さんの再現ドラマを見かけました。
数日前からちょっと気になることがありパソコンの前にずっと座っていたので、見ていたというより耳を傾けていた、というところだ。
私が幼いころ、小さな町の祭りで見かけ知り合った霊能力者Gのことを思い出していた矢先の番組で、偶然というものはあるんだなと思った。出会った当時の話はまたいつか、今回は商業ビルのお話です。

