🍳『TKGたあくん酒場』ノベライズ

第53話 傘を忘れた常連さん

著:兎羽流葉(うぱるぱ)🪶


雨は、夕方から本降りだった。
アスファルトを叩く音が、酒場の静けさを少しだけ賑やかにする。
「TKGたあくん酒場」のカウンター席。
ポン助と亮介は、並んでグラスを傾けていた。
「……今日さ、なんか落ち着かないな。」
ポン助が言う。
「雨の日は、だいたいそうだろ。」
亮介は笑いながら、唐揚げを一つつまんだ。
そのとき、のれんが揺れた。
「こんばんは。」
聞き慣れた声。
常連の――名前を名乗らない女性だった。
菜摘さんが来るより前から、
一人でふらりと現れて、
静かに飲んで、静かに帰る。
「いつもの?」
たあくんが声をかける。
「ええ。…それと、今日は温かいのを。」
湯気の立つ小鉢が並び、
雨の夜は、少しだけ優しくなる。
やがて、閉店間際。
「じゃあ、また。」
女性は立ち上がり、ふと足を止めた。
「あ。」
「どうしました?」
たあくんが聞く。
「……傘、忘れちゃったみたい。」
カウンターの端。
そこにあるはずのビニール傘が、見当たらない。
「貸しますよ。」
亮介が言う。
女性は首を振った。
「いえ、大丈夫。
 この雨、嫌いじゃないから。」
その言葉が、
なぜかポン助の胸に残った。
「……前の会社、辞めた理由。」
ポン助が、ぽつりと言う。
「俺、守ってもらってばっかで。」
女性は、少しだけ微笑んだ。
「濡れるのを怖がると、
 雨の音、聞こえなくなるものね。」
そう言って、
彼女は雨の中へ出ていった。
たあくんは、カウンターの上に残された傘を見つめる。
「……忘れ物は、
 置いていってくれる方が、
 また来る理由になるんだ。」
雨音が、
その言葉をそっと包んでいた。



✒️あとがき(うはるばの、くだけたやつ)

どうも、うぱるぱです🪶
今回は しっとり系・雨と大人の距離感回 でした。
傘を忘れるって、
実はけっこう勇気がいる行為だと思うんですよ。
濡れる覚悟。
誰かを頼らない選択。
でも、また来る余白。
ポン助は今、
その“余白”を見つめている途中です。
次は、
その傘がどうなるのか――

ちょっとだけ動きます☔️



いや、本日快晴☀️、、、
雨は昔昔、嫌いでした。
小学校や中学時代、雨はなんか寂しい印象で
本来なら楽しい放課後もなんか帰宅するだけ
みたいな。雨音自体はしんみりする、なんてのは
もっと後になってからの感覚かな。
ところで傘☂️、結構電車の端に座ってひっかけて
忘れることが増えた。なんだろねー。年か、、、
最近、梅雨☂️って減りましたよね、、、
ダムが干からびてるニュースや、先日狭山湖付近に
行く機会があったのですが公園みたいに干からびてた。
湖って、、、枯れるんだ、、、初めてみた

まだまだこの年で初体験があることにも
びっくりでしたね、

ほな、またーくんラブラブびっくり