200m先の熱、もうすぐクッキー5月号とコミックス10巻が発売です!

その前にまだ書いていなかった23話について触れておこうかと。クッキー発売から2ヶ月遅れのいまさらですが感想アップします。ネタバレ含みますのでご注意ください。

 

 

 

 

 

コミックス10巻ももうすぐ発売です。雑誌クッキーはコミックス10巻の次の日に発売ですから、10巻の続きがすぐ次の日に読めるというわけですね!

 

 

 

 

 

 

さて23話。ここにきて主人公「紬」の名前の由来というか、名前にこめられた意味が明らかになりました。

なるほど〜〜!って感じです。

本当に細かく先の話まで練られた上で連載が始まったんだなあ・・。

 

 

業界人のパーティに呼ばれたきっか。そこで人脈を広げようとしてくれている平良さんの気持ちに気づきます。

セレブな集まりの中でも物おじしないで堂々と話していくきっか。

しかし、着物の「紬」は地味だし格下の着物だからフォーマルで着てはいけないルールがある、という会話になるんですね。

それを聞いた平良さんは、まるで恋人の紬をおとしめられたような気持ちになって怒りますが、紬が地味であるというのは悪口でもなんでもなく特徴のひとつ。フォーマルで着られないのも昔からのルールのひとつ。

紬は言います。自分の名前気に入ってる、と。

 

紬ってね

織り上がったばかりの最初はけっこう硬いんだ

でも長く着れば着るほど柔らかくなって着心地よくなるの

その人だけの体に合った生地に育っていくんだよ

 

ふわふわになるまで変化しながら

その人の生活に寄り添う

そういう着物なんだ

 

それを聞いた平良さんは「すごくいいな」と感銘をうける。

さらに話はもりあがります。一緒にいた監督の妻が言います。

 

あたしは育てるって感覚とは違うわ

長く愛して着てれば

勝手に紬が馴染んで

変化してくってカンジ

 

きっかは自分の名前が庶民的である紬ということもあって、自分の目指す方向が見えてくる。

それはとても一般の人に寄り添った答え。

 

着付けができなくても誰でも着られる

そうだ私 そういうものが作りたい

日常的で

簡単で

かわいくて

私が作りたいのは

身近な着物

 

きっかはこれから起業を考え始めている。

和裁士として、お客さんの求めるものを請け負って仕立てるだけだから、和裁士にクリエイト魂などは関係ないと思っていたきっかが、9巻で吉田チーフに言われます。

 

和裁士の紬ちゃんだからこそ生み出せるものあるんじゃない?

 

きっかはもしかしたら、和裁士にとどまらず自分のブランドを立ち上げるかもしれない。その方向性が少し見えた瞬間に

平良さんは別の方向で「素敵だね!」と嬉しそうに言うんです。

 

 

 

愛すべき紬の真実。紬にこめられた思い。

平良さんはその紬が「長く愛して着てれば 勝手に紬が馴染んで変化してく」

という部分に感銘を受け嬉しそうにしてるんですよね。

 

これね、ものすごく危ういんですよ。

つまりは平良さん、

紬(きっか)が自分に合わせて変化してくれることを望んでるとも捉えられるじゃないですか。

 

 

 

平良さんは働き方が自由すぎる。高収入の人にありがちな、勝手に気分で動く働き方で、没頭したら時間を忘れがちで連絡もしない。集中力が凡人より優れているんです。だからこその稼ぎだとも言えるし、現実的にもこういう高収入の人の働き方を容認する向きは大いにあります。妻や家族がそれを許して支えることが大切だと。

年棒の高いスポーツマンや、年収の高い経営者、芸能人。そういった人を支える家族は、ある意味でその自由さ奔放さを容認し放任している面もありますよね。婚活においてあまりにも高収入の人には家事育児折半を求めてはいけない、とかね。

 

 

平良さんは「柔軟でいてくれるきっか」「許してくれるきっか」を求めているのは明白です。

このあと二人きりで部屋に行くと、そこは一泊何十万、何百万?しそうなプライベートプールつきホテルの最上階。

さらに平良さんは怒涛のように「アメックスの家族カード」や「219万円のグラフのダイヤモンドリング」をプレゼントして

「いつも僕に合わせてくれることへの感謝」を伝えるんです。

こんなに僕のことを理解して、受け入れてくれる人はいない と。

 

もう明らかに、きっかと平良さんの気持ちの昂りがすれ違ってる。

相手に求めること

相手が喜ぶと思っていること

なにもかもすれ違ってるんです。

 

9巻でお互いに夢を語り合い、平良さんの大きなスケールに合わせよう、可愛くいよう、努力しなきゃと思ってきたきっかですが

ここにきて本当の自分の望みは違うんだ、ということに気づきます。

 

次回、本気で二人の話し合いになるのか。

お別れなのか、それともわかりあうための話し合いになるのか。喧嘩になるのか。それ違い続けるのか。

私は真霜くんときっかがいずれ結ばれてほしい派ですけど、今ここで平良さんときっかが別れるにはまだ至らない気がしますね。

なにしろまだお互い、好き同士なんですから。

でも結婚には向かない二人。

次回はまた2話掲載です。隣の微熱が終わってからクッキー本編が2回に1回は2話掲載になってとっても嬉しい限り。

続きがとっても楽しみです。

 

それにしてもプロポーズでもない恋人としてのリングに、グラフの219万をポンと買える平良さん。。。

アメックスカードの購入規則といい、いろいろ勉強になる漫画です笑

 

 

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