一般に生物濾過で用いられるバクテリアは好気性バクテリアといい、酸素のある環境で分解を行います。
一方の嫌気性バクテリアとは、分解に酸素を用いない点が特徴で、止水域やエアレーションのない水槽の底床に発生し、悪臭を放ち有害物質である硫化水素(H2S)を発生させます。
そのため飼育者は止水域を作らず、底床に好気性バクテリアが住み着くように水流を作ったりエアレーションをしたりするわけです。
しかし、一般的に物理濾過、生物濾過のみで飼育すると、硝酸塩を吸収してくれる水草を大量に投入していない限りは換水する必要がありますが、嫌気性バクテリアを用いた還元濾過のシステムを導入することで、水槽内に蓄積された硝酸塩を分解することが可能になります。
好気性バクテリアは生体などから排出される有害なアンモニアを亜硝酸→硝酸塩へと分解するのに対して
嫌気性バクテリアは硝酸塩を一度有害な亜硝酸に変化させた後、無害な窒素に分解して水槽外に放出します(脱窒素菌の場合)。
この性質を活かし、空気を通しにくい性質の物質で包んだ中に嫌気性バクテリアが繁殖しやすい環境を作り出し、水槽に沈める又は外部フィルターの排水部に分岐させて接続することで硝酸塩の分解を行う方式を還元濾過と言います。
下記に還元濾過の環境を作り出す濾過装置の商品ページへのリンクを設けますが、注意すべき点があります。
1.嫌気性バクテリアは分解の過程で有毒な硫化水素(H2S)を発生させます。メンテナンスの際は風通しの良い屋外で行わないと、還元濾過が正常に機能していれば強力な刺激臭が漂います(リンク先の商品は最大でも、急性中毒を起こす濃度の1/40、労働安全衛生法の許容値の1/2と表示しています)。
2.分解の過程で有毒な亜硝酸を発生させるため、万が一漏れ出した場合にも分解出来るだけの強力な生物濾過のフィルターが必要になります。
3.ある程度の水量が必要になります(リンク先の商品は50l以上としています)。
4.使用方法を間違えると生体死亡の原因となります。
硝酸塩の蓄積が早い大型魚や水性爬虫類の飼育には使用価値のある濾過システムですが、ある程度の知識を持った上での使用をお勧めします。




