小竹向原の「まちの保育園」を訪問しました。 | 建築家 田口知子の日常をつづったブログ

小竹向原の「まちの保育園」を訪問しました。

今日の午前中、港区のコミュニティービジネスセミナーの企画で、小竹向原にある「まちの保育園」に伺ってきました。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 「まちの保育園」外観

理事長で創設者の松本利寿輝さんに、この保育園ができるまでの成り立ちやお考えなど、興味深い話しを聞かせていただきました。


 理事長とはいえ、とても若い方(30代かと)で資本も少ない中で、経済学を学ばれた方で、他業種での起業も経験された知識と、子供に対する思いをもって、地域に開いた、真に子供の成長を考える保育園を開かれました。入口には、地域を超えてファンができるようなパン屋さん+カフェレストランを配置し、保育園の保護者や、地域の人が憩える場所をつくっておられました。

 子供たちの成長のためには、若い保育士だけでなく、さまざまな大人とふれあい、学ぶ機会が必要だと考えられたそうで、今の幼稚園と保育園の制度にも疑問を持っておられるそうです。

 ここの保育には、街の人(学生さん学校の先生、アーティストの方など)を保育士、遊び相手、講師として巻き込み、住民によるボランティアもウェルカムする体制をつくりながら、子供たちがまちの人に触れあう機会を多くちくること、自主性をはぐくむ養育を実践し、同時に大人たちのコミュニティーもつくる、という

一石3鳥の事業モデルを発明された方です。


 長年、この方のお話しを聞いてみたいと思っていたのが、やっと実現してうれしさひとしお。この保育園ができるまでのさまざまな思いや、起業家としての苦労もふくめて語ってくださって、本当に感動しました。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 入口は誰でも入れる、カフェの入口も兼用しています。


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カフェから奥の建物に行く途中に、こんな外部があります。ここに並んだプランターで、今土を作って、稲を育てて脱穀して食べるそうす。

  今は、港区の森ビルの再開発、虎ノ門の超高層住宅の中に、「まちの保育園」2園目が誕生しました。認可保育所として稼働されているそうです。


保育園のように、なごやかで人を幸せに、安らぎを与える施設ではあるが、経済性としてはネガティブだといわれる保育園が、港区の高級な超高層住宅の再開発に取り入れられるということに、驚きとともに、時代が少しづつシフトしているなあ、とあらためて感じ、勇気と希望をいただいたひとときでした。

 本当にありがとうございました。