「東久留米の家」 竣工写真をアップしました。 | 建築家 田口知子の日常をつづったブログ

「東久留米の家」 竣工写真をアップしました。


昨年竣工して、ナカサアンドパートナーズの藤井浩司氏に撮影をお願いした「東久留米の家」の竣工写真をホームページにアップしました。



建築家 田口知子の日常をつづったブログ ダイニング内観

床はインテリアアカシアという無垢材の床で、少しワイルドな木目が印象的なインテリアです。この床材は、大阪の越井木材さんのもので、ボルネオで地元への雇用を生みながら環境保全に気を配りつつ栽培された、持続可能な森から生まれた材木です。建築の材料も、価格だけでなく、このような生産の過程や背景も含めて、選択していく時代だと思います。このような材料を積極的に採用したいですね。木目にやや癖がありますが、自然の色むらなど、おもしろがってくださる方にお勧めしています。



壁の色は、全体的に薄いヴェージュにまとめて、一部グリーンやイエローなどの差し色を使いました。


三方向囲まれた北側道路ですが、リビングとダイニングは2階に配置して、屋根からのハイサイドライトや、視線の抜ける南西の窓、北側のサンルームなど、光を取り入れる工夫を随所に行っているため、とても明るく、日当たりの良い生活空間ができました。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ ダイニングのハイサイドライト左。

1階の寝室は、冬寒さが予想されるので、床全面にヒートポンプ式蓄熱床暖房を装備しました。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 1階の玄関土間。コンクリートにタイルを張った仕上げです。
 

電気料金の安いヒートポンプで生成した湯を使って、土間のコンクリートの中に敷設された架橋ポリエチレンパイプの中に流します。45度くらいの熱を流すことで、土間全体が20度前後に保たれ、家の中全体がほんのりあったかい、というシステムです。


 1階の日当りの悪い家では、これを取り入れることで快適に暮らせると思います。


 自然の太陽の光と熱を利用するのが一番ですが、それが難しい環境の場合、建築の躯体全体に温水パイプを埋め込むこの方法は、費用と効果のバランスから考えてとてもお勧めの方法です。

 



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