レオ・フェレ 『時の流れに』 | 世界の歌謡曲

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その日の気分で 心に残る歌

 

こんにちは雪降りしきるし 出かける気もないし 暇つぶしにYouTubeいじってたらこのビデオ

歌詞さがしていたら 尊敬する浅倉ノニー先生のブログにヒット ホント素晴らしいブログ!!

曲紹介も訳詩も全部転載させていただきました だってこれ以上でもこれ以下でもない

 

レオ・フェレはジョルジュ・ブラッサッスと並ぶ戦後シャンソンのカリスマ ご覧のとうり聖人みたい

そしてこの歌 『ミラボー橋』『パリ野郎』 と並ぶ彼の最高傑作 福音書?黙示禄?

それにしてもブラッサンスやフェレがいつまでもカリスマでい続ける フランス人の美意識

 

レオ・フェレ 『時の流れに』

Léo Ferré - Avec le temps (enregistrement TRS)

 

 

ジョルジュ・ブラッサンス、ジャック・ブレルとともに、60年代の3大歌手といわれるレオ・フェレは、1916年、第1次世界大戦の真っただ中にモンテカルロで生まれ、中学校時代からあらゆる楽器になじみ、特にピアノが得意で、ひとりで作曲もしていました。法律を学ぶためにパリに出て法学士の称号をとり、ナチスにパリが占領されてからはモナコに移り、本格的に作曲法を学びました。
1945年に出会ったエディット・ピアフに勧められ、翌年よりパリでシャンソンを歌い始めますが、むしろ作曲・作詞のほうが評価され、1952年に「パリ・カナイユParis canaille」がカトリーヌ・ソヴァージュの歌でヒットして以来、多くの傑作を作ってきました。また、詩をシャンソンにすることも得意で、なかでも傾倒する詩人アポリネールの「ミラボー橋Le pont Mirabeau」が知られています。
タバコとジミ・ヘンが大好きで、ドゴールと勲章とサッカーが大嫌いだったとか。1993年の革命記念日に76才で亡くなりました。

アナーキストを自認するレオ・フェレは、1968年の5月革命に有頂天になりましたが、それがドゴールによってあっという間に押しつぶされ、おまけに前夫人マドレーヌとの離婚という事態も加わって落ち込んでいました。そんな状況で1970年に作られたのがこの曲「時の流れに(アヴェック・ル・タン)Avec le temps」 です。したがって、非常に否定的な内容の歌詞ですが、やはり名曲中の名曲で、多くの歌手に歌われてきました。

 

Avec le temps       時の流れに(アヴェック・ル・タン)
Léo Ferré          レオ・フェレ

 

Avec le temps...
Avec le temps, va, tout s'en va 
On oublie le visage et l'on oublie la voix
Le cœur, quand ça bat plus, c'est pas la peine d'aller 
Chercher plus loin, faut laisser faire et c'est très bien

  時とともに…
  時が去りゆくとともに、すべては去りゆく
  面影を忘れ また声を忘れる
  心臓、それがもう打たなくなったとき、それ以上努力したってもう無駄、
  なるがままにしておくべし、それがたいへんいいことだ

Avec le temps...
Avec le temps, va, tout s'en va
L'autre qu'on adorait, qu'on cherchait sous la pluie 
L'autre qu'on devinait au détour d'un regard
Entre les mots, entre les lignes et sous le fard
D'un serment maquillé qui s'en va faire sa nuit 
Avec le temps tout s'évanouit

  時とともに…
  時が去りゆくとともに、すべては去りゆく
  大好きだった相手も
  雨のなかを捜し歩いた相手も
  言葉の間、行間、そして見せかけの誓いの裏側を
  ちらと覗いて本心の知れた相手も
  その誓いは自ら眠りへと向かい
  時とともにすべては消え去る

Avec le temps...
Avec le temps, va, tout s'en va
Même les plus chouettes souv'nirs ça t'as une de ces gueules 
A la gal'rie j'farfouille dans les rayons d'la mort 
Le samedi soir quand la tendresse s'en va toute seule 

  時とともに…
  時が去りゆくとともに、すべては去りゆく
  とてもすてきな思い出にさえ 君はうんと浮かない顔をしている。
  陳列室で 私は喪失の陳列棚を探してまわる
  優しさがおのずと消えゆく土曜の夜に

Avec le temps...
Avec le temps, va, tout s'en va
L'autre à qui l'on croyait pour un rhume, pour un rien
L'autre à qui l'on donnait du vent et des bijoux 注8
Pour qui l'on eût vendu son âme pour quelques sous
Devant quoi l'on s'traînait comme traînent les chiens 注9
Avec le temps, va, tout va bien

  時とともに…
  時が去りゆくとともに、すべては去りゆく
  風邪や、たいしたもんじゃないことのように思っていたあの人
  無価値なものやあるいは高価な宝石をあげた相手。
  その人のためならと わずかな金で魂を売ってしまった相手
  その金欲しさに ひとは犬を引きずるように、わが身を引きずったが
  時とともに、すべてはうまく行く

 

朝倉ノニーの<歌物語>2
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