拡張型心筋症の免疫吸着療法体験記 (8) | paruのブログ

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ビックリ! 拡張型心筋症になっちゃった!

2006年9月25日の

日本経済新聞の記事で

「免疫吸着療法」を

初めて知りました。


新聞記事にジャンプロケット
http://cardioweb.cpnet.med.keio.ac.jp/WhatNew/files/cc4df5183e0671d58c36a28edca590d3-8.html



自分自身の記録のためにも

転記させていただきます。


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2006年9月25日/日本経済新聞 朝刊に掲載されました。
Nikkei Net

拡張型心筋症、移植せず症状改善・北里研病院と慶大

血中の原因物質除去

心臓移植でしか助からない重い心臓病患者の症状を、


病気の原因物質を除去する治療法で改善させることに、


北里研究所病院と慶応義塾大学のチームが成功した。


患者によっては移植を待つ間に人工心臓を装着しなくて済むようになるほか、


移植を前提にしない長期温存療法の実現につながる可能性があるという。


鹿児島市で開催する日本心臓病学会で二十七日発表する。

人工透析のように治療

治療法を実施したのは北里研病院の馬場彰泰副部長と慶大の吉川勉・助教授ら。


対象は心臓の筋肉が伸びきって機能不全を起こす「拡張型心筋症」の患者。


同症は病状が進行すると心臓移植が必要になる重い病気で、


国内の患者数は約一万七干人。年間約二干人が死亡している。


心臓移植を必要とする患者の九割がこの病気だ。

同症を巡っては、京都大学の本庶佑特任教授らが2003年、


心臓の細胞(心筋細胞)の中にあるたんぱく質を異物として認識してできる


抗体によって発症することをマウスで突き止めた。


馬揚副部長らはヒトでもこうした抗体があり、同症を引き起こしていることを確認。


同症患者の六割が該当した。

治療法はまず、病気の原因となる抗体が血中に含まれている患者を選別。


関節リウマチなどの治療に使う「自已抗体除去法」と呼ぶ方法で、


人工透析のように血液から原因抗体を取り除く。


研究チームは心臓移植が必要な同症患者のうち原因抗体が


見つかった三人(女性二人、男性一人でいずれも五十歳代)に治療法を実施。


治療前は心臓から血液を送り出す能力が健康な人の半分以下だったのが、


治療後は八割程度と日常生活に支障のないレベルまで回復した。


三カ月程度で原因物質は増えてくるが、再治療で除去できる。


ドイツでも同様の抗体除去法を約百人の患者に実施。


七割の患者で治療効果が認められ、中には二年以上移植せずに生存している患者がいるという。

画期的な成果

大阪大学の澤芳樹教授(心臓血管外科)の話


(抗体ができている患者だけという)条件が限られるとはいえ、画期的な成果だと言える。


心臓の血液を送り出す能力が人工心臓を付ける一歩手前の状態から、


正常の一歩手前まで回復した効果は大きい。


特に症状が悪化している場合では有効だろう。


心不全を起こしているような重い患者にとって、


移植や人工心臓装着の代替治療になるかどうかは現時点では判断できない。


今後、症例数を増やし様々な角度から評価していく必要がある。

日経新聞 2006年9月