まあ、ウンスちゃん！
無事だと聞いて、本当に良かったわ。
心配かけちゃった。
あっ、この人が夫のチェ・ヨンなの。
あとは、友人。
健康診断の帰りで、大勢でごめんね。
嬉しいわ。サシャは、何だか、
考え事をしてるし、大勢で来てくれて
嬉しいわよ！
伯父さんさんは？
ゴルフの練習場よ！なるべく普通に
暮らしてるのよ。サシャがあんな事に
なって、沈みがちだったけど、
普通に接してるわ。
脊髄に問題はなかったの？
色々な病院に行って検査したのよ。
問題がないって、言われて…。
あっ、こちらは、同じ病院の
シネ先生。
はじめまして。
私もシネ先生も心理学を少し学んだから
サシャに話を聞いてもいい？
そうしてくれる？
部屋は一階に移したの。
廊下の突き当りよ。
ジンさん！此処の敷地は広いから、
ヨンとチュオンさんに、運転を
教えてあげてくれる？
わかりました。
男達は外に行った。
サシャの部屋のドアをノックして、
入った。
オンニ！！本当にオンニだわ！
久しぶりね。
うん！
どうしちゃったの？歩けなくなったと
聞いたわ。
うん…オンニ…なら…
何でも言ってみて！
うん…オンニは前世とか、信じる？
それを夢で見るって、有り得る？
私ね、拐われる前は、非現実な事は、
全く信じてなかったのよ。
でもね…有り得ない事だって、
起こりうるって、わかったわ。
どんな夢を見たの？
私もデジャブみたいな事を何回か
経験してるから、何となくわかります！
あのね…大昔、私は海の中に
住んでいて、其処で出会った人に
恋をしたの。それで両親は、
海の国の神と呼ばれていたの。
ある日、地上から来た男の人が
気を失っていって、両親が力を授けて
助けたの。
海に認められた男としてね。
その人を見た瞬間、恋に落ちたの。
何度か来てくれて、
その人も同じ想いだったみたいだけど
両親がダメだって…
それから、暫く来なくなって…
でも…
その人に会いたくて、
海からあがったの。
えっ？人魚だったの？
人魚とは、少し違うけど、
陸に上ってその人を探したの。
でも、見つからなくて、
段々、足が硬くなって、歩けなく
なってしまって、そのうち力尽きて…
そんな夢を見てから、歩けなく
なったの。今は、その人を
忘れられなくて…。
夢の中で、その人と話したの？
うん…必ず迎えに来るって。
30の女がこんな話するのは、
馬鹿げてるでしょ？
う〜〜ん、今から私がする話は、
本当の事だから、聞いてくれる？
シネ先生？誰にも言わないでくれる？
わかりました。
私、拐われたでしょ？
うん。
本当に拐われたの！拐ったのは、
今、私の旦那様よ？
えっ？
あっ、サシャ？スマホある？
うん。
ウンスは母親に電話した。
オンマ？今ね、サシャの所に居るの。
レンとロンとランを連れて来てくれる？
わかったわ！兄さんにもちゃんと
話さないとと思っていたのよ。
直ぐに行くわ！
シネ先生、あの二人、武人みたいな
話し方するでしょ？
は、はい、気になってました。
私、あの時、光の中に消えたって
聞いた？
うん。
はい。
あの日は、太陽黒点の爆発が
あったみたいで、あの場所に
ワームホールみたいな物ができたの。
必ず帰すから、ある人を助けて欲しい
って、言われて、連れて行かれたの。
1351年の高麗に。
えっ？
本当ですか？
それから、ウンスが高麗で経験した事、
その時、夢で見た事、手紙の事、
一度、病院へ行って、また光の
中を潜ったら、それより更に100年前に
行ってしまって、其処でレンを
生んだ事、2年居て、戻ってきたら、
愛する人には6年だった事、
他の枝にも自分達がいる事、
内攻で門を開き何処にでも行ける事、
そして、結婚して、ひと月ちょっと前
に双子を生んだ事等を話した。
今は、とても幸せなの。
眩しいくらい、綺麗な笑顔で言った。
ユ先生！私は歴史が好きなんです！
もしかして、旦那様は崔瑩将軍ですか？
そうよ。
オンニ…私の夢で…力尽きる前に
知らない人に此処はどこ？って
聞いたら、高麗って言ってたわ！
最期の力を振り絞って、海まで着いたけど
その時は全身が石みたくなって、
そのまま海に落ちたの。
私の夢は、そこで途切れるの。
たぶん…死んだと思う。
マジ？
サシャ…サシャ…サーシャ？
うん！サーシャだったの！どうして？
どうして知ってるの？
ヨンの幼馴染が…船にサーシャって、
名前を付けたのよ…
まさか！！チュオンさんですか？
どうして…グスッ…チュオンって
知ってるの？でも…チュオンは、
知らないと思う…もう忘れてるわ…
ちょっと待ってて！！
外で車の運転に夢中になっていた
ヨンとチュオンを呼んだ！
どうした？
信じられない事なの！
みんな、ちょっと来て！
シネは、サシャを車椅子に乗せて、
居間に連れて来た。
ウンスに少し似ていて、色の白い
髪の毛が長く少し癖っ毛の
綺麗な娘だった。
ま、ま、まさか…
いや、有り得ない！
チュオン…
…サ…サーシャか？
うん…
サシャは、サーシャの生まれ変わり
だったのよ！
マジか？サーシャ号の…お前の初恋とか？
本当だったのか？
俺は、嘘など言わないだろ？
サーシャ…何で歩けないんだ！
ほら？俺と会う約束をしたではないか？
此処まで歩いて来い！
グスッ、チュオンが迎えに来るって
言ったのに…
迎えに行ったら…お前は死んだと
言われた…
ウッウッ…
ウンスちゃん？どういう事なの？
おばさん！おじさんを呼んで！
オンマとアッパも今来るわ！
わかったわ。
直ぐに電話した。
忘れられずにサーシャと船に名前を
つけたのか？
あっ、ああ…サーシャは海の神の娘だった…
詳しい事は、教えてくれなかった…
オンマとアッパと子供達が来た。
えっ？ウンスちゃんの子供？
一人じゃないの？
どうした？何かあったのか？
ウジェとドンジュまで。
伯父さん！
ウンスちゃん！良かったよ！
無事で居てくれて！
あのね、サシャが歩けなくなった原因が
わかったの。
えっ？
本当かい？
信じられない話だけど、まずは
私の話をするわ！
ウンスは、長い話をした。
本当なのか？ウジェ？
そうなの。ほら？この子がレンちゃんで
ひと月程前に生んだ子がロンとランよ！
王命とは言え、攫って帰せなかったの
です！そのうち、愛してしまいました。
私は高麗武士のチェ・ヨンと申します！
ま、ま、まさか？崔瑩将軍？
義兄さん、本当なんだよ！
私も証明します！
アン社長？ですよね？
はい！私の祖先は、チェ・ヨン将軍と
こちらの水軍隊長のカン・チュオン氏の
幼馴染のアン・ジェと言います！
それでね、おじさん？
サシャは、1年前から、夢を見るように
なったんだって。サシャ、
いえサーシャは、私が行った高麗で、
海の国に住んで居て、偶然、
海の神に助けられ、認められた
チュオンさんに恋をしたんですって。
それで、会いたくて会いたくて、
陸に上がって、探し回ってるうちに
足が硬くなって、動けなくなって、
力尽きたそうなの。サーシャ、その時の
名前よ。サシャはサーシャの生まれ変わり
なの。
有り得ない事が起こるって、さっき
話したでしょ？
まさか…
あなた！ウンスちゃんの話を
聞いていたでしょ？
夢で思い出して、サシャは、
足が動かなくなったのよ！
あっ、ああ…
私は、ユ先生を良く知ってる医師の
パク・シネと申します！
ユ先生、いえユ教授は、嘘をつきません！
皆さん、夢で見た事が実際に起こった、
ああ、これ、知ってる。って事、
ありませんか？デジャブです！
そう言えば、あるわ！
うん。そうだな。
私も前によく、知らない中年の男の
夢を見たんです。何か？わかりません
でした。でも、ある日、その人を
見たんです！怖くて話しかけられ
ませんでしたが、よく考えたら、
小学校1年の時の担任にそっくりでした。
それ以降は、夢も見なかったし、
会いませんでした。あれは、何だった
のか？今でも謎なんです。
そういった理由が付かない事って、
あると思います。
そう！それなの！私も高麗で見た夢、
この人が倒れてる夢が何だったのか？
未だにわからないの。
ああ、よく典医寺で魘されておったな。
いや、ウンスちゃんが高麗で
体験した事に嘘はないと思う。
しかし、奇皇后までも知っていたと？
はい！ウンスの医術を欲しがりました。
手に入らねば、殺せと元の断事官に
託したそうです。
そうだわ！あの時、あなた言ったわ！
自分は臣下だから命令があれば、
私を元に連れて行かなければ
ならないって！ほんとに連れて行く
つもりだったの？
いや…あれは…多少危険だが、
策は講じておった。
徳興君を盾にするつもりだった！
まあ、ウンスと離れ離れになっていた
時に、積年の恨みは果たしたがな。
こ、これは…信じざるを得ないな…
チュオンとサシャは見つめあったまま
だった。
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サーシャ号、従姉妹のサシャ、
伏線は引いていたのですが、
わかった方、居ますか？
続きは夜、アップします😊