今日、あまりに綺麗だったので、窓から📱







お産に備えて、体力もついてきた。


毎日の診察も、部屋に来てもらうのでは

なく、診察室まで行った。

階段は、ヨンが抱き上げるが、回廊は

歩くと言い出してきかない。

ヨンが転ばないようにサポートして

マイヤー夫人に診て貰った。


「とても優秀な妊婦様です!

お子様達も、思ったよりも育って

おります!今、産まれても大丈夫ですよ?

逆子でもありませんし、お腹も切らなくて

済みそうです。」


「本当は切った方が良いんだけど、

此処では前例がないから、体力つけて

お産に挑みます!」


「皇后陛下?エルナ様のお子様が急に

逆子になったんです。あとひと月程

ありますから、元に戻ると良いのですが…」


「あら?困ったわね?私もちょっと

勉強してみるわ!」


「兄上も心配だろうな?魔法で何とか

できないのか?あっ!ごめん…ウンスの

体力が無くなってしまうな。」


「ううん。その気持ちは、私も同じよ。」


「皇帝陛下!皇后陛下!私は何人も

取り上げてきています。逆子の対処法は

何とかできると思います!ただ、何度も

元に戻ったり、逆子になったりすると、

少し厄介になるかもしれません。」



「あっ、へその緒が首に?」


「そうでございます。なので、エルナ様

にも、毎日検診に来てもらい、状態を

診る事にしました。」


「最悪、お産を早める薬を?」


「はい。今産まれても、大丈夫です!」


「じゃあ、エルナが先かもしれませんね?」


「いえ、皇后陛下が先かと思います!

だいぶ、お腹も下がって来ています。」


「気をつける事はないか?」


「自然に任せましょう。少しでも、張りを

感じたら、いつでも、来て下さい。」


「ああ、わかった…」


「ヨン?手が震えてるわ。」


「ん?あっ、何だか怖いと思った。

戦争でも魔獣討伐でも震えた事は

なかったのに…子供を産むと言う事は

それ以上に凄い事だと…ウンスが心配だ。」


「皇帝陛下は、素晴らしい旦那様です!

その様に思う殿方は、少ないのです。」


「国の主君として、あってはならぬ

事などないと思っている。育児も

可能な限り、手伝いたい!」


「まあ〜、うちの夫に聞かせて

やりますわ!」


診察室を後にすると、

ウンスの希望で、大公夫妻の部屋行った。


「ウンス様!!」


「エルナ?聞いたわ。逆子に

なっちゃったって。」


「そうなんです。でも、大丈夫ですわ!

それより、ビン様が落ち込んでしまって。」


「お義兄様!大丈夫ですよ。

マイヤー夫人の腕は、確かです!」


「姫…エルナは、死んでしまったり

しないだろうか?」


「ネガティブになったら、エルナや

お腹の子供も不安になります!

産まれる時には、元に戻ってると

思います。」


「ね、ねがてぃぶ?」


「落ち込んだり、暗くなったりする

事です!命の誕生を明るく迎えましょう。」


「流石、ウンス様です!私は何も

心配していないのです。」


「何故だ?エルナ?」


「だって、私は、今、とても幸せ

なんですよ?そして、これからもっと

幸せになるんですよ?

ウンス様と過ごした

過酷の日々を思えば、こんな幸せで

夢の様な日々を壊す訳にはいきません!」


「はあ〜っ、こんな時、男は役立たずと

思い知らされた。」


「お義兄様?ヨンだって、今日の検診で

震えていたのですよ?どんな戦いでも

震えた事はなかったって。」


「兄上!女人とは、本当に肝が

座っていて、凄いと思いました。」


「当たり前でしょ?愛する人の子を

身籠って、早く会いたい!って

それだけの事よ!」


「ウンス様が居るから、心強いです!」


「大丈夫よ!エルナ!ほら?レンちゃんが

魔法をかけてくれたでしょ?」


「そうでした。だからお腹の張りも

感じないのでしょうか?」


「そうかもしれないわ。私なんて、

三つ子なのに、もう生まれても

大丈夫だって言われの。色々と本も

読んだけど、三つ子は早産になりやすい

とか、お腹の張りも感じやすいとか?

でも、私もお腹の張りを感じないの。

居心地が良いのね。」


「兄上!ウンスは、生まれる時は、

自然と出てくるとか言ってるんです!

こっちの身が持ちません!」


「鬼神と言われるヨンも、姫には

敵わないんだな?」


「全くもって敵いません!」


「私もエルナには、敵わない!」


「まあ、2人共、私達は鬼嫁では

ありませんわ。」


その場が和んだひと時だった。


翌日、朝食をとった後、トイレまで

歩いて行く途中、少しお腹を擦った

ウンス。


「どうした?」


「イタタ、子供達が暴れてるの。」


「そうか?あまり母上を困らせるなよ。」


とお腹を撫でた時、少し固いと思った。


「ウンス?張りがあるのではないか?」


「違うと思うわ。夜中も何度かあった

もの。」


「念の為、今日は訓練には行かずに

側にいる事にする。」


「ウフフ、過保護ね?」


しかし、その日は、何度もお腹を擦る

ウンス。


「今日は午後から診察だったよな?

早めるか?」


「だって、あと2時間程でしょ?大丈夫よ。」


ウンスの部屋には、ベビーベッドやら

オモチャやら赤ちゃんを迎える準備が

整っていた。皇后が自ら子供を世話を

すると言うのは異例であったが、

夫婦の寝室ではなく、ウンスの部屋で

授乳やミルクをあげると言う事に、

メイド長のチェミと仕事熱心な子育ても

終わった長年仕えるデイジーが

産まれてくる皇子様か?皇女様の

世話を担当する事になっていた。


昼食を少し取ると、横になったウンス。

その時、パチンと音がしたように

思えた。


「あっ!」


「ど、どうした?」


「ヨン?マイヤー夫人の所へ。

破水したみたい。」


「は、破水?た、大変だ!」


バターンと扉を開けると、護衛に付いて

いたナマンテに叫んだ。


「破水した!ナマンテ!マイヤー夫人の

所へ走れ!チェミメイド長は?」


ナマンテは走った。


「皇帝陛下?どうされましたか?」


「お産だ!う、産まれる!」


「ぼ、坊ちゃま、お、落ち着いて下さい!

あっ、皇帝陛下!」


「メイド長!着替えをお願いします!」

一人落ち着いて、テキパキと新しい下着に

赤ちゃん用の紙オムツを切ってあて、

着替えさせたのは、デイジーだ。


「デイジーさん、シーツもびしょ濡れ

なの。」


「皇后陛下!シーツ等、お気になさらず。

皇帝陛下!こちらのタオルに包んで、

皇后陛下をお運び下さい!」


「あ、ああ…」


震える手でウンスを包んだ。


「ヨン?大丈夫よ!子供達が

会いたいって!」


ギュッと両手を握った。


「ウンス!俺を本気で殴ってくれ!」


「えっ?いいの?」


ウンスは、グーで殴った!


「よしっ!大丈夫だ!行くぞ!」


ヨンは、ウンスをソッと抱き上げると、

マイヤー夫人のいる診察室へ向かった。


ウンスのお産が始まったのであった。





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さあ、いよいよです👶👶👶


なかなか更新できず、すみませんm(_ _)m

激務で9時間は眠ってしまう私です。

つくしチャンの具合いが少し悪くて、

病院通いもしてました。

色々と落ち着きませんが、

ボチボチと更新して行きますね💗