「輝く太陽光り輝く星、護り神の

皇帝陛下と皇后陛下に

ご挨拶申し上げます!私は、

ジェラルド・マイヤー男爵の妻の

クリスティナ・マイヤーでございます。」


「ああ、母上は元気にしておるか?」


「はい。母も年を取りましたが、

まだまだ未熟者の私の師であります。

此の度は、皇后陛下様と大公夫人の

主治医になれた事を嬉しく思うと共に

畏れ多くもと思っておりますが、

誠心誠意、担当をさせて頂きます!」


物腰が柔らかだが、医師としての

力強い瞳が印象的な40才位の女性だった。


「はじめまして。マイヤー夫人。

私も医学に興味があり医学書を読んだり

していましたが、産科の事はさっぱり

わりません。どうぞ宜しくお願い致します」


「皇后陛下!私に敬語等、必要ないです!」


「ウンス様は、目上の方は敬うと

いう素晴らしい方なのです。私も長年

一緒におりましたが、学ぶ事が

多かったです。どうぞ宜しくお願い

致します。」


「まあ、大公夫人まで!」


「好きにさせてやってくれ!そう言う

謙虚な所にも惚れた俺達だ!なにぶん

こんなに早くに懐妊するとは、思って

なかったが、検診もお産にも俺達は

付き合うつもりだ!」


「殿方がお産を共にするのは、初めて

ですので…」


「我が国では、禁じてないはずだが?」


「あっ、はい!そうでした。」


「この部屋を検診や産室にできるよう

全て用意する!」


「はい。幸いにも我が家は、皇宮に

近いですし、夫も理解してくれてます。

子供達も寄宿舎に入っております。

皇后陛下と大公夫人のお産です!

全力でサポート致します!」


アレク侍医とマイヤー夫人の助手が

見た事がない器械を運び入れた。


「では、皇后陛下から診察します!」


「待って下さい!これは、私達が

いつも順番を決めていた方法でも、

いいでしょうか?」


「えっ?はい。」


ウンスがコインを取り出すと


「エルナ?どっちにする?」


「ウンス様!私は表にしますわ!」


「うん。じゃあ、私が裏ね。」


コインを投げると表が出た。


「また、負けたわ!エルナには、

勝てないわ!」


エルナから診察を受ける事になった。


カーテンで仕切られ、大公殿下と

エルナがそこに居た。


「マイヤー夫人!実は婚儀前に、

エルナが妊娠してしまった!」


「はい。聞いております。」


色々な質問に答え、脈診をした。


「確かに懐妊しております。お話を

聞いて、今は9週程です!

まだ普通に過越して大丈夫ですが、

階段は避けた方が良いかと思います。

あと、走ったり、思い物は、持たない

ようにして下さい。夜の方も、4ヶ月を

過ぎたら、激しくなければ、宜しいです!

何もしなくても、出血があったら、

直ぐに呼んで下さい。」


「しかし…皇帝陛下は、皇后陛下を

ずっと離さなかったが?」


「まあ、産まれるまで、行為を

していた例はあります。激しく

なければ大丈夫かと思いますが…。

体質かと思います。何もしなくても、

お子様が駄目になる方もいます。

中を診てみましょう!」


「な、中とは?」


「大公殿下!この器械を買うのに

大変な苦労をしました。

この器具を下から入れて、お子様の

様子を見ます!」


「お、音を聞くと聞いていたが?」


「ちゃんと布で覆います!この方法は

私にしかできません!」


「わかった!」


エルナは、されるがままになった。


「宜しいですか?これは経膣法と

いいます。このモニターを見て下さい!

ほら?此処に赤ちゃんがいます。

動いているのは、心臓です。

お元気な様子で安心致しました。」


ビンとエルナは、食い入るように見た。


「ビン様…生きております。此処に

いますと伝えてるようです。」


「あ、ああ…生命の神秘だな?」


2人の瞳に光る物があった。


「マイヤー夫人?9週とは?」


「本来妊娠は、前の月のモノから、

数えるのです。40週で産まれるます!

月数で言うと3ヶ月です。この本を

読んで見て下さい。」


「マイヤー夫人!ありがとう!」


「とんでもございません!」


ビンとエルナが部屋から出ると

ヨンとウンスが入って来た。


「うわぁ〜、何だかドキドキするわ!

マイヤー先生!これって、モニター

ですよね?何処で入手したのですか?」



「皇后陛下は、とても詳しいのですね?

遠い異国で使っているものを高値で、

隣国だった所で見つけましたが、

あまりにも高く、苦労して、やっと

手に入れました!」



「その費用も皇室に請求してくれ!

隣国は、属国になったのだ。まさか?

詐欺まがいに高い金額で?」


「皇帝陛下!これは、とても高い物です!

隣国の知り合いの医師が見つけたモノ

でございます。」


「ヨン?あの器械が中に入って、

このモニターで赤ちゃんが見えるのよ。」


「は?中から?まさか?」


「産科とは、そういうものよ!見たく

なかったら、外で待ってて!」


「い、いや!見る!」


「皇后陛下は、何でも知ってるいるの

ですね?まずは、お話から聞かせて

下さい。」

エルナの時と同じ事を聞いた。


「そうなると14週位かと思いますが、

お腹がかなり目立ってきているように

お見受け致しました。まずは脈診を。」


ウンスが手を差し出した。


「こ、これは!」


「どうした?何か悪い病気か?」


「いえ!素晴らしい事です!

中を見てみましょう。布で隠します。」


経膣法を行なった。


「モニターをご覧下さい!此処に

赤ちゃんが2人います!心臓が

元気に動いているのが、おわかりですか?」


「双子?うんうん!可愛いね?ヨン!」


ヨンはポタポタと涙を流した。


「えっ?ちょっと待って下さい!

こちらも見えますか?三人です!」


「えっ?ええーーっ!」


「おそらく皇后陛下は、2つ排卵

なさって、皇帝陛下のお種様がくっつき

こちらは2人、そして、

こちらに1人、身籠ったのでしょう。

これから、忙しくなります!

三つ子の事例は初めてでございます。

もう少ししたら、もっともっと

お腹が大きくなります!こちらも、

対策チームを作りますので、心穏やか

にお過ごし下さい。」


同じ本を皇帝陛下に渡したのだった。




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三つ子?

お種様って…😂

帰ってからコメ返しますm(_ _)m