四人で楽しく夕餉を食している時、

チェ尚宮が来た。


ミギョン様!申し訳ございません。


良い!良い!嫁御のする事には、

意味があると知っておる。


叔母上?上手くいったか?


ああ、茶にたっぷりと混ぜたが、

嫁御が毒にやられた事を思い出し、

酒瓶にもたっぷり入れてきた。



あーあ、飲ませすぎではないか?


いいんじゃ!

明日の朝議には、来るのだろ?



ああ。


それでじゃ、嫁御や!


はい!叔母様。


その…もっと夫婦らしい呼び方を

した方が良いと思ってな。



あっ、そっか!テジャンじゃ、

変ですよね?

あ、あなた?ダーリン?


だーりん?


愛する夫の事よ!


ヨンと…。


ヨン?恥ずかしいわよ!

ウンスって、呼べる?


ウ、ウ、ウンス!


もう一回!


ウンス!!


合格よ!ヨン!


お互い名前を呼び合いながら、

愛でるのも、新鮮であろう?


叔母上!!


なんじゃ?今更。

ところで、あれは?光っておるが?



えっ?


あっ、旦那様が大事に紙に包んでいた

奥様の髪の毛を巾着を作り、入れて

おきました。


まさか…あれなのか?


そうみたい…



まあ、良い!私は、王宮に戻る。


チェ尚宮が帰ると、


フヨ!ありがとう!


とんでもないです。



ヨンは、巾着を懐に入れると、

ウンスの手を引いて、寝室へ行った。


ヨン?もしかして、力が漲ってるの?


ああ、ウンス。物凄い気が満ちてるんだ。

だけど、もう少し欲しいかな?


二人は、名前を呼び合い愛しあった。


翌日、支度をして、初めて門を

開いた。

王宮裏にと願うと、その通りになった。


やったわね!

無邪気にぴょんぴょんと跳ねる

愛しいウンスを抱きしめた。


ウンスや?何を沢山持って来たんだ?


うん!内緒!色々よ!




王の代理だとその座を既に

物にした様に玉座に座る徳興君。


朝議が長引いていた。


鳩を飛ばしたが、なかなか返事が

来ない。


府院君は、どうした?


最近、見かけません!

弟が先の内乱で亡くなったのが

堪えているのかと…。



ああ、あれか?

謀反を企てたチョ・イルシンは、

この手で葬ってやったのに、

礼の一つもない!


それより、徳興君様!

元の姫君は、まだ来られないのですか?



それですが、妙な話を聞きました!


どんな話だ?



国境に大穴になり、通れず、

山道も崖になったとか?



私も聞きました!何でも、巨大な雷が

鴨緑江の軍事基地と双城総管府にも

落ちたらしいです!その被害は

大きく、皇宮にも及んだとか?



ハハハッ、そんな事がある訳なかろう。

見て参ったのか?


はい。知り合いの豪商が、

国境を通れずに元に行けないと、

申しておりました。

国境は見る影もなく断崖絶壁に

なり、高麗は、孤立した国に

なったのではないか?と。

船で行き来するには、時がかかり、

船代もかかると。


まさか…そんなはずは…


宣仁殿の外で待っていた叔母。



やっと来たか、長引いておる。

どうやら、国境が通れない事を

やっと知ったようだ。


そうか。


バターン!


チェ・ヨン?其方は死んだはず…


い、医仙!


生きておったのか?我が許嫁!


キモっ!許嫁になった事は、

ないけど?

プロポーズもされてないし、

婚約指輪も貰ってないし、

胸を打つ言葉も言われてないし、

何よりも、あなたみたいな男を

好きだと思った事は、微塵もないわ!


無礼な私は王族だ!

私と婚儀を上げれば、あの日記とやら

の続きを見せてやる!


ああ、もう必要ないわ!

全部知ってるから!


まだ他にもある!


ああ、プロジェクター?

コレでしょ?

向こうのウンスに借りた物だ。


な、なにゆえ、それを?

碁盤の下から、盗んだのか?


あら?初耳だわ。確かめたら?

そんな所に隠してたなんて、

キチョルにチクってあげるわ。



なるほど、貴様は、ウンスの愛人に

なりたいのか?

庶子が愛人とは、贅沢だ!


あ、愛人?


医仙、いやユ・ウンスは、俺と

婚姻した!


はっ?


本当でございます。

チェ家の嫁でございます。

恐れながら申しあげますが、

チェ家がその気になれば、王族等

敵わぬ程の財力と権力がございます。

天より参りし嫁は、それに相応しい

身分であります。

徳興君様が愛人等、お断り致します。


離縁すれば良い!


ふ〜ん。バツイチでも嫁にする王族

なんて、聞いた事ないわ。

それに庶子の子供を生むなんて、

考えただけでも、鳥肌ものよ!

あなたが横に来るだけでも、

ブツブツと発疹が出そうだわ!

あっ!飛虫の毒は、お断りよ!

別に刺してもいいけど、治せるし。


解毒薬はない!


私を誰だと思ってるの?

江南国際大学胸部外科教授で、

美容外科教授でもあるユ・ウンスよ!

私がオペをして、死なせた患者は

一人もいないわ!

華佗の弟子?笑わせないで!私は、

世界中を飛び回って、オペしてきたのよ!

私の弟子は沢山いるわ!



そうだ!俺がウンスを見つけた時、

ひな壇の様な所に一人で立ち、

何千の者(嘘だ)の弟子に教えておった!

王族より偉い我が妻だ!



おぺとは…何だ?ばついち?

何だか知らないが、

凄い女人なのだと言う事はわかった

徳興君と重臣達だった。





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この後もウンス節炸裂。

ノックアウトまでもう少しです。