二人で、変な事をしながら

湯殿に入り、上がると…



坊ちゃま!まあ!なんてご立派に

なられて!フヨはまた此処に仕える

事ができて幸せでございます!



フヨ!その坊ちゃまは、やめて

くれぬか?


あっ、そうですよね?

こちらが奥様ですか?

なんと、お綺麗な。


はじめましてフヨさん。

ウンスです。宜しくお願いします。


まあぁぁ、奥様!

フヨです!


あっ、妻の好きなように

させてくれ!


あっ、奥様は、天女様で、医仙様

だと聞きました。わかりました。

夕餉の支度をします。

それと、今日からは、使用人部屋に

住みます。夫のテハンも庭の手入れを

します。


旦那様!奥様!テハンです!

何だか屋敷が明るくなったようです。


テハンさん?宜しくお願いします。


勿体ないお言葉を…。

このお屋敷に一生仕えさせて

頂きます!



妻は、優秀な医者だ!

身体の具合が悪ければ、直ぐに

言うように。


はい!

夕餉は、海の物を使った鍋に

します。



おっ!鯛や牡蠣が入ったものか?


はい。坊ちゃまのお母様が

お好きだったものです。


ああ、懐かしいな。

イムジャ?フヨは、俺の乳母でも 

あったんだ。


あっ…お母様は、身体が弱かったと

聞いたけど、そうだったのね。

フヨさん!ありがとうございます。



とんでもございません。

私などが、乳母の役目をやって

いいのか?と思いました。



ジャン兄とゾラは息災ですか?



二人共、所帯を持って、今は、

孫が四人います。

幸い良い嫁と婿に恵まれました。



ジャン兄さんとゾラさんって?


昔、よく遊んで貰ったんだ。

ゾラは同い年だったが、アン・ジェの

後を追いかけてたな。

元々、貴族だったが、

あらぬ疑いをかけられ、

うちで働きたいと、願い出て

くれたんだ。


あらぬ疑いって?


貴族が反乱を起こすと、

有りもしない事を重臣達が

言ったようだ。


でも…その重臣達も貴族でしょ?


幼かったから、よくわからぬが、

当時は、王宮派と庶民の為に

立ち上がった貴族派がいたらしい。



あっ、昔読んだ漫画にあったわ。


西洋のものだけど、皇帝が

裏で繋がっていて、貴族派は

全然関係ない人も地下牢に

入れられて身分剥奪とか目立った人は、

処刑されるってやつ?



そうです!奥様!流石です!

私共は、何も関係ないのに、

巻き込まれてしまいました。

王様は、家臣の言いなりでした。

なので、ミギョン様に頼んで

チェ家の使用人にして貰ったのです。

チェ家は、王族とも婚姻関係を

結べる程でした。

実際、ミギョン様にも、王族からの

婚姻の話がありましたが、

ミギョン様は、直ぐにムガクシに

なりました。


そうよね?叔母様は、賢いわ!

王族って、漫画ならイケメンだけど、

此処では、イケてないもの!


い、いけ?まんが?


ああ、気にするな!

妻は天界から来たから、

奇妙な言葉を発するが、そのうち

慣れる!


はい。では、夕餉の支度を

致します。



ねえ?貴族だったのに、使用人に?


ああ、元々、あの二人は、使用人も

持たずに畑も飯の支度も

自分達でやっていたようだ。

ゾラが半年位の時に俺が産まれた

らしい。


なんだか、アッパとオンマに

似てるわ。


あっ…帰りたくなったか?


会いたくないと言ったら嘘に

なるけど、私、医者になってから、

実家に帰る事は、ほとんどなかったの。

野菜を送ってくれても、忙しくて

腐らせちゃって、申し訳なかったなぁ

って…。


そうか…その分、二人で幸せになって

いつか会いに行こう!


うん。


夕餉は、恐縮する二人も

交えて、四人で食べた。


その夜も充分愛しあった。


翌日遅くに起きても、

何も言わずににこにこと、

接してくれた。


マンボの店には、典医寺の皆んなが

居た。



チャン侍医は、此処に居ろと

言う事は、典医寺に危険が

迫ってると察した。


お昼過ぎに外套を着た二人が

現れた。


テジャン?医仙?

生きておられたのですか?


ああ、運良く助かった。

侍医?明日には全て片付けるから、

此処に居てくれ!


はい…身が危ないと言う事ですか?


ああ。


医仙?髪を切ったのですか?

お似合いです!


あっ!駄目だぞ?イムジャは、

俺の妻になった!


はい?


ユ・ウンスは、チェ家の嫁に

なった!



そうなの。テジャンったら、

結婚してくれなきゃ、

崖から飛び降りるって!


実際、崖から落ちたウンスと

飛び降りたヨンだ。


トギは目を丸くさせていた。


それでだ。あの男が毒を使うと

言うのは、侍医も知っておるだろう?


はい。無五毒を使い、此処に

来ました。



今度は、飛虫の毒を使うようだ。



えっ?飛虫とは…解毒薬がありません。



あのね。それが…あるの。

天界の薬がバッグに入っていたの。


はい?


だけど、やられてばかりでは、

彼奴の思うつぼだ!

何か、似たような薬剤はあるか?


そうですね…テンランと

言う草を乾燥させて、粉状に

した物があります。それを茶に

入れると言うのは?

直ぐに効く毒ならば、テジャンも

知ってる綠蛛毒が一番かと思います。

薬剤は、ある程度持って来ています。


トギが差し出した。


これがテンランです。天竺より

持ったきました。

毒にも薬にもなります。

粉を多めに入れて、溶かして飲むと

ゆっくりと効くでしょう。

まぼろしをみたり、急に走りだしたり

痙攣を起こしたりして臓を

蝕んでいきます。

解毒薬は少しあります。


毒キノコみたいな感じね。



では、それを飲ませる!


師叔がその薬をチェ尚宮に届けた。


チェ尚宮は、徳興君についたムガクシが

お茶を運ぶ隙をみて、その薬を

たっぷりと混ぜた。




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この後、王宮に乗り込みます。

昨日も寝落ち、行ってきます💨

コメ返、遅れてます。m(_ _)m