↑これ、昼間の月なんです。レアでしょ?



徳興君を言い負かしたチェ尚宮。


流石は医仙じゃ!

しかし、天界語は便利じゃ!
  
しっくすぱっくのまっちょとは、
   
わからぬが、おそらく、

無愛想で無口な男であろう!

いけめんとは、剣の腕が立つ者で
  
戦に長けている男じゃ!


チェ尚宮は、紙を大事に懐にしまい 

納得していた。





夕餉はご馳走だった。


此処は、海の幸、山の幸に

恵まれてるのよ。

ヨンとレンが沢山釣ってくれるし、

チュオンさんが、潜ってウニやサザエ、

牡蠣も獲ってきてくれるのよ。

でも…たまには、ステーキとか

食べたいわよね?


はい!炭火で焼いたら、サイコー

ですよね?


すてーき?


牛の肉よ!


よしっ!マンボに聞いてみる!

確か…済州島では、蒙古が食べていたと

書物で読んだ事がある!



ところで、此処は時間を現代風に

したのですか?



そうなの。だって、一刻とか

中途半端でしょ?アバウトすぎるから

何時何分にしたのよ。

あっ!時計で思い出したけど、

ソン・ユがもし来てたら、

私の処刑を望むわ!


ソン・ユ?誰ですか?


偉そうな人!

100年前の高祖父の日誌に、

書かれていたみたいなの。

この先、天人が現れたら、殺せって。

元の断事官よ!

徳興君を逃がすわ!


俺達は、それで天門を目指して

逃げたけど、ウンスが途中で、

過去からの手紙を見つけて、

王宮に帰ると言い出し、戻ったら、

懐妊した王妃が拐われたと。


早すぎるわ!


その通りです。強い睡眠薬で、

子が駄目になり、それは、

徳興君が仕組んだ罠でした。


あの男は、罠が好きなんですね?

だけど、キチョルよりは、

頭が切れるかもしれませんね。


悪知恵だけは、働く男です。

まずは、王を玄高村に留め置き、

政務をさせておき、その間に、

国境を吹き飛ばし、鴨緑江の軍事基地

双城総管府も吹き飛ばします。

高麗を孤立させる!


なにゆえ、助けてくれるのですか?


だから、ウンスが天門を潜るまでの

俺の記憶は他の俺達と同じなのです!

しかし、ヨン殿は、此処にきました。

それまでの記憶は同じだが、

今後、起こり得る事態を変える!

と言う事です。



高麗を孤立させて、悪は排除すると

言う事ですね?


徳興君を葬るまでは、油断はできない!

そして、一つウンス殿に聞きたい。

元の時代に帰りたいですか?


えっ?それは…少しだけ会いたい人が

います。


父上と母上ですか?


はい…あの時代で早く帰りたいと

思っていましたが、テジャンを…

愛してしまったから…

元気で幸せだと伝えたいです。


俺は、天門が開く前日、ウンスに

聞いてしまいました。

会いたい方がいるのでは?と。

会って来てもいいの?と…

俺は…直ぐに戻って来れると思い、

頷いてしまいました。

しかし、天門前にキチョルが居ました。


それで離れ離れに?


そうです。なので、ヨン殿が

力を付ければ、天界にも行けます。

それでは、駄目ですか?



それで、充分です。離れ離れになる

のは、嫌です。

恋に恋い焦がれてた頃と違います。

愛すると言う事を知りました。

オンマとアボジは、わかってくれる

と思います。


ただ、少し問題があるの。


なんですか?


コエックスから攫われた時、

無茶苦茶やったでしょ?


あっ…殺人未遂に器物損壊罪に

公務執行妨害に誘拐?


そうなの。捕まったら何十年も

刑務所に入れられるわ。

アン・ジンさんは、知ってるわよね?



はい。事故で瀕死の状態を

助けました。

 
天界に行ったら、まずは、ジンさんに

連絡して、事情を話して!

何とかしてくれるわ。

青磁の壺と金塊を少し持って

行けばいいわ。


わかりました。



さて、まずは、キチョルの一味…

内攻使いをやっつけます。

やたらと耳の良いチョヌムジャと

火を操るファスインが、

チャン侍医を殺めます。

典医寺の者達は、マンボ兄妹の

所に居て貰おうと。

ファスインには…ウンス?


あっ、油ね。

天界から持って来たと思われる

油と、変わった四角い箱を

持って来た。


カセットレコーダーですか?


そう。これを大音量にすれば、

笛吹き男の耳が駄目になるわ。

その隙をつくの。

ヤンサとキ・ウォンには眠って

貰うわ。これ!麻酔薬よ!

そのまま、四人は牢屋に入れて

置けばいいわ。


キチョルは?


彼奴は、天門を潜れない!


えっ?


天門が拒んだんだ。

氷攻のせいで、彼奴の身体は、

氷攻を使う度に逆流しておるから、

キチョルを呼び出し、回りを

火の海にすれば良い。


徳興君とソン・ユは…


こそこそと話して、策が決まった。

まずは、迅速に此処のヨンが、

国境に大穴をあける事になった。





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さて、このお話は、あとヨン話?くらいで

終わります。