もう一日泊まって行って下さい。

まだ奥様の身体が心配です。

それと、このお金をお使い下さい。


えっ?そんな…借りても返す事が…

あっ!これで足りますか?


とヨンは懐から金塊を出した。



多すぎて困ります!

この国は、みんな助け合って

暮らしています。

その為の助成金も出ています。

大丈夫ですから、受け取って下さい。

奥様の衣も買ってあげて下さい。



すいません。ありがとうございます。

あの…将軍の屋敷とは開京ですよね?



違いますよ?此処から馬で二時間程の

海辺の屋敷とか。


に、にじかん?


どうして時間がわかるのですか?


あっ、国ができた時に、時間も

医仙様が住んでいた天界と

同じにしたんです。

ほら?この時計を見て下さい。

知恵を絞って職人が

ぜんまい仕掛けにした時計を造り

国民に配られました。

誠に便利です。


驚く事ばかりだったが、

二人は二階の部屋に行った。



此処は数年後の高麗なのか?


でも、何かちょっと違う感じが

するわ。

将軍の所へ行ってみない?


ああ。俺も同じ事を。

では、市井で衣を買って、

天門を見に行って、明日、

行く事にしましょう。


それから、二人は、市井に行った。

その入口には、換金所があった。

古いお金を新しいお金に換えて

くれる所のようだ。


ヨンとウンスは、有り金を出して、

新しいお金に換えてもらった。

かなりの大金だった。


市井は、活気があり、みんな笑顔

だった。国境付近とは思えなかった。

ヨンは、外套を被っていたので、

何も言われなかった。


イムジャ?衣と外套を買いましょう。


うん。似ている人がいるなら、

そうした方がいいわよね?


買い物を済ませた後、天門を見に

行ったが、何も変わってなかった。


イムジャ?イムジャは、

崖から落ちて行く時、何を願った

のですか?


う〜ん。とにかく、早く天門へと

馬を走らせていたの。

天門にさえ着けばって。

でも、土砂が崩れて道が塞がれて、

降りたら、崖も崩れて落ちて行ったの。

ああ、もう天門に行けずに

死んじゃうんだと思って、

さよなら私の愛した人…って呟いて

意識を失くしたの。

テジャン…ヨンさんは?


俺は…ただ落ちて行くイムジャを

掴まえようと追いかけたんです。



テジャン…戻れなかったら、

どうするの?


イムジャと一緒に暮らします。

まずは将軍の所に行き、

届けを出さねばなりません。

その方法も教えて貰います。


私、徳興君と結婚なんて、

凄く嫌だったの。


何故?了承したのですか?


そ、それは…罠が…


あの日、重臣達と共に爆薬の中に

閉じ込められました。

それを止める為ですか?


う…ん。


イムジャに命を救われましたが、

それが婚儀と言う取り引きだったの

ですね。誰にも渡しません。

天門が開いて、天界へ帰るのなら、

俺も行きます。


う…ん。


取り敢えず、明日は、将軍を

訪れてみましょう。



宿屋に帰ると、お金を返し、

宿賃も払った。



いいんですよ。


いえ、換金所で換えて貰いました。



あっ、そう言えば、まだ建国して

間もないから、換金所があったのを

忘れてました。


夕餉を食べて、湯に浸かって、

部屋に戻ると、濡れ髪の

美しいイムジャが居た。


イムジャの胸が衣からはみ出そう

だった。


イムジャ?何故、晒しを巻いて

おったのですか?


母親がね、私、胸が大きくて、

狙われたら大変だって晒しを

巻いてくれたの。


母上殿に感謝せねば。


今宵、俺はイムジャを妻にしたいと

思ってます。

しかし、問題があります。


問題って?


女人を抱くのは、初めてなんです。


私も問題だらけよ?

この年で、まだだから…

ち、知識はあるのよ。医者だから…

でもね、徳興君に抱かれるくらいなら

逃げてしまおうって。

テジャンを愛してるのに、

あの男と婚姻なんて、絶対イヤ

だったけど、売り言葉に買い言葉で

漢字が読めない私に婚書?まで

送って来てたみたいで、許嫁に

なってしまったみたい。


大丈夫です。叔母上が婚書を

燃やしました。だけど…二人は、

恐らく、崖から落ちて死んだと

思われているでしょう。


でも、俺は…

嬉しいです。俺も女人と情を交わす

やり方は聞いてます。

優しくします。


その夜、二人は、初めてを知った。




朝まで放せなかった。


昼近くまで寝て、起きようとする

イムジャ。


テジャンのバカ!

全身ガクガクしてるわ。

今迄、どうやって我慢してたのよ?

それに…凄く大きくて…

何で?そんなに元気なの?

あっ!どうしよう?

敷布を汚しちゃったわ。


大丈夫です。

ほんの少しです。俺に考えがあります。


着替えて、下に降りた。



起きましたか?

朝、呼びに行ったのですが、

静かだったので、寝ていると思いました。



すいません。旅の疲れが出たようです。

それと…妻は寝相が悪く、

逆さになって寝て、俺の足に鼻を

ぶつけて、少し血が出たようです。


口をパクパクさせるイムジャを

尻目にシレッと言ってのけた。



気にしなくていいですよ。

よくある事です。


はい?


いえいえ、さあ、召し上がって

下さい。


おかわりして食べた。


帰り支度をして、宿屋の主夫婦に

お礼を言って、チュホンに乗って、

将軍の家に向かった。




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秘技!アメ限ぶっ飛ばしの術!

あっ、明日は早番だったわ。🏃💨