高麗に戻ると、作戦会議だ!


ミル殿?師匠?これは、芝居だが、

やれそうか?


む、無理…だ…


できます!私がムン・チフさんの

妻になればいいのですね?

幸い、子供達も、何故か?

ムン・チフさんに懐いています!



いい?イチャイチャでラブラブよ?


ヌオッ?このあんちゃんに

できるかのぉ。


や、やります!できます!たぶん…


師匠!妓楼とは、違うからな!


サイテー!妓楼に行ってたの?



い、いや、部下を連れて…

お、俺は楼主の所に居ただけで…。


部下を連れて?

ヨン!!初めてだって嘘付いたの!!


お、俺は行ってないってば!


て、天女、いやウンス殿!

ヨンは妓楼には連れて行ってないです!



それならいいわ!それで、

その楼主って、女の人でしょ?


ま、まあ、そうでしたが、

情報通で、年もかなり取っていました。


そう言う事にしておきましょう!

ムン・チフさんの年で、

チェリーボーイなんて、男色だと

思われるわ!


チェ、チェ、チェ、りー?


女人を知らないと言う事だ!


は?そんな事は…ない…



ヌオッ、私が手取り足取り教えてやるか?



いえ、け、けっこうです。



ヌオッ!私の誘いを断るとは、

いい度胸をしておる!


断るに決まっておる!


照れるな!



それで、確かに双子ちゃんは、

その男の子供だってわかったわ!

これ!


なんじゃ?この奇妙な文字は?


天界の文字です!

親子である事がほぼ十割に近いと

言う証明だけど…

これだけなら、わからないでしょ?


何故、十割じゃねぇんだ?


それはね、父親と母親の血を受継いで

いるからなの。この99.9999%は、

親子だと言う法的な証明なのよ。

説明が難しいけど、ちゃんと

考えるわ!



いんや、天女の言う事は本当じゃ!


でも、いくらでも言い逃れ

しそうでしょ?

だから、イチャイチャでラブラブが

必要なの!


ど、どうすれば?


こうだ!師匠!


ウンスに口にチュッとするヨン。


で、できぬ!


こうですね!

ミルがムン・チフの頬にチュッとした。



ミミミミミ、ミル殿!

真っ赤になるムン・チフ。


ミルです!旦那様!


凄いわ!ミルさん!そんな感じよ!

上出来よ!

ムン・チフさんは、

ほら!ミルさんの腰に手を回して

抱き寄せるようにして!


震える右手て、ぎこちなく、

遠慮がちに手を回す。


ダメよ!やり直し!


ミルがチュッとする度に、

手を回すがウンスにダメ出しを食らう事

数十回。


師匠!何故できぬ?

俺達には、鍛錬で五回駄目なら、

出直せと言っておった!

師叔と代わるか?


ならぬ!それは…ならぬ!


なんでだよぉ。俺なら、天女も

一発で認めてくれるぞ?


そして、ようやく、何となく良し!

と言われたムン・チフ。



今の感じを忘れないように、

練習してね。

実は二人は、逢瀬を重ねて、

双子を授かった!と言う設定ね!


何だか楽しくなってきました。

あの男にひと泡吹かせるなんて。


ひと泡では、ありません!

これでも、俺とウンスは、王から

信頼されております。

チェ家の親戚だと名乗っただけで

牢に入ります!

斬り捨てようが、流刑にしようが、

何でもできます!



でしたら…目の届かない所へ

追いやって下さい!

娘達に自慢できない父親は、いりません!

いきなり現れて父親だ!と言われるのは

虫唾が走ります!


う〜〜ん。あっ!天門が開いたら、

放り込めばいいわ!

それまでは、牢屋に入れておいて、

厳重に見張ればいいわ!


ヌオッ?もしも、天界に行ったら、

良い思いをするのではないか?


天界は、身分制度はないけど、

住民登録証明…何処に住んで居て、

生年月日と写真…あっ!コレよ!


ヨンとウンスが出した証明証を

見て、驚いた。


なんじゃ、これはーー!

ムン・チフは手に取ってみた。


ふっ…師匠にはまだ早い!


ここぞとばかりに師匠をイジる

ヨンだった。


ヨンア!天界とは、そんなに

良い所なのか?


便利な所だ。

夜でも、ある所を押すと部屋が

明るくなる。蝋燭等、使わぬ。

勝手に開く扉や天にも届きそうな

建物もある。厠はトイレといって、

用を足すと水で流れて消える。

しかも、尻まで勝手に洗ってくれる。

戦もない!とにかくあらゆる物が

便利なのだ。


でも、空気は、此処の方が綺麗だわ!

進化と言うものは、良い事もあれば

悪い事もあるわ。もうすぐ、天界に

私達の家ができるから、その時は、

皆んなで行ってみましょう。


ミリとルリが泣き出した。


あっ、お腹がすいたのね。

後ろを向いて、お乳をあげるミル。


ウンスは、哺乳瓶とミルクを持って

来て、ミルクを作った。


ヌオッ!それは?


母乳と同じ働きをするんですよ。

ハイ!ムン・チフさん!

ルリちゃんに飲ませたみて!


は?


ウンスは、ルリを抱かせると、

ミルクのやり方を教えた。


ゴクゴクと飲む姿に顔が緩む

ムン・チフ。


そのような便利な物があるのなら、

乳母はいらないと言うことか?


そうよ。お婆さん。

男の人も子育てを手伝うのよ。


俺のように、片腕がない者が、

ミル殿に迷惑にならないでしょうか?


上手にミルクをあげてるじゃない!

顔つきも変わったわ。


しかし…親子程…年が…。


年は関係ありません!

ムンさんは、美丈夫です!


あら?ミルさん?

既にお芝居は始まっているのよ?

そこは、ムンさんじゃなくて、

旦那様よ!


あっ…はい。


赤くなる二人を見て、

皆んなは、ニヤニヤとしていた。





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ヌオッ!これは…まさかの?