デカイ太陽☀



王宮でも、明日の都堂会議に

備えていた。

チェ・ヨンに言われた様に、

新しい玉璽も作った。


惜しい男じゃ。

余も言われなければ、気がつかなかった!

まさか、征東行中省が刻まれておるとは…


王様?それは、どういう事でしょうか?


元に婿入りした国と印されている

玉璽であった!


そうだったのですか?


王妃よ!どんな文が来ても、

チェ尚宮から離れてはならぬぞ?


はい。肝に命じております。

都堂会議にはワタクシも参加します。


私は、チャン侍医の作ったお茶を

出します。ムガカシに居た間者も

捕らえましたので、親元派には、

特別な茶を。他の物には、

普通の茶をムガカシのヨンシに、

女官の身なりにして、出させます。


して、国境が潰されたと言う話は

本当なのか?


はい。甥が雷功を使い、

高麗に入る道を全て閉ざしたとの事です。

王様?華佗の形見の品は?


今、ウダルチがキチョルの屋敷に

伝えに行っておる。



キチョルの屋敷には、チュンソクと

トクマン、チョモが来ていた。


徳成府院君キ・チョル!

明日は都堂会議を行う!

断事官と王の叔父と名乗る者と

参いるが良い!

あっ、その際には、華佗の形見の品を

持って来るように!


華佗の形見の品?

はっ!なにゆえ?知っておる?



さあな。王命である!


征東行省に居る、ソン・ユにも、

知らせが行った。


くっ…此方が先手を打つはずで

あったのに…。



屋敷では、明日は、コッソリと

宣仁殿に入り、

ソン・ユと徳興君をやり込めた後、

テマナが車を暴走させる手筈に

なっていた。

華佗の形見の品と同じ新品と、

天の物も。

ヨンとウンスは、ねじ巻き式時計

をして、ソン・ユの持ってる

懐中時計を出させる。


キチョルには、医仙の噂を流した。

馬のない馬車や、天にも届きそうな

建物、空を飛ぶ鉄の塊等々、

盛り沢山だ。


ねえ?医仙だっけ?

医術の仙人の事?


さあ?王が勝手につけた名で、

禄も出てるだろう?


貰ってないわよ?


あっ、叔母上が俺の禄と一緒に

管理しておる。


なんで?ヨンが禄を貰ってるの?


さあ?陰で動いてる褒美かもな?


ギアンさん?爆竹とライターは?


はい。ろけっと花火も

車に積んでおります。


天女?手に軽く持てば、いいんだろ?

俺がキチョルの仲間に飛ばしてやる!



俺は?何をすれば良い?

髭を剃り、身綺麗にしたムン・チフが言う。


師匠は、留守番だ!

抜糸したばかりだろ?

産院へ顔を出して、高感度を上げろ!


こうかんど?


良い印象を与えて、少しずつ、

怖くないと思わせる事だ!

それと、その死んだ亭主だが、

生きてる様な気がする!


うんうん!わざわざ時化の日に

船を出すなんて、何か怪しいわ。


怪しいとは?


他に目移りしたのかも?


な、なんだと!許さぬ!


だから、その辺を探ってくれ!


わかった!腕は落ちておらぬ!

任せろ!

ムン・チフは、産院へと行った。


ヌオッ!また来たのか?

少しは、まともな顔になったな?



はい。身綺麗にしました。


産後は、此処で手伝いをしながら

暮らしていた双子の母親ミル。


ミル殿に聞きたい事があります。


な、な、なんでしょうか?


ご主人が居なくなる前に、

何か変わった事は、なかったですか?



変わった事?

な、ないです!


例えば、出かける事が多くなったとか?


あっ!そういえば、仕掛けを買いに、

西京に行くと。

その後も、網を治す道具を買いに

行ってました。

子供が出来た時は…喜んでくれました。



どれ位、喜びましたか?


良かったと。

双子だとわかると、少し驚いたよう

でしたが、何か買って来ようと、

言い、夕方だったので、帰りは、

明日になるけど、心配しないで、

待っているようにと。


西京に行くようになったのは、

いつ頃ですか?


子ができる二年程前でしょうか。

なかなか子が出来なくて、

やっと授かった子供達です。


ヌオッ。なる程…これは、もしかしたら、

生きておると言う事なのか?


はい…おそらく。ヨンも天女も

不思議に思っていました。

私も、今の話を聞いて、何か、

引っ掛かかります。

ご主人の舟は、何処で見つかった

のですか?


此処は岩場じゃ。外洋に出るには、

岩場の狭い所を通らねばならぬ。

舟は、すぐ見える所でひっくり返って

見つかった。


ミル殿。ご主人は亡くなりました。

それ以上に辛い事は、ないです!


はい…もしも、生きていたら、

恨むと思います。


少し時を下され!調べてみます。

ご主人の名前は?


キム・ヤンジです。


ヌオッ?あんちゃんにそのような才が

あるのか?


これでも、元赤月隊隊長です。

其れ位は、簡単な事です。


ムン・チフは、双子の女の子の

頬を撫でてから、出て行った。


屋敷に戻ると…


ヨンア!馬を貸してくれ!

二、三日出かけてくる!


何処へ?


西京だ!


テピョン!馬を頼む!

チュホンは俺とウンス以外は

乗せぬ!


はい。直ぐに!


ムン・チフさん?

抜糸したばかりだから、無理しちゃ駄目よ!


わかっております!


何か、手掛かりを掴んだのか?


ああ、お前は、明日の都堂会議に

集中しろ!


師匠?無理するなよ?


ああ、大丈夫だ!

マンボ!スリバンの宿を借りるぞ!


好きに使ってくれ!


ムン・チフは、西京へと向かった。


西京もそうだけど、開京も、

今は、私の住んでた国じゃないのよ?


それは?


朝鮮半島は、二つに分かれてしまったの。

そんなに遠くない昔に、争いになって、

分断国家になったのよ。

ほら?地図で教えたでしょ?


ああ、そう言う事か。

しかし、西京に死んだと思われた

夫がいるかもしれないな。


うん。そんな気がする。

大丈夫かな?


師匠に任せておけば、大丈夫だろう。

言われた通り、都堂会議に集中しよう!


うん。


その日は、遅くまで翌日の

都堂会議の作戦会議の見直しをして、

ヨンとウンスは、いつも通り

愛し合って眠りについた。





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あれま、生きてるんかーい!

次回は、いよいよ都堂会議です😊