翌日、13時から始まる婚約式は、
国際ホテルで行われる。
その前にジンと会って、
見つけ出した証拠を渡した。
チョモさんは、本当に覚悟が
ありますか？
はい！私はテジャンの所で
護衛をします！
今までも、これからも、
私の血縁者は亡くなった母だけです！
真っ直ぐな目で言った。
専務の不正にも関わっていたので、
刑務所に入る事になるでしょう。
それに殺人事件も絡んでます！
かなり複雑な事件です！
女性達二人は、頭蓋骨が陥没してた
そうなので、暴力で亡くなった
ようです。一人だけ、交通事故の
ようです。
男性は、外傷がなく、おそらく
毒か何かを飲まされたようだと
言う事です。
構いません！
私は、父親にも会社にも
関わりたくありませんし、
監禁されてた事実は消えません！
親はいません！
わかりました。
トコトンやります！
それとだ、場所は国際ホテルだ！
もし、トルベを見かけても、
動揺するな！
はい！
テジャン？俺達は招待されて
いませんが、大勢で行っても
大丈夫なんですか？
ハハハ、私にも警護が三人ついてます。
チェグループの副社長と、
Dr.ジェニーの護衛なら、少ない方だと
思いますよ？
コン社長は既にグループの一員ですし、
副社長の秘書室長は、業界では
知らない者はいないでしょう。
テマンさんには、映像を流して
貰います。
残るのはトクマンさんとチョモさん
だけです。二人だけの護衛となり、
少ないと思いませんか？
ただ問題はユ教授です！
今回の事件には、あの男も、
そして、おそらく毒も出てきます。
大丈夫ですか？
大丈夫よ！
怖くなったら、トギが待機して
くれてるから！
あっ、園長はうちの警備を付けて
連れて行きます。
では、後ほど。と
ニヤッと笑った。
アン議員って、何者ですか？
あれ程のキレ者は、ウダルチに
欲しかったですよね？
100年前にウンスを助けた、
シン・ビョンジュン、いや、
アン・シンウの息子だった。
今世では、息子として生まれなかった
のは、ウンスを救ったからだろう。
ウンス？我慢できなくなったら、
直ぐに言うんだぞ？
うん。
なんじゃ？私も一緒に行くから
ウンスさんは任せておけ！
かかかかかかか、かあさん！
叔母様！
テマナに話は聞いておる！
全く聞いて呆れる話だったわい！
会社三社とソルロンタンの店か？
私はあそこのソルロンタンが
好きだったのに、食べれなくなるのは
残念だよ。
長男は、真面目に働いているのに、
一家を巻き込むとは、情けない！
しかし、放任主義過ぎた家族にも
問題がある。
チェ尚宮さんだ！
おお、揃いも揃ったものだのぉ。
かあさんって？
あっ、言ってなかったか？
テマナは、叔母上の養子になったんだ。
社長子息だ！
マジっすか？
叔母上？こういう場は、嫌いじゃ
なかったのか？
兄さんに頼まれて来た。
こういう場は、人脈作りだから、
チェ家に近寄る者も多い。
私が行けば、近寄らないだろうって！
なぜですか？
怖いからだ！叔母上は、政界の
大物にも顔がきくし、近寄る者達に
耳も貸さない気難しい人物だ！
お前もだろ？
無愛想で、ひと睨みしただけで
近寄り難い男だ。
二人居たら、煩い輩は、
寄ってこない！それに、今回の事件は
面白そうだから、見物に来た！
それに、どこぞの子息や令嬢が
近寄って来たら、困るだろ？
マスコミは、婚約式より、
何処の誰が来る？に興味深いものだ。
テジャン？そろそろ行かないと。
遅れます。
チェ家御一同様は、国際ホテルに
向かった。
ホテル前には、赤い絨毯が
敷かれていた。
何？アカデミー賞か何かみたい。
派手にやりたいんだろ？
マスコミ達は、カメラで、
パシャパシャと撮っていたが、
黒塗りの車4台がホテル前に停まると
視線が集まった。
警護らしき者が降りたかと思いきや、
チェグループ副社長が出て、
薄紫のドレスの美しい女性に
釘付けになる。
チェ副社長もモデル並みのイケメンだ！
ソッとウンスの腰に手を回し、
歩く姿にフラッシュが一斉に
たかれた。
おい！あの方は、社長じゃないか？
ああ、滅多に拝めない方だ。
PEN機器は、わざわざ動画配信も
していた。
阿呆じゃ…
ポツンと呟く声に、ウンスが
クスクスと笑う。
会場には既に沢山の人が
集まっていたが、
チェグループが入ってくると、
ザワめいた。
両家の両親がやって来たが…
けっこう！
と制したチェ社長だ！
係員に席に案内されて、
皆んな座った。
セントラル薬品の
社長夫妻と息子リ・ジソク。
ソルロンタンで有名な老舗ナミルの
社長夫妻と次男ハン・ソジュン
パムコムの社長夫妻と息子
キム・ギル。
そして、シン・ビョンジュンが
雛壇に近い席に居た。
何？結婚式並みね？
見栄を張るのも大したもんじゃ！
まあ、祝い金で元を取る魂胆だろうが
うちが渡したのは、空っぽの祝儀じゃ。
プッ！皆んな笑いを堪えた。
全員入り終わると、
音楽が流れて、ユチョンとラナが
腕を組んで入って来た。
どう見ても、うちの嫁の方が
綺麗じゃ！とわざと聞こえる様に
言った叔母。
華やかなドレスを着ていたが、
皆んなは、ヨンとウンスを
見ていた。
雛壇まで着いて、礼をした。
いきなりマイクを持ったのは、
イ・デウンだ。
皆様！本日はお忙しい中、
イ家とペク家の婚約式にお出で頂き
ありがとうございます。
縁があって、二人は二ヶ月後の
2月に結婚する事になりました。
拍手が鳴り響いた。
確かに凄い縁じゃ。
皆様！席にお着きになられた
様なので、まずは、料理を
お楽しみ下さい！
昼食もまだでしょう？
今日は財界トップのチェグループの
社長様まで来ております。
失礼があっては困りますので！
とジンがイ・デウンの言葉を遮った。
フルコースの料理が出た。
この前のお肉より美味しかったわ。
ホテルに金を渡したんだろう。
トルベの腕のおかげだな？
皆んなも料理に関心してたようだ。
ふむ、料理は肉も柔らかく、
うちのホテルに欲しいくらい
此処のシェフの腕も良いようだな？
皆様？料理は美味しかったですね？
此処のシェフ、チ・トルベ氏は、
フランスの有名レストランで
長年腕を磨いた素晴らしい人です！
と壁際に立っていたトルベに
スポットライトがあたった。
トルベは、丁寧にお辞儀した。
トルベ…
彼奴は、ウダルチの…
シッ！叔母上！まだ記憶がないんだ！
さて、先程、イ議員が婚約式と
申しましたが、冗談ですよね？
は？アン議員！失礼だぞ！
失礼なのは、そちらではないですか？
この二人は、異母兄妹です！
法で禁じられてます！
会場がざわめきだした。
両家の夫人達は、ガタガタと
震えていた。
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いよいよ始まります。
叔母様のポツリと言う言葉も
面白いでしょ？😊