待ってくれ!将軍!

余を友と思ってくれて

いたのではないか?


その友が何かしてくれましたか?

俺の息が止まった時、

かけつけてくれましたか?

七日間でキチョルとの賭けに

勝てると思ったのですか?

医仙を勝手に留め置き、

勝手に賭けに使い、

俺との約束を反故にしておき、

友ならば、そんな事は

しなかったでしょう!


余も忙しかったのじゃ。


俺はもっと忙しかった!

悪性の腫瘍で重篤な慶昌君を

助けろとキチョルは言った!

最初から賭けに勝てなかったのです!

江華島のアン・ソンオとも

手を組んでいたのでしょう?


何故それを?


策を講じるなら、先を読むのが

当たり前でしょう?

王様は、先も読めずにキチョルと

手を組んだ事になります!


知らなかったのだ!

二人が慕い合ってるとは…



俺も知りませんでした。

不仲の二人が慕い合ってたとは。

気の強い我儘な王妃と弱い王なら

丁度良いでしょう!

倭寇に備えて下さい!では!


申し訳ございませんでした。

王妃が土下座した。

医仙…命を助けてくれて、

ありがとうございます。


あっ…


将軍!医仙!すまなかった!

王も土下座した。


フッ…一つだけ、教えましょう。

王族が一人高麗に残っていませんか?

気を付けて下さい!


俺は、高麗も王もウダルチも

捨てた男です!

今は、ただの男として、

ウンスと子供達と幸せに暮らしてます。


慶昌君の墓を建てよう!


その必要はありません!

慶昌君は死にましたが、

俺の弟、チェ・ジョンは、

ウンスが手術して助けました。


チェ社長?行きましょう!


社長?とは…


此処でいうなら王より偉い人だ!

将軍は時代は違っても、

やはり、凄い人だと言う事だ!


俺はテジャンの義弟になった!

向こうの方が数段楽しく充実した

毎日だ!ウダルチよりも厳しい

鍛錬も楽しくて仕方ない!


テマン…お前…


テジャン!何故テマンだけを

連れて行ったのですか?

我々も連れて行って欲しかったです!


言ったでしょ?あなた達は、

ヨンに剣を向けたのよ?


あれは…王命だから…仕方なく…


王命って、そんなに大事?

王命の為に命をかける?

命を何だと思ってるの?

私は命を救うのが仕事なの!

臣下なら王命に背く事はできない

なんて、私に言わせれば、

独裁者の言いなりのご機嫌取りよ?

それを罪に問うなんて、命なんて

無いに等しいわ!

王族制度はもうすぐ無くなるわ!

史実では、イ・ソンゲが

朝鮮王朝を築いたけど、イ・ソンゲも

いないのなら、誰が変えるのかしら?

どの道、世継ぎがいないのなら、

毒使いの徳興君に気を付ける事ね!

行きましょう?ヨン?


ああ。


叔母上が用意した馬車で、

マンボの店に向かった。


叔母様は四つ子に夢中だ!


シンとユンとミノンとカノンは

どのように書くのじゃ?


新、潤、美温、花温だ!

新しい命でみんなの心を潤し、

美しい花のように温かい心で

たくさんの幸せを運んでくれた。

これからも、そうであって欲しいと

名付けた!


良き名前じゃ!

四つ子とは大変であっただろう?

本当にすまなかったね。


産まれるまでが大変でしたが、

陣痛もなく、簡単に産まれました。

四人もお腹に居て、歩く事も

できなくて、ヨンがずっと側に

居てくれました。


そうか…私があの時行っていれば、

少しは役にたてたかもしれない…


いや、役に立たなかったな。

厠に抱いて行けるか?


話し相手にはなっただろう?


家は屋敷以上だぞ?

使用人も助けてくれた。


そうか…私は必要ないか…


天界へ行く覚悟を決めろ!

それだけだ。


マンボの店に着くと、ドヤドヤと

馬車から降りる。


なんだい!誰だ?


俺だ!


ヨン!どうしたんだい?

元気だったかい?

馬車から子供達を降ろすと、

師叔が驚く!


四つ子なのか?


ああ、四人産まれた!


そっくりじゃないかい?

可愛いねえ。オノコとオナゴとは、

医仙も大したもんだ!


チェ尚宮も久しぶりだね〜。

こちらは?


ああ、向こうの友だ!美味いクッパを

頼む!


任せておきな!


リジン!シネ先生!此処のクッパは

高麗一美味しいって!

前に来た時、食べそこねちゃった。


この時代にもクッパはあったのね?



クッパが出されると、

皆んな、美味しいと夢中だ!

テマナと叔母上とマンボが

四つ子達に冷まして食べさせる。


ん〜!美味しい!姐さん?最高です!


そうかい!医仙!沢山食べな!

おかわりかい?


はい!お願いします。


本当に美味しいです!

シネが感動する。


おや?向こうから馬で来るのは、

チャン侍医かい?


えっ?何か忘れ物かしら?


シネ先生!私は、まだ諦めておりません!


しつこい男ね!いい?あなたは、

王宮の侍医なのよ?

その役目を果たしなさい!


運命を感じませんか?



全然!



では、私が天界へと参ります!


なんで?来なくていいわ!邪魔よ!


侍医?気が多いな?

ウンスに惚れてただろ?


昔の話です!

テジャンだって医仙に一目惚れ?

したのでしょう?

殴られて惚れました!



何?この人Mなの?


ビンです!


何だかこの人、元彼に似てるわ!


チャン先生?私達の時代に

薬草を使うのは漢方医だけよ?

それも資格がいるし、

現代人という証明も必要だわ。

住む所は?


では、何故?テジャンとテマン君は

現代人になれたのですか?



アンジェの子孫のアン・ジン殿が

手を貸してくれた。



ならば、私も?


はあ?あんたは俺に何かしてくれたか?

俺はユ先生に命を助けられた!

返せぬ恩があるんだ!

此処の連中みたく恩知らずではない!



その時、アンジェとチュンソクが来た!


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チャン先生…残念!