昨日からの騒ぎがおさまった頃。


「疲れたであろう?少し休むか?」

「うん。婚儀から出産まで、あと色々、

疲れたぁ~。」コトンとヨンの胸に

頭をくっつける。

「おいおい!このまま寝るなよ?

ちゃんと着替えて楽にしてから…」

既にスースーと寝息をたてていた。


全く、寝付きがいいのは、今も昔も

変わらんな。得意技だろうな。

フッと笑って、

ウンスを寝台に寝かせ、

自分も滑り込んだ。

目が覚めると既に日が高かった。

ウンスはまだ夢の中だ。

そっと起きて、サジュナに様子を

聞きに行った。

「どうだ?異常ないか?ウンスは、

疲れたのか?まだ寝ておる!」

「はい。旦那様。ウォルさんも赤子も

異常がありません。チュンソク様が

付いております。」

「そうか。サジュナも少し休むが良い!

何かあれば、チュンソクが騒ぐであろう」

「ありがとうございます」


ヒョクジンは明日鉄原に帰るという

アロナの荷物を馬車に積んでいた。


「ヒョクジン!お前いいのか?俺に

遠慮等しなくていい!アロナが落ち着くまで

鉄原で、見守って欲しい!屋敷の事は

心配するのな!その分、鉄原の屋敷を

守って欲しい!落ち着いたら帰って来い!」


「はい。ありがとうございます。旦那様!」

閨に戻ると、ウンスが起きた。

「寝なかったの?」

「今さっき起きた所だぞ?

チュンソクが付いておる!異常は

ないそうだ。」


「良かったわ。一時は本当に

突っついて貰おうかと思ったもの」

「そうか?では、おれが突っつくと

するか!」

とウンスの唇を食んだ。

「あっ…うん…お願い…たくさん抱いて」

「お望み通りに…」

アロナの事があったせいか?

ウンスはヨンを求めた。

「どうした?不安になったか?」

「うん…私はヨンしか愛せないから…」

「俺はウンスがいないと生きていけぬ!」

本当の覚悟だ!

存分に愛し合った後、

ウンスのお腹が可愛く鳴いた。

「飯を食ってなかったな?うちの奥様は

腹が減ると怒りっぽくなるから、

飯を食うとするか!」


「何よ?それじゃあ、私の怒りの

度合いはお腹の空き具合いなの?」

「違うのか?」

「ひっどーい!乙女にむかって!」

「乙女?プッ!あんなに妖艶な乙女が

おるのか?」

「ここに居るわ!クスッ

さあ、ご飯食べるわよ!」

居間に行くと待ってましたとばかりに

子供達に囲まれる。

「ははさま?おじちゃんの赤ちゃん

生まれたの?」

「そうよ?男の子よ!みんなで

遊んであげるのよ?」

「ハーイ」

チソが

卓にたくさん、並べる。

「奥様も旦那様もたくさん食べて

下さい!」

みんなで、パクパクと食べる。

9人揃うと見事な光景だ!

美丈夫な旦那様、美しい奥様、

よく似た子供達。

それを見られる屋敷の者達は、

幸せだと思った。


「ああ、そうだ!明日アロナが鉄原に

帰る。ヒョクジンに送らせるが、向こうで

落ち着くまで、屋敷の警護も兼ねて

暫く向こうに居る!落ち着いたら帰って

くるが、それまでは、宜しく頼む!」


「畏まりました!」

「えっ?ヨンがヒョクジンに言ったの?」

「ああ、俺に遠慮するなとな。」

「流石、私の旦那様ね!」頬にチュッと

した。

「ははさま…バンには?」
「スンも?」

ウンスは大忙しだ!

全員にチュッとする。

「ちちさまは、バンのライバルです」

「ライバル?何処で覚えたのだ?」

「ははさまにききました。」

「頼もしいライバルだな?食べたら

鍛錬だぞ?」

「ハーイ」

三つ子は歩けようになったのが

嬉しいのか、トコトコとそのへんを

歩き出す。最近は御乳もそれほど

飲まなくなってきた。

「この子達が乳離れするのが一番

早いかもしれないわ?」

「そうか?初めは大変だったけど、

何とかなるもんだな?俺が七人の

子を持つ等、考えてもいなかったが

子は多い方が良い!」

「そうよね?私達二人共一人っ子

だったから、余計そう感じるのかも?

ねえ?そろそろ、バンとプンも

学校みたいな所へ通わせても

いい頃かしら?ヨンはどうだったの?」

「俺か?これでも三才位で漢字の

読み書きはできたぞ?近くに私塾が

あるが、そこに通っていた。

バンとプンもそろそろ行かせても

良いかも知れぬな」

「奥様!聞いた事ありますが、
 
旦那様は神童と呼ばれたそうです。」

「マジ?三才?神童?激ヤバ!」

「明日でも、話を聞きに行ってみるか?」

「行く!行く!この時代の学校って

興味あるもの。」

「ウンスも通ってみるか?マジ?激ヤバ!で

先生を泣かせるから無理か!」


みんなが、爆笑した。