健治が優美子の家に向かった直後、入れる代わり形でお父さんが帰ってきた。
お父さん「ただいまー、…ありゃ、みんなでかけちゃっていないのか。」
みんなが家にいないことを確認したお父さんは釣り道具とカバンを置いて、リビングに向かった。すると……
お父さん「うわっ、なんだコレ!?見たことのない斬新なパスタが…」
このパスタを「斬新」の一言で片付けていいのかは疑問だが、お父さんはひどく動揺していた。
お父さん「そして、このメモには『残さず食べてね。』と書かれているが…。そうか、こんなものを食わせるなんて美知子(健治のお母さんの名)のやつ俺のこと嫌いになっちゃったんだな…。」
お父さんはさらに動揺した。…果たして健治が作ったと気づくのはいつ?
さて、今回の話は健治が、優美子の家(自宅兼カフェ)に到着したところから始まる。
健治「やっぱ、優美子の家はオシャレだな〜!」
優美子「えへへ…そうかな…。でもそう思ってもらえると嬉しいな!」
優美子の家は、1階がカフェで2階が日常生活を送る自宅となっている。カフェは、暖色系の床にまとめられ、清潔感が抜群なテーブルと椅子が置かれ非常にオシャレな雰囲気である。
今日は、優美子の両親が所用で外出しており、カフェはお休みとなっていた。
健治は2階の自宅に通され、このまま一緒に昼食を作ることとなった。
優美子「今日の昼食は、ジャジャ~ン!パスタで〜す。って健治と一緒だったかな?」
健治「いやいや平気だよ。さっき作ったパスタのままじゃ僕の主人公らしさは伝わらないからね。」
優美子「主人公らしさ…?」
出ました、健治のメタ発言。最速この物語のお約束になりそうだ。
このあとは、お鍋やお玉などの調理器具を足したり、エプロンをつけたり準備を進めていった。パスタを茹でるために鍋に水を入れたところで、料理の開始だ。
健治「よーし、調理開始だ!」
優美子「おー!」
健治「ところで、このなべで7分以内(※)で作らなきゃいけないんだよね?」
優美子「あ、それはねパスタを茹でる時間のことよ。そのあとお湯を切って、具やソースを入れて炒めるの。」
健治「なるほどー。さすが優美子、説明がわかりやすい。」
優美子「えへへ、なんか照れちゃうな。あ!玄関に忘れ物しちゃった…。そろそろ沸騰するだろうからパスタ入れておいてもらっていい?」
健治「いいよー!それくらい僕に任せておけ!」
優美子「ありがと!やけどしないように気をつけてね。」
優美子が玄関に向かった直後、健治は鍋の隣に置いてあったパスタを入れることにした。しかし…
健治「そういや、二人分ってどれくらいの量なんだろ?まあ、いいや全部入れりゃいいんだよね。」
そういうと健治は、パスタを全部入れてしまった。…もちろん適量ではなく、5人分ほどの量になってしまった。と、そのタイミングで玄関の忘れ物を取りに行っていた優美子が戻ってきた。
優美子「え〜、全部入れちゃったの!?」
健治「おう!ダメだった?」
優美子「う〜ん、まあいいや!これで賞味期限までになくせるし。」
健治「じゃあ、北岡家に貢献できたんだな?さすが僕!」
優美子「そういうことになるわね。でも、このパスタ束になってるんだけど、これは2束入れれば適量だったの。」
健治「いやぁ、僕って天才だな〜」←聞いてない
優美子(聞いてない?でも、楽しそうな健治を見てると自然と嬉しくなっちゃうなあ…。)
突っ込みたいところはいくらかあるが、2人は楽しい雰囲気のまま料理を進めていき、パスタの茹で汁を捨てるところまで終わらせることができた。
健治「ふぅ〜、パスタをお湯とともに流しちゃうところだったよ。危うく主人公としての面目が崩壊するところだった。」←メタ発言その2
優美子「あはは、平気だよ〜。みんな初めては失敗するものよ。」
健治「なるほど、納得!で、このあとどうするんだ?さっきの反応から見てやっぱ多かったんじゃ…。」
優美子「えっとね、ちょっと考えてたんだけど、ナポリタンソースが二人分あるからそれを入れて、残りはケチャップを足せばどうにかなると思うの。」
健治「あ、そっか。ナポリタンってケチャップ使ってるんだったね。じゃあ、僕がケチャップ担当に…」
優美子「あ、それは私がやるから大丈夫!健治はフライパンの用意をお願いしまーす!」
この2人の会話、所々大雑把な部分はあるが、太郎やさやかがいるときとはまた違った空気で息ぴったりである。さて、このあとは健治がフライパンを、優美子がナポリタンソースとケチャップを用意してパスタ作りを続け無事に完成させたようだ。フライパンの中には、美味しそうなオレンジ色のみですパスタが山のように入っていた。
健治・優美子「かんせーい!」
健治「無事に作れてよかった!じゃあ、僕はこの辺で帰ろうかな。作ることが目的だったし。」
優美子「それはダメ!食べて、後片付けまでが料理だよ?」
健治「なるほど、それも過程なのか。で、この量をどうやって食べる?」
優美子「あ…、作ることが楽しくて考えてなかった(汗)」
健治「う〜ん……あっ!そうだ!優美子、電話かしてもらっていい?」
優美子「うん、いいよ!」
健治は、何を思いついたのだろうか。
10分後
ピンポーン!
紗佳・拓哉「おじゃましま~す!」
紗佳「まったく、驚いたよ!まゆみちゃんの家から電話かかってきたと思ったら、まさか健治君が話すんだもん。」
優美子「さやちゃん、ごめんね。」
紗佳「ううん、気にしなくて大丈夫だよ。ちょうどひましてたところだったから。」
優美子「それならよかった。拓哉君も来てくれてありがとうね。」
拓哉「大丈夫だよぉ〜。食べ物があるところに拓哉ありってことで〜。」
健治「いいぞ〜、もっとやれ。」
紗佳「あんた、それ使用法違うんじゃ…」
健治「細かいことは気にしない気にしない!それじゃあ、みんな食べよう!」
拓哉「よーし、残った分はまかせろ〜!」
優美子「皆さん、手を合わせて。」
「いただきます!」
なかなかハチャメチャだった健治と優美子のパスタ作り。しかし、2人は楽しむことができたから成功ということでいいのかもしれない。
さて、味は…
紗佳「うん、美味しい!ケチャップ入れたから、食べやすい味になったよ!」
拓哉「これから100杯はたべれるな〜、あ、おかわり〜!」
健治「拓哉にはビックリサイズを用意しよっと。」
紗佳「それを言うならビックサイズでしょ?それにしても、健治君は分量間違えたりしてゆみちゃん困らせちゃだめだよ?」
優美子「そんなに困ってないから大丈夫よ。むしろ楽しかった♪」
健治「つまり僕の目論見通りってことだね?」
紗佳「それは違うと思うなぁ。」
その後も楽しい雑談は途切れることなく続いた。そして、お騒がせボーイも相変わらずの平常運転であった。
優美子「ねぇ、健治。」
健治「ん、何?」
優美子「また一緒に料理しようね!私との約束。」
健治「おう!」(あれ、優美子の表情からオレンジ色のオーラを感じる、あれはなんだろ?そしていつもよりも嬉しそう。)
健治には、何かが見えたのだろうか。とにもかくにも、今日は健治と優美子にとって、楽しい一日になったようだ。
さて、明日はどんな一日になるのだろうか。
そして、その頃健治のお母さんと春菜は…
春菜「今日は、櫻子ちゃんたちといーっぱい歌えて楽しかった!また行きたいな。」
お母さん「それならよかった。今日は夕飯用にパスタを用意したから、パスタソースを買って帰りましょ。」
櫻子「パスタ?やったー!何味にしようかなぁ。」
読者の皆さんならもうわかっていると思うが、用意したパスタは、言わずもがな健治が前編に大失敗したパスタのことである。さてさて、果たして健治の運命やいかに…。これは想像に任せることとしよう。
☆第6話終わり/第7話に続く☆
作者より
読者の皆さん、こんにちは。作者です。読んでいただきありがとうございます。
今年は、ブログを始めたわりにはあまり投稿ができませんでした。そのため、来年はもう少し書いていきたいと思っているので、よろしくお願いします。
それでは良いお年を。